今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]






2014年10月2日(木)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は東京時間に110円09銭までドル高が進み。節目である110円を
    達成したこともあり、その後は軟調な展開に。ISM製造業景況指数が予想を
    下回ったことや、株価の大幅下落、さらに長期金利の低下などを受けて
    一時108円87銭まで円が買い戻される。
  • ドル円では円の買戻しが進んだが、ユーロドルではユーロが引き続き軟調。
    緩和観測が根強く、1.26台半ばまで買い戻されたものの、再び売られて
    1.26台前半で取引を終える。ユーロ円は137円台半ばを割り込む。
  • 株式市場は大幅に下落し3日続落。経済指標の悪化に加え、香港での
    デモの拡大、さらには米国内でエボラ出血熱感染者が出たことで航空株が
    値を下げた。ダウは238ドル下落し、1万6900ドル台を割り込む。
  • 債券相場は大幅に続伸。株価の下落や世界的な低成長環境を懸念し
    、 投資家から買いを集めた。10年債利回りは約1ヶ月振りに2.4%を下回る。
  • ドルが売られたことで金は反発。原油は続落し90ドル台後半に。
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  • 9月ADP雇用者数 → 21.3万人
  • 9月ISM製造業景況指数 → 56.6
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    ドル/円108.87〜 109.99
    ユーロ/ドル1.2583 〜 1.2640
    ユーロ/円137.39 〜 138.52
    NYダウ −238.19 → 16,804.71ドル
    GOLD+3.90   → 1,215.50ドル
    WTI−0.43     → 90.73ドル
    米10年国債−0.112 → 2.383%



    本日の注目イベント

  • 豪   豪8月貿易収支
  • 豪   豪8月住宅建設許可件数
  • 欧   ECB政策金利発表
  • 欧   ドラギ・ECB総裁記者会見
  • 欧   ユーロ圏8月生産者物価指数
  • 米   新規失業保険申請件数 
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    ドル円の目先のメドは「110円」であり、110円を達成したあとは「達成感」から調整に入るのか、


    あるいは、もう一段の上昇を見せるのか見極める必要がある、と昨日この欄で述べましたが結果は前者の


    流れになりました。





    昨日の東京時間に110円09銭までドル高が進み、「念願の110円」を記録しました。


    110円台での滞空時間はそれ程長くはなく、その後は109円台後半で推移しましたが、NY市場では


    株価の大幅下落と、長期金利の急低下にドル売りが加速し、109円台を割り込んでいます。





    今回ドルが103円台に乗せ、それまでのレンジ抜けを見せたのは8月20日でした。それ以降ほとんど


    調整らしい調整もなく110円までドル高が進みましたが、110円台から108円まで1日で大台変えを


    2度行ったのは今回が初めてです。


    8月下旬行以降「最も大きな調整」と言えます。





    問題はここからです。


    ドルを買いそびれた投資家が108円台では買い意欲を見せているものと思われますが、それは今後も


    「ドル高基調が続く」という前提に立っているからです。


    110円台は重いという展開になれば、話は違ってきます。





    もちろん足許のドル高基調は変わっていません。


    日米金融政策の違いから中長期的なドル高基調は続くと予想しますが、今後何度も110円を試しそれでも


    抜けきれない状況が続くと、しばらくは108−110円でもみ合う可能性もあります。


    米株式市場と長期金利の動向には細心の注意が必要です。


    基本的には108円台のどこかでドルロングを形成する戦略が機能すると思いますが、本日のECB理事会と


    明日の雇用統計の結果次第ではさらにボラティリティーが増すことになります。





    以前この欄でも、調整があるとすれば9月の雇用統計が一つのきっかけになるのではと述べて来ました。


    なぜなら今年に限っていえば、雇用統計発表前後がドルの最高値であったことがかなり多いからです。


    8月の雇用統計は市場予想を大幅に下回る14万2000人でしたが、今回の予想は21万5000人ほどが


    見込まれています。


    仮に今回も予想を大きく下回るようだと、米労働市場に対する見方が相当変化することも考えられます。





    本日の値動きも神経質な展開が予想されます。


    NY株式市場の大幅安で日経平均先物も200円程下げる見込みですが、この下げ幅がさらに拡大するようだと


    108円台半ばを試す可能性もあります。


    市場のコンセンサスは、ドル円も日本株も下げれば買いたいというのがメインだと思いますが、慎重さは


    必要です。


    予想レンジは108円30銭〜109円50銭とややワイドに見たいと思います。





    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    8/7 ドラギ・ECB総裁 「地政学的リスクの高まりと新興市場・地域および国際金融市場の動向が、 経済環境に悪影響を与える可能性がある」記者会見 で。  ユーロドルは1.33台後半から1.3337まで下 落。 
    8/18 ドイツ連銀月報 「第2四半期の停滞後、ユーロ圏経済が回復基調を取り戻す兆候はあるもの の、春季の予想通りのペースには達しないだろう。通 貨同盟参加国の一部で景 気の勢いは予想より弱い。同時に、ウクライナやその他地域での紛争の結果であ る東欧での地政学リスクの高まりによる企業景 況感へのい悪影響が増している ようだ」    -----    
    9/6 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 米経済がFRBの目標にさらに大きく近づいており、目標達成まで金利をゼ ロ近くに据え置くことは「危険な戦略だ」講演 で。  ------
    9/8 サンフランシスコ連銀調査 「FOMC参加者よりも一般の人々の方が一段と緩和的な政策を予想してい る様子が示されている」  ドル円105円台前半から→106円台に
    9/11 黒田・日銀総裁 「円安が日本経済にマイナスになることはない」「経済情勢によって必要が あれば、金融対策で対応する」TV東京の番組 で。  ドル円107円20銭まで上昇のきっかきに
    9/17 イエレン・FRB議長 「労働市場はまだ完全に回復していない」、「インフレは委員会の目標であ る2%を下回っている」FOMC後の記者会見 で。 ドル円」 → 108円台に急騰
    9/24 ダドリー・NY連銀総裁 「ドルが大幅に上昇すれば、経済成長への影響を伴うことになる」NYでの講演で。  -------
    9/29 フィシャー・ダラス連銀総裁 「強いドルは米経済への信任投票だと思う」ブルームバーグラジオとのインタビュー で。  ------

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    外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和