今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]






2014年10月8日(水)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円はIMFが世界経済の成長見通しを引き下げたことに
    反応し、約3週間振りに107円82銭までドル安が進む。株価が
    大きく下落したことや、長期金利の低下もドル売り円買いに繋がった。
    引け値は小幅に戻し108円前後で引ける。
  • ユーロドルはドイツの鉱工業生産が5年ぶりの低水準だったことで
    一時ユーロ売りが進んだが、ドル安の流れが優勢となり1.26台後半
    までユーロが反発。
  • 株式市場は大幅に続落。欧州景気の減速懸念やIMFの成長見通しが
    引き下げられたことでダウは272ドル下落し、1万6700ドル台まで
    売られる。S&P500も8週間振りの安値を記録。
  • 債券相場はIMFの景気見通しを受け続伸。長期金利は2.34%まで
    低下し、ドルの上値を抑える。
  • 金は反発し、原油は世界景気の減速見通しから売られ、88ドル台
    まで大幅に続落。
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  • 8月消費者信用残高 → 135億ドル
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    ドル/円107.82〜 108.62
    ユーロ/ドル1.2603 〜 1.2682
    ユーロ/円136.56 〜 137.02
    NYダウ −272.52 → 16,719.39ドル
    GOLD+5.10   → 1,212.40ドル
    WTI−1.49     → 88.85ドル
    米10年国債−0.079 → 2.340%



    本日の注目イベント

  • 日   8月国際収支
  • 日   9月景気ウォッチャー調査
  • 中   中国 9月サービス製造業PMI(速報値)
  • 米   FOMC議事録(9月16、17日分)
  • 米   バーナンキ・前FRB議長講演
  • 加   カナダ9月住宅着工件数
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    ドル円は約3週間振りに107円台後半まで売られ、ドル高とトレンドの「調整」が続いています。


    昨日の国会では黒田日銀総裁が改めて円安は日本経済にとってマイナスではないという趣旨の発言を


    行ったことで、109円台前半までドルが買われました。


    しかし、安倍首相はやや急激な円安に対する懸念を表明したことでドルが反落するなど、神経質な


    展開が続いています。





    ドル売りの直接のきっかけはIMFの世界景気見通しが引き下げられたことでした。


    IMFは地政学的リスクの高まりや、株式相場が「泡立つ」水準に達した金融市場が調整に見舞われる


    可能性に警戒感を示しました。


    その上で、2015年の世界成長を3.8%と予想し。7月時点での予測の4.0%から下方修正しました。





    地域別では、ユーロ圏の経済成長を7月時点の1.5%から1.3%に修正し、日本についても7月時点の


    1.1%から0.8%に下方修正しました。


    一方米国については見通しは明るいとし、7月時点の1.7%から2.2%に上方修正しています。


    この結果、米国が世界景気を牽引する構図が予想されますが、米国だけで日欧の落ち込み分をまかなうには


    力不足だということで、先進国全体の見通しが引き下げられました。





    このように、米国の優位性は明らかです。


    その結果ドルが買われるのも、ある意味自然であると言えます。


    ルー財務長官は昨日も講演で「強いドルは米国にとってプラスだ」と従来の発言を繰り返しています。


    ハト派のダドリーNY連銀総裁は、インフレ率がまだ低すぎるとしながらも「利上げは来年半ば頃だという


    見方がコンセンサスだ。妥当な予想だと思う」と述べております。





    ドル円が107円台まで下落したということで、昨日も述べたように「110円台が重い」という


    相場観が徐々に広がってきそうです。


    米国の長期金利も2.4%を割り込み、金利との相関関係が強いドル円は下落しやすい状況と言えます。


    下値のメドとしては「8時間足」の雲の下限である107円前後という見方ができます。


    106円80銭−107円あたりは、今回の上昇幅の38.2%戻しにもあたります。






    と判断しています。


    急激な円安を懸念する声の高まりや、ドル高を見越した円やユーロなどの大幅な売りポジションの積みあがり


    などが、一旦ポジションを整理する動きにつながっていると思われます。


    この先も、慎重にドル買いのタイミングを探る姿勢でいいのではないでしょうか。





    本日もNY株式市場の大幅安を受けて、日本株の行方に注意しながらの展開になります。


    また、FOMC議事録ではタカ派的な議論が活発であったことが判明すればドルが買い戻されることにも


    なります。


    レンジは107円50銭〜108円50銭程度を予想しますが、このところ一日の値幅も結構大きい展開が


    続いています。


    そのあたりにも注意が必要です。





    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    8/7 ドラギ・ECB総裁 「地政学的リスクの高まりと新興市場・地域および国際金融市場の動向が、 経済環境に悪影響を与える可能性がある」記者会見 で。  ユーロドルは1.33台後半から1.3337まで下 落。 
    8/18 ドイツ連銀月報 「第2四半期の停滞後、ユーロ圏経済が回復基調を取り戻す兆候はあるもの の、春季の予想通りのペースには達しないだろう。通 貨同盟参加国の一部で景 気の勢いは予想より弱い。同時に、ウクライナやその他地域での紛争の結果であ る東欧での地政学リスクの高まりによる企業景 況感へのい悪影響が増している ようだ」    -----    
    9/6 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 米経済がFRBの目標にさらに大きく近づいており、目標達成まで金利をゼ ロ近くに据え置くことは「危険な戦略だ」講演 で。  ------
    9/8 サンフランシスコ連銀調査 「FOMC参加者よりも一般の人々の方が一段と緩和的な政策を予想してい る様子が示されている」  ドル円105円台前半から→106円台に
    9/11 黒田・日銀総裁 「円安が日本経済にマイナスになることはない」「経済情勢によって必要が あれば、金融対策で対応する」TV東京の番組 で。  ドル円107円20銭まで上昇のきっかきに
    9/17 イエレン・FRB議長 「労働市場はまだ完全に回復していない」、「インフレは委員会の目標であ る2%を下回っている」FOMC後の記者会見 で。 ドル円」 → 108円台に急騰
    9/24 ダドリー・NY連銀総裁 「ドルが大幅に上昇すれば、経済成長への影響を伴うことになる」NYでの講演で。  -------
    9/29 フィシャー・ダラス連銀総裁 「強いドルは米経済への信任投票だと思う」ブルームバーグラジオとのインタビュー で。  ------
    10/07 黒田・日銀総裁 「今まで起こった円安について問題が生じている、日本経済全体にとってマイナスになっているということはない」参議院予算委員会で。  ドル円108円後半から109円23銭まで上昇

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    外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和