今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2014年7月8日(火)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 先週の良好な雇用統計にもかかわらず上値の重いドル円は、株価の下落や
    長期金利の低下を受け102円台を割り込む。一時は101円79銭までドル安が
    進んだが、売り方の勢いもなく101円85−90銭で引ける。
  • ドル安を受けてユーロドルも小幅に上昇。1.35台後半から1.36台に乗せた
    ものの、1.35〜1.37のレンジ取引が強まる。
  • 1万7000ドルの大台に乗せたNYダウは反落。特に材料はなかったが、
    明日から始まる決算発表を前に、利益確定の売りが勝った。ダウは44ドル下落した
    が1万7000ドルの大台は維持。
  • 株安から債券には買い物が集まり小幅高。良好な雇用増加が続いているものの、
    早期の利上げを促すほど強くはないとの見方が広がった。
  • 金は続落。原油も7営業日続落し103ドル台に。
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    ドル/円101.79〜 101.93
    ユーロ/ドル1.3592 〜 1.3609
    ユーロ/円138.44 〜 138.62
    NYダウ−44.05  → 17,024.21ドル
    GOLD−3.60  → 1,317.00ドル
    WTI−0.53    → 103.53ドル
    米10年国債−0.027 → 2.614%



    本日の注目イベント

  • 日   5月国際収支
  • 日   6月景気ウォッチャー調査
  • 独   独5月貿易収支
  • 米   5月消費者信用残高
  • 米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演
  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演
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    102円台を維持していたドル円は再び101円台後半に反落し、「元の鞘」に戻る気配が漂っています。


    昨日は特に経済指標もなく、これと言ったドル売り材料はなかったものの、株安と長期金利の低下にやや


    ドル売りが勝った様です。





    先週末が休場だったため、木曜日の雇用統計がどれほど市場に織り込まれていたかを確認する意味で


    連休明けのNY市場の動きは注目されていましたが、株式市場では本日から始まる企業の第2四半期決算を
    前に利益を確定する動きが勝っていたようです。


    ダウは44ドル下落し、その他主要株式指数も揃って下落しています。


    一方債券市場では、ややリスクオフの流れに傾いたことから買い物を集め価格は上昇、利回りは小幅に


    低下しました。





    先週木曜日の雇用者数の大幅な伸びを受けて、米ゴールドマンは利上げ時期の予想を2016年1−3月期


    から、2015年7−9月期に前倒ししました。


    この動きは同社だけではなく、ブルームバーグによると、JPモルガンや三菱UFJ銀行も前倒しに修正


    したそうです。





    それでもドル円の上値が重いのは、まだFRBが早期利上げに動くには材料不足だということのようです。


    一つには、FRBがインフレ指標として重視している「PCE・コアデフレータ」が2%を大きく下回っている


    ことが挙げられます。


    FRBは消費者物価指数(CPI)よりも、こちらの指標をより重要視していると見られ、同指標は足許では


    1.5%と、FRBがメドとしている水準には達していません。


    ここから、低PCE・コアデフレータ→インフレ懸念なし→利上げのタイミングではない、と言った連想が働き


    ドルの上昇を抑えることになります。





    おそらく今回のような好調な雇用環境が続けば、いずれ利上げ観測が急速に高まることは十分考えられます。


    タイミング的には「秋口」辺りになるかもしれませんが、イエレン議長はハト派姿勢を強めていることに加え、


    新しくFRB副議長に就任した、フィッシャー前イスラエル中銀総裁も、イエレン議長に近いと見られている


    ことで、FRBが重い腰を上げにくいとの見方もあります。


    今年に入って米雇用は5ヶ月連続で20万人を超えており、寒波の影響をもろに受けた1月を加えても、月平均


    23万人を超える勢いで増加しています。


    テーパリングが年内で終わることはほぼ間違いないと思われ、後はインフレ指標がどの程度高まって来るのかが


    利上げのタイミングを決定しそうです。





    本日もドル円は大きな動きは望めそうもありません。


    昨日の下落でも「120日線」(1時間足)は維持されていることから、下値のポイントはこの辺りになりそうです。


    上値は昨日の動きから102円台が徐々に重くなっていると思われることからレンジは、101円50銭〜


    102円20銭程度と予想します。















    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    5/7 イエレン・FRB議長 「実施時期に関して、機械的に決められた方式やタイムテーブルは存在しない」議会証言で利上げの時期について答えて。 ドル円は101円台半ばから102円前後まで上昇
    5/8 ドラギ・ECB総裁 「次回会合で行動することにやぶさかではない」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.3995から→1.38台前半へ
    5/14 プラート・ECB理事 「条件付になるだろうが、銀行に一段の長期資金を提供することは可能。再利下げも可能。複数の措置の組み合わせも考えられる」ドイツ紙とのインタビューで。    ......
    5/15 黒田・日銀総裁 「必要であれば、2%の物価目標を達成するための方法、手段、選択肢はたくさんある」都内の講演でで。 ドル円101円85銭から→102円12銭まで上昇
    5/26 ドラギ・ECB総裁 「われわれはインフレが低すぎる状態が過度に長期化すること容認する考えはない」ポルトガルで行われたフォーラムで。   -----  
    5/28 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「最初の利上げは15年後半になる可能性が強い」ルイジアナ州立大学での講演で。   -----  
    6/5 ドラギ・ECB総裁 「今回のは意味の大きいパッケージだったと思う。しかし、これで終わりかと問われれば答えはノーだ」追加緩和を実施した後の記者会見で。  ユーロドルは1.3503まで下落した後、1.3667まで反発。 
    6/18 イエレン・FRB議長 「経済データが強めの内容を示せば時期が早まることになるが、反対に弱めの内容を示せば遅れることもあり得る」利上げのタイミングについて。 ドルが主要通貨に対して下落
    6/24 カーニー・BOE総裁 「労働市場に想定していたよりも大きな余剰能力があることを賃金動向が示唆している」議会証言で。  ポンド円 173円60銭レベル→172円90銭近辺に 

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    外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和