今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2014年7月10日(木)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は株高に反応し101円台後半まで反発したが、
    FOMC議事録では特に利上げの時期が早まるような手がかりは
    なかったことで101円60−65銭まで反落。
  • ユーロドルもFOMC議事録を受け上昇。1.36台前半から
    1.3648までユーロ高が進む。
  • 株式市場は反発。前日発表されたアルコアの決算が好調だったことを好感。
    FOMC議事録で売られる場面もあったが、引けにかけて再び上昇しダウは
    78ドル高。
  • 債券相場は小幅に続伸。FOMC議事録の内容を受け、利上げが前倒しに
    なるとの見方が後退。長期金利は僅かに低下し2.556%に。
  • 金は4日振りに反発、原油は在庫が予想以上だったことで9営業日続落となる。
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    ドル/円101.54〜 101.87
    ユーロ/ドル1.3603 〜 1.3648
    ユーロ/円138.33 〜 138.75
    NYダウ+78.99  → 16,985.61ドル
    GOLD+7.80  → 1,324.30ドル
    WTI−1.11    → 102.29ドル
    米10年国債−0.003 → 2.556%



    本日の注目イベント

  • 豪   豪6月雇用統計
  • 中   中国 6月貿易収支
  • 欧   ECB月例報告
  • 英   BOE政策金利発表
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演
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    FOMC議事録では、やや「タカ派的」な内容が出てくるのではないかとの期待も一部にありましたが、


    特段踏み込んだ議論もなくやや失望感を持って受け止められています。


    金融緩和の終了から出口戦略の具体的な詳細も明らかになるのではないかとの観測も肩透かしに終わった


    格好です。





    議事録では株式、為替、債券市場でのボラティリティーの低さに懸念を表明し、さらに投資家が景気見通しに


    過度な安心感を抱いている可能性があるとの指摘もあり、金融当局は行き過ぎたリスクテイクがないかどうか


    目を光らせるべきだとも述べられています。


    また、現行の債券購入プログラムについて、経済が予想通りに改善した場合、10月の会合で


    最後に150億ドル縮小し、「プログラムを終了」させることで意見が一致しています。





    現在350億ドルまで縮小されたQEは、市場予想通り年内に終了することが確認されたことになりますが、


    この部分は既に市場に織り込まれていたことから反応は見られていません。


    2008年9月のリーマンショックから一貫して継続されてきた「量的緩和」は、その震源地である米国が


    最も早く終了させることになります。





    100年に一度のリーマンショックを受けて、世界景気が急速に悪化し、さらに欧州債務危機、日本では


    デフレの進行など、多くの副作用に悩まされてきましたが、「重症」だった米国は一時ICUに入って



    必死の治療を続けてきましたが、これで晴れて年内の退院が決まったことになります。


    一方日欧は当初ICUにこそ入らなかったものの、いまだに一般病棟で治療を続けています。


    症状の最も重かった米国がいち早く健康体に戻るところが、米国の「金融力」のすごさだと言えます。





    ドル円は昨日のNYで101円87銭まで上昇した後下落に転じています。


    上値は徐々に切り下がっており、同時に下値も切り上がっていることから「日足」では「三角保ち合い」が


    形成されつつあります。


    4月4日の104円13銭を頂点にレジスタンスラインを引くことができ、5月21日の100円82銭


    を底値に、サポートラインが引けます。


    現在、その三角形の中でもみ合う形になっていますが、どちらに抜けるのか注目したいと思います。





    ドル円だけではなく、ユーロドルも値動きが小さくなっており、市場は材料不足です。


    動くきっかけがつかめないということですが、上述のようにFOMCでもこのことが議論されていました。


    値動きが小さいことから、利益目標額が変わらない以上、ポジションを増やすしか手立てはありません。


    イエレンFRB議長も過度のリスクテイクを戒める言葉を発しています。


    ここは辛抱のしどころとわきまえて「忍の一字」で臨むべきでしょう。





    本日は10時半のオーストラリアの雇用統計と、11時の中国の貿易収支に注目が集まります。


    予想レンジは101円30銭〜101円90銭程度にしたいと思います。















    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    5/7 イエレン・FRB議長 「実施時期に関して、機械的に決められた方式やタイムテーブルは存在しない」議会証言で利上げの時期について答えて。 ドル円は101円台半ばから102円前後まで上昇
    5/8 ドラギ・ECB総裁 「次回会合で行動することにやぶさかではない」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.3995から→1.38台前半へ
    5/14 プラート・ECB理事 「条件付になるだろうが、銀行に一段の長期資金を提供することは可能。再利下げも可能。複数の措置の組み合わせも考えられる」ドイツ紙とのインタビューで。    ......
    5/15 黒田・日銀総裁 「必要であれば、2%の物価目標を達成するための方法、手段、選択肢はたくさんある」都内の講演でで。 ドル円101円85銭から→102円12銭まで上昇
    5/26 ドラギ・ECB総裁 「われわれはインフレが低すぎる状態が過度に長期化すること容認する考えはない」ポルトガルで行われたフォーラムで。   -----  
    5/28 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「最初の利上げは15年後半になる可能性が強い」ルイジアナ州立大学での講演で。   -----  
    6/5 ドラギ・ECB総裁 「今回のは意味の大きいパッケージだったと思う。しかし、これで終わりかと問われれば答えはノーだ」追加緩和を実施した後の記者会見で。  ユーロドルは1.3503まで下落した後、1.3667まで反発。 
    6/18 イエレン・FRB議長 「経済データが強めの内容を示せば時期が早まることになるが、反対に弱めの内容を示せば遅れることもあり得る」利上げのタイミングについて。 ドルが主要通貨に対して下落
    6/24 カーニー・BOE総裁 「労働市場に想定していたよりも大きな余剰能力があることを賃金動向が示唆している」議会証言で。  ポンド円 173円60銭レベル→172円90銭近辺に 

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    外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和