今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2014年8月21日(木)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 昨日の東京市場で103円台前半まで上昇したドル円は、 FOMC議事録を受けて一段とドル高が進む。議事録の内容が 予想以上に「タカ派」的だったことで、早期利上げ観測が 広がり、103円85銭まで円が売られる。
  • ドルが全面的に買われたことで、ユーロも一段と下落。 1.330の大台を割り込み、1.3255までユーロ安が進行。
  • 議事録が「タカ派」的だったことで、株は一旦売られる場面が あったものの堅調に推移。ナスダックは1ポイント下落したが ダウは59ドル上昇し、1万7000ドルに迫る水準まで回復。
  • 債券相場は続落。FOMC議事録で早期利上げの可能性が 高まったことで長期金利は2.42%まで上昇。
  • 金は4日続落し、原油は大きく反発。
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    ドル/円103.20〜 103.85
    ユーロ/ドル1.3255 〜 1.3298
    ユーロ/円137.20 〜 137.84
    NYダウ+59.34  → 16,979.13ドル
    GOLD−1.50 → 1,295.20ドル
    WTI+1.59    → 96.07ドル
    米10年国債+0.025  → 2.428%



    本日の注目イベント

  • 中   中国 8月HSBC製造業PMI(速報値)
  • 独   独8月製造業PMI(速報値)
  • 独   独8月サービス業PMI(速報値)
  • 欧   ユーロ圏8月製造業PMI(速報値)
  • 欧   ユーロ圏8月サービス業PMI(速報値) 
  • 欧   ユーロ圏8月消費者信頼感(速報値)
  • 英   英7月小売売上高 
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   7月中古住宅販売件数
  • 米   7月景気先行指標総合指数
  • 米   8月フィラデルフィア連銀景況指数
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    急速に「円先安観」が強まって来ました。


    「102円台を固めた可能性がある」だけではなく、「103円台を固めた可能性」も出てきました。


    昨日の東京市場で103円台に乗せてからは一度も103円を割り込むこともなく、欧州市場、NY市場


    でもドル高が進み、円は最弱通貨に転落しています。





    ドル円を103円85銭まで押し上げた原動力は「FOMC議事録」でした。


    議事録では「多くの参加者は、委員会の目標に向けた収束が予想より早いペースで起きた場合、


    金融政策による緩和措置を現在見込まれているよりも早期に引き揚げ始めることが適切になる可能性がある


    と指摘した」と記されています。





    またイエレン議長などが指摘している労働市場に存在するリスクについても「しかしながら、多くのメンバー


    は、労働市場の活用が極端に低い状態という評価は、特に労働市場の改善が予想よりも速いペースで


    続いた場合、近い将来に変更を迫られる可能性があると指摘した」とも記されています。(ブルームバーグ)


    このように、今回公表されたFOMC議事録の内容が、予想された以上に「早期利上げ」には前向きだった


    ことで、ドル全面高の展開になっています。





    米国の政策金利引き上げは早くとも2015年半ば以降と見られてますが、FRBが目標とする労働市場などの


    改善ペースが加速すれば、早めの利上げに踏み切る可能性があることが確認されたことになります。


    議事録の内容は予想以上に「タカ派」的だったことで明日のジャクソンホールでのイエレン議長の


    講演がさらに注目されることになります。





    ドル円は103円85銭までドル高が進んだことで、直近のドルの高値を上抜けしただけでなく、今年1月の


    105円45銭から100円78銭まで下落した値幅の「61.8%」戻しもクリアしています。


    やや上昇のスピードが速すぎる印象もありますが、これは長い間に慣らされた「低ボラティリティー」のせい


    と考える方が順当で、この程度の変化は今後何度も目にすることになろうかと思います。





    テクニカルを見ると、「日足」では全ての指標が上昇を示唆しています。


    「MACD」もプラス圏で再びゴールデンクロスを見せています。


    ただ相場の過熱感を示す「ストキャスティクス」では87程度まで上昇して「買われ過ぎ」を示して


    いますが、この指標は相場の急変には弱いという特徴もあります、「買われ過ぎ」だからといって、安易に


    ショートを振るのは避けたいところです。





    目先は4月4日に記録した104円13銭が意識される展開を予想しますが、どちらかといえば年初から


    続いて来た「円高傾向」がようやく終了し、これまで何度も述べてきたように市場が「日米金融政策の違い」に


    本格的に目を向けてきたかどうかが焦点になると思います。


    もし本格的に意識し始めたのであれば、103円台は「ドル高円安への始まり」が始まったばかりだと


    考えております。


    4ヶ月半振りの水準ということもあり、輸出筋のドル売りも出て来ることでしょう。


    また既に円売りポジションを多く抱えているヘッジファンドなどが利益確定の円買いに出て来ることも


    想定されます。


    103円台でどこまで粘り腰を見せるか見極めたいと思います。


    本日のレンジは、やや広めで103円30銭〜104円10銭程度と予想します。














    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    6/5 ドラギ・ECB総裁 「今回のは意味の大きいパッケージだったと思う。しかし、これで終わりかと問われれば答えはノーだ」追加緩和を実施した後の記者会見で。  ユーロドルは1.3503まで下落した後、1.3667まで反発。 
    6/18 イエレン・FRB議長 「経済データが強めの内容を示せば時期が早まることになるが、反対に弱めの内容を示せば遅れることもあり得る」利上げのタイミングについて。 ドルが主要通貨に対して下落
    6/24 カーニー・BOE総裁 「労働市場に想定していたよりも大きな余剰能力があることを賃金動向が示唆している」議会証言で。  ポンド円 173円60銭レベル→172円90銭近辺に 
    7/9 ブラード・セントルイス連銀総裁 「失業率低下で、インフレ率は(FRBの目標である)2%を大きく上回るだろう」ブルームバーグとのインタビューで。  ------
    7/15 イエレン・FRB議長 労働市場の改善が予想よりも早いペースで続いた場合「現在想定しているよりも早期に、そして早いペースで行われる公算が大きい」利上げのタイミングについて。 ドルが主要通貨に対して上昇
    7/30 FOMC声明文 「インフレ率が2%を下回り続ける可能性は幾分低下した」    -----   
    8/7 ドラギ・ECB総裁 「地政学的リスクの高まりと新興市場・地域および国際金融市場の動向が、経済環境に悪影響を与える可能性がある」記者会見で。  ユーロドルは1.33台後半から1.3337まで下落。 
    8/18 ドイツ連銀月報 「第2四半期の停滞後、ユーロ圏経済が回復基調を取り戻す兆候はあるものの、春季の予想通りのペースには達しないだろう。通貨同盟参加国の一部で景気の勢いは予想より弱い。同時に、ウクライナやその他地域での紛争の結果である東欧での地政学リスクの高まりによる企業景況感へのい悪影響が増しているようだ」    -----    

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    外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和