今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2014年7月31日(木)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 米第2四半期GDPが市場予想の+3.0%を大きく上回ったことで
    ドル円は一気に103円台までドル高が進む。102円台半ばを超えると
    ストップのドル買いも巻き込み、103円15銭までドルが上昇。その後は
    FOMC声明文に反応し、102円80銭前後で引ける。
  • GDP発表後、ユーロドルでもドル高が進み、1.3366まで下落したが
    その後は買い戻しが優勢となり、1.3395前後まで押し戻される。
    ユーロ円も円売りが勝り、137円台後半まで反発。
  • 株式市場は高安まちまち。予想を上回るGDPに買われる場面もあったが、
    FOMC声明文で相殺された格好に。ダウは続落し、ナスダックは20ポイント
    上昇した。
  • 債券相場は大幅に反落。GDPが上振れたことや、債券購入を100億ドル
    減額したことなどから大きく売られ、長期金利は2.56%台まで急騰。
  • ドルが買われたことで、金と原油は続落。
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  • 7月ADP雇用者数     → 21.8万人
  • 4−6月期GDP(速報値) → +4.0%
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    ドル/円102.20〜 103.15
    ユーロ/ドル1.3366 〜 1.3407
    ユーロ/円136.93 〜 137.87
    NYダウ−31.75  → 16,880.36ドル
    GOLD−1.40    → 1,296.90ドル
    WTI−0.70    → 100.27ドル
    米10年国債+0.10 → 2.562%



    本日の注目イベント

  • 豪   豪6月住宅建設許可件数
  • 独   独6月小売売上高
  • 独   独7月雇用統計
  • 欧   ユーロ圏7月消費者物価指数
  • 欧   ユーロ圏6月失業率
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   7月シカゴ購買部協会景気指数
  • 加   カナダ5月GDP
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    昨日この欄でGDPなど経済指標が上振れすれば、102円台のドル売りをこなして上昇する


    可能性があり、しかも海外市場がその牽引役だと述べましたが、想定以上の上振れで、ドル円の上昇も


    予想を超えるものでした。


    米第2四半期GDPが事前予想を大きく上回る「+4.0%」だったことと、第1四半期GDPも


    「−2.9%」から、「−2.1%」に上方修正されたことが原動力でした。





    特徴的だったのは、ドルが全面的に買われ、円が全面的に売られたという点です。


    そのため、ドル円は一気に103円15銭までドル高円安が進み、昨日一日だけで約1円も上昇した


    ことになります。


    一方、ユーロ安が続き、下落傾向が鮮明だったユーロドルは1.3366まで売られたものの、その後は


    買戻しも入り、昨日の水準からはややユーロ安に振れたレベルに留まっています。


    その結果、ユーロ円は大きく反発し、137円台後半まで値を戻しています。


    最強通貨のドルに対して、最弱通貨の円という構図でした。





    米第2四半期のGDPは前期の反動があったとはいえ、力強いものでした。


    個人消費が大きく伸び、企業の設備投資も好調で、GDPを押し上げています。


    前日発表された消費者信頼感指数も2007年10月以来の高水準だったわけで、米景気の拡大は


    勢いを増しており、設備投資が活発になったと考えられます。


    設備投資の拡大は、将来の労働力の確保にもつながり、今後は雇用にも好影響を与えるのではないかという


    連想も働きます。





    だだその後に発表されたFOMC声明文では、労働力の活用が極端に低いことが指摘され、改善の余地が


    大きいとの記述があり、前回見られた失業率に関する、「なお高い水準にある」という文言ははずされた


    ものの、やや「ハト派」的な印象を残しています。


    一方インフレ率については「インフレ率が2%を下回り続ける可能性は幾分低下した」と、今後の


    インフレを警戒するような文言になっており、こちらはやや「タカ派」的であり、株式市場と債券市場は


    このあたりに反応して売られたと考えられます。


    なお、債券購入プログラムに関しては、市場予想通り100億ドル減額し、250億ドルにすることを


    決定しました。


    この結果、10月にも量的緩和策が終了するとの見方はさらに確実性を増しています。





    さて、ドル円は102円台前半の「200日線」などのレジスタンスは全て上抜けしました。


    今年1月のドルの最高値である105円45銭から描くことのできる「レジスタンスライン」もついに上抜け


    しています。


    さらに日足の「MACD」もプラス圏に入ってきました。


    チャートを見る限り上昇傾向が鮮明です。


    今日は先ず103円台に再度上昇できるかどうかと、その水準を維持できるかどうかです。


    これまで長い間「低ボラティリティー」に慣らされてきたわれわれも、ここはギアチェンジする必要があります。


    溜め込まれてきたエネルギーも大きいと思われ、だからこそ昨日は一気に103円台まで駆け上ったわけです。


    日足のストキャスティクスが「88」近辺に上昇するなど、短期的には買われすぎの指標もでていますが、


    押し目を買うスタンスに徹していいのではないかと思います。


    長い低迷期を抜けて、今スタート地点に立ったばかりかもしれません。





    予想レンジは102円50銭〜103円40銭程度とします。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    5/7 イエレン・FRB議長 「実施時期に関して、機械的に決められた方式やタイムテーブルは存在しない」議会証言で利上げの時期について答えて。 ドル円は101円台半ばから102円前後まで上昇
    5/8 ドラギ・ECB総裁 「次回会合で行動することにやぶさかではない」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.3995から→1.38台前半へ
    5/14 プラート・ECB理事 「条件付になるだろうが、銀行に一段の長期資金を提供することは可能。再利下げも可能。複数の措置の組み合わせも考えられる」ドイツ紙とのインタビューで。    ......
    5/15 黒田・日銀総裁 「必要であれば、2%の物価目標を達成するための方法、手段、選択肢はたくさんある」都内の講演でで。 ドル円101円85銭から→102円12銭まで上昇
    5/26 ドラギ・ECB総裁 「われわれはインフレが低すぎる状態が過度に長期化すること容認する考えはない」ポルトガルで行われたフォーラムで。   -----  
    5/28 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「最初の利上げは15年後半になる可能性が強い」ルイジアナ州立大学での講演で。   -----  
    6/5 ドラギ・ECB総裁 「今回のは意味の大きいパッケージだったと思う。しかし、これで終わりかと問われれば答えはノーだ」追加緩和を実施した後の記者会見で。  ユーロドルは1.3503まで下落した後、1.3667まで反発。 
    6/18 イエレン・FRB議長 「経済データが強めの内容を示せば時期が早まることになるが、反対に弱めの内容を示せば遅れることもあり得る」利上げのタイミングについて。 ドルが主要通貨に対して下落
    6/24 カーニー・BOE総裁 「労働市場に想定していたよりも大きな余剰能力があることを賃金動向が示唆している」議会証言で。  ポンド円 173円60銭レベル→172円90銭近辺に 
    7/9 ブラード・セントルイス連銀総裁 「失業率低下で、インフレ率は(FRBの目標である)2%を大きく上回るだろう」ブルームバーグとのインタビューで。  ------
    7/15 イエレン・FRB議長 労働市場の改善が予想よりも早いペースで続いた場合「現在想定しているよりも早期に、そして早いペースで行われる公算が大きい」利上げのタイミングについて。 ドルが主要通貨に対して上昇

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    外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和