今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2014年9月9日(火)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円はNY市場に入ると一段高となり、106円台に乗せる。
    日本のGDP改定値が下方修正されたことや、スコットランドの
    独立を巡る動きからポンドが売られたこともドル高をサポート。
  • ドル高の勢いは止まらずユーロドルは1.29を割り込み、
    1.2882まで下落。ただ、ドル円の上昇がより大きかったため、
    ユーロ円は137円近辺まで反発。
  • 株式市場はまちまち。原油価格が下落したため、エネルギー株が
    売られた。ダウは25ドル下落し、ナスダックは9ポイント上昇。
  • 債券相場は下落。SF連銀がまとめた調査で、投資家が緩和的な
    金融政策に対して楽観的すぎるとの報告に債券は売られ、長期金利は
    2.47%台まで上昇。
  • ドル高が進んだことで金は下落。原油価格もウクライナ情勢の
    好転から3日続落。
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  • 7月消費者信用残高 →260億ドル   
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    ドル/円105.23〜 106.09
    ユーロ/ドル1.2882 〜 1.2957
    ユーロ/円136.24 〜 137.00
    NYダウ −25.94 → 17,111.42ドル
    GOLD−13.00   → 1,254.30ドル
    WTI−0.63     → 92.66ドル
    米10年国債 +0.011 → 2.471%



    本日の注目イベント

  • 日   8月マネーストック
  • 英   英7月鉱工業生産 
  • 加   カナダ8月住宅着工件数
  • 米   タルーロ・FRB理事上院で証言    
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    ドル高の流れは「調整」を迎えるどころか、さらに加速し、ドル円は106円台、ユーロドルは1.28台まで


    それぞれドルが上昇しています。


    昨日の東京時間では上値の重い展開のドル円でしたが、海外市場では日本のGDP改定値が下方修正された


    ことがより重視され、「追加緩和」の思惑などから円が全面安の流れになっています。





    さすがに、昨日は先週末の雇用統計の結果を踏まえて、ドル円も「調整」を見せると予想していましたが、


    見事に外れてしまいました。


    105円台半ばから106円に掛けては、予想外の展開だっただけに、それ程売り物は入っていなかった


    のではないかと思いますが、一気に106円に乗せるとは驚きでした。


    明らかにこれまでのドル円の動きと異なったものです。





    昨日のNYではダウ指数は下落しており、長期金利は上昇しましたが2.47%台でそれほどドル高への


    インパクトはありません。


    しかし、サンフランシスコ連銀の調査で、「FOMC参加者よりも一般の人々の方が一段と緩和的な政策を


    予想している様子が示されている」と指摘され、投資家が利上げペースを過小評価していることで


    株価と債券が下落し、ドルが買われた格好になっています。





    ただ、それでもドル円が106円台に乗せる理由としては力不足の感は否めません。


    あえて探せば、日本サイドに「追加緩和」を予想する見方が徐々に高まってきたことがあるかもしれません。


    報道によると、内閣官房参与の本田氏は、国民生活が大事だとして、消費税を10%に引き上げるべきではない


    との認識を示しています。


    さらに2017年4月まで「1年半の延長」を首相に進言するとも語っています。





    また甘利経済財政・経済再生大臣は、仮に10%を決めるにしても、金融政策のサポートも必要との見方を


    示しており、日銀による「追加緩和」を連想させる発言も行っています。


    日本の第2四半期のGDPが速報値の「−6.8%」から、「−7.1%」に下方修正されたことを


    考えると、あながち無い話ではありません。


    8月辺りから発表された日本のマクロ経済指標は、明らかに消費税増税の影響を受けていることを示し始めて


    います。


    最終的には第3四半期のGDPを確認したうえで、12月には安倍首相が判断することになりますが、


    現時点では、規定路線だった10%の消費税増税は「フィフティ・フィフティ」ではないかと、個人的には


    考えています。





    年内のドル円は107−108円程度まで円安があるかもしれないと予想していましたが、このペースが


    続けば、110円を超える円安水準もあり得る状況になってきました。


    もっとも、多くの市場参加者がそのように考え始めたら円安の流れが止まるかもしれません。


    ただ円安のスピードは速すぎます。


    安易なショートは避けるべきですが、この先どこかで一旦は「調整」があると考えることは


    不自然ではないと思っています。


    本日のレンジは105円60銭〜106円40銭程度と予想しますが、海外市場での動きに注意したい


    と思います。















    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    7/9 ブラード・セントルイス連銀総裁 「失業率低下で、インフレ率は(FRBの目標である)2%を大きく上回るだろう」ブルームバーグとのインタビューで。  ------
    7/15 イエレン・FRB議長 労働市場の改善が予想よりも早いペースで続いた場合「現在想定しているよりも早期に、そして早いペースで行われる公算が大きい」利上げのタイミングについて。 ドルが主要通貨に対して上昇
    7/30 FOMC声明文 「インフレ率が2%を下回り続ける可能性は幾分低下した」    -----   
    8/7 ドラギ・ECB総裁 「地政学的リスクの高まりと新興市場・地域および国際金融市場の動向が、経済環境に悪影響を与える可能性がある」記者会見で。  ユーロドルは1.33台後半から1.3337まで下落。 
    8/18 ドイツ連銀月報 「第2四半期の停滞後、ユーロ圏経済が回復基調を取り戻す兆候はあるものの、春季の予想通りのペースには達しないだろう。通貨同盟参加国の一部で景気の勢いは予想より弱い。同時に、ウクライナやその他地域での紛争の結果である東欧での地政学リスクの高まりによる企業景況感へのい悪影響が増しているようだ」    -----    
    9/6 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 米経済がFRBの目標にさらに大きく近づいており、目標達成まで金利をゼロ近くに据え置くことは「危険な戦略だ」講演で。  ------
    9/8 サンフランシスコ連銀調査 「FOMC参加者よりも一般の人々の方が一段と緩和的な政策を予想している様子が示されている」  ドル円105円台前半から→106円台に

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    外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和