2014年6月9日(月)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は雇用統計発表直後102円11銭まで下落したが、
株式市場が大幅高となり、長期金利も上昇したことを好感し
102円台半ばまで値を戻して引ける。
- ユーロドルは一時買われ、1.36台後半まで上昇。
その後はドル高の流れにジリ安となり1.36台前半まで売られる。
- 株式市場は大幅に続伸。雇用者数が市場予想を上回ったことで
ダウ、S&P500はともに連日の最高値更新。ナスダックも
最高値に迫る。
- 債券相場は雇用統計を受け下落。週間ベースでも3ヶ月振りの
大幅安となる。長期金利は2.59%まで上昇して引ける。
- 金は反落し。原油は反発。
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- 米 5月失業率 → 6.3%
- 米 5月非農業部門雇用者数 → 21.7万人
- 米 4月消費者信用残高 → 2684億ドル
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| ドル/円 | 102.11 〜 102.61 |
| ユーロ/ドル | 1.3621 〜 1.3677 |
| ユーロ/円 | 139.32 〜 139.93 |
| NYダウ | +88.17 → 16,924.08ドル |
| GOLD | −0.80 → 1,252.50ドル |
| WTI | +0.18 → 102.66ドル |
| 米10年国債 | +0.006 → 2.590% |
本日の注目イベント
- 豪 シドニー市場休場(女王誕生日)
- 日 1−3月GDP(改定値)
- 日 4月国際収支
- 日 5月景気ウォッチャー調査
- 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
- 米 グアテマラ・ボストン連銀総裁講演
- 加 カナダ5月住宅着工件数
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先週末の雇用統計発表直後、ドル円は先月と同じよう売られ、一時102円11銭までドル安が
進みましたが、そこからがこれまでとは違いました。
流れを変えたのはNY株式市場です。
ダウとS&P500は連日で史上最高値を更新し、ダウは今週にも史上初の1万7000ドル台を記録する
のではといった強気な見方もでてきたようです。
また、ナスダック指数も最高値が視野に入ってきています。
背景は雇用者数が市場予想を上回る21.7万人で、失業率も6.3%と予想より改善したことです。
雇用者数はこれで、FRBが目標とする20万人を4ヶ月連続で上回ったことになります。
米雇用統計が改善傾向を維持していることに加え、ECBが積極的な緩和策を決めたことも株式市場に
とっては追い風です。
さらに今期の米企業業績も順調に拡大するとの調査もあり、やや過熱感を感じながらも株式を買っている
状況です。
株価が上昇すれば投資家にとっては「リスク許容度」が増し、より高金利の通貨に資金を向け、より低金利の
通貨を売るという行動に出やすいことになり、ドル円の上昇要因になります。
ドル円は先週一時102円80銭までドル高が進んだ後やや調整気味になってはいますが、
その後は一度も102円台を割り込むことはありませんでした。
この動きは、やはりこれまでの動きとはやや異なるのではないかと思われます。
上値の重い展開が続いてきたドル円は、ある程度相場観も固定化されており、103円前後では「ドルの天井」
と観たドル売りも出やすい状況ですが、今度102円80銭を上抜けするようだと103台での展開も
観られると予想しています。
国内に目を向けても、安倍首相は法人税減税の前倒しを指示し、2015年から実施されそうです。
これは海外投資家が最も関心を持って成り行きを注目していた事柄の一つです。
もちろん日経平均株価にとっても好材料です。
さらに年金運用のGPIFもどうやら、資産配分を株式にシフトすることが決まりそうな状況です。
大手証券会社の試算によれば、現在17%強の株式への配分を20%に上げれば、長い目で見ればドル円を
「10円程度」円安に押し上げる効果があるとレポートしています。
どうやら年後半は、昨年観られたように「ドル高、株高」が、ようやく復活するのではないかと
考えております。
中国景気の動向や、やや明るい兆しの見えてきたウクライナ情勢など、まだドルの下落リスクは残って
いますが、日欧が大規模な緩和政策を維持し、米国がテーパリングを進めている状況下では、円とユーロが
ドルに対して下落することに違和感はないと思われます。
懸念材料としてはNY株価の連日の高騰です。
企業業績を伴った上昇とはいえ、過熱感は否めません。
本日のレンジは102円20銭~103円程度を予想します。
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で
「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で
「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 |
発言者 |
内容 |
市場への影響 |
| 4/22 |
ウイリアアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 |
「今年の米経済はおそらく2.5%−3.0%成長となり、失業率は年末までに6.25%に低下する。」講演で。 |
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| 5/7 |
イエレン・FRB議長 |
「実施時期に関して、機械的に決められた方式やタイムテーブルは存在しない」議会証言で利上げの時期について答えて。 |
ドル円は101円台半ばから102円前後まで上昇 |
| 5/8 |
ドラギ・ECB総裁 |
「次回会合で行動することにやぶさかではない」理事会後の記者会見で。 |
ユーロドル1.3995から→1.38台前半へ |
| 5/14 |
プラート・ECB理事 |
「条件付になるだろうが、銀行に一段の長期資金を提供することは可能。再利下げも可能。複数の措置の組み合わせも考えられる」ドイツ紙とのインタビューで。 |
...... |
| 5/15 |
黒田・日銀総裁 |
「必要であれば、2%の物価目標を達成するための方法、手段、選択肢はたくさんある」都内の講演でで。 |
ドル円101円85銭から→102円12銭まで上昇 |
| 5/26 |
ドラギ・ECB総裁 |
「われわれはインフレが低すぎる状態が過度に長期化すること容認する考えはない」ポルトガルで行われたフォーラムで。 |
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| 5/28 |
ロックハート・アトランタ連銀総裁 |
「最初の利上げは15年後半になる可能性が強い」ルイジアナ州立大学での講演で。 |
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| 6/5 |
ドラギ・ECB総裁 |
「今回のは意味の大きいパッケージだったと思う。しかし、これで終わりかと問われれば答えはノーだ」追加緩和を実施した後の記者会見で。 |
ユーロドルは1.3503まで下落した後、1.3667まで反発。 |
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外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書