今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]






2014年10月10日(金)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 懸念材料のNY株式市場が今年最大の下げ幅を見せたことで
    リスク回避の円買いが加速し、ドル円は107円54銭まで下落。
    ECB総裁の講演でユーロ円の売りも加わり、ドル円の上値を重くした。
  • ユーロドルは1.27台後半から急落。ドラギ総裁が講演で
    追加刺激策に言及したことで一時1.26台半ばまでユーロ安が
    進み、ユーロ円も136円台半ばと、1円程度下落。
  • 株式市場は大幅に反落。欧州の成長減速が米景気に悪影響を
    及ぼすとの観測が広がり、ダウは334ドル下げ、1万6600ドル台
    と、約3ヶ月振りの水準まで下落。
  • 債券相場は前日と変わらずほぼ横ばい。長期金利は2.32%台で
    取り引きを終える。
  • 金は反発。原油は続落し、2012年11月以来の85ドル台まで
    下落。
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  • 新規失業保険申請件数 → 28.7万件 
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    ドル/円107.54〜 108.18
    ユーロ/ドル1.2664 〜 1.2777
    ユーロ/円136.65 〜 137.43
    NYダウ −334.97 → 16,659.25ドル
    GOLD+19.30   → 1,225.30ドル
    WTI−1.54     → 85.77ドル
    米10年国債+0.009 → 2.326%



    本日の注目イベント

  • 米   IMF年次総会
  • 米   9月財政収支
  • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演
  • 米   ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演
  • 米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演
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    昨日もこの欄で触れましたが、NY株式市場がジェットコースターのような動きを見せ、前日の274ドル


    上昇した分を吐き出す334ドル下落し、今年最大の下げ幅を記録しました。


    ここまで株式を売る決定的な材料があったわけではありませんが、前日のIMFの景気見通しで、


    欧州景気の減速が米経済にも悪影響を及ぼす可能性があることが蒸し返された形でした。


    システム売買の盛んなNY株式市場では、一定の値幅まで下げると、売りが売りを呼ぶ展開となり、


    値幅が大きく拡大する傾向があります。





    ドラギECB総裁がワシントンで講演を行い、「欧州の人々から託された物価安定をもたらすという責務


    がECBにはある」とし、「今日においてはつまり、過度に低いインフレ率を引き上げるということだ。


    まさしくそれを、われわれは成し遂げる」と述べています。


    インフレ率引き上げに対する決意を改めて示した格好です。





    この講演の内容を受けて、ユーロが対ドルや円で再び売られる展開となり、その他の主要通貨では


    ドル高が進んだものの、ドル円の反発は限られました。


    ドル円は107円54銭まで下落し、今月1日の110円09銭から既に2円50銭ほど反落し、


    本格的な調整が進行中です。





    テクニカル的には、107円40銭前後が目先のメドと見られ、ここを割り込むともう一段の下落も


    意識する必要がありそうです。


    ここには一目均衡表の「基準線」があり、ローソク足は既に「転換線」を下回っており、


    相場の基準であるこの「基準線」を下回ると、展開が違ってくると思われます。


    ただ現在この「基準線」は横ばいの動きを見せていることから、ドル円の大きな下落を示唆しているわけでは


    ありません。


    また「8時間足」を観ると、雲の中を下降中ですが、雲の下限がやはり107円40銭を下回った位置に


    あります。


    107円40銭近辺から107円に掛けてはしっかりとしたサポートが観られるのではないかと予想しています。





    来週からは米国で企業決算が続々と発表になります。


    大手金融機関をはじめ、ジョンソン&ジョンソンなども発表が予定されています。


    トムソン・ロイターの調査によると、今決算では前年同期比で平均4%程度増益と予想されており、この予想


    通りであれば株価の下支え要因になろうかと思います。





    いずれにしても荒っぽい値動きを見せるNY株式市場からは目が離せず、NY株式市場の影響をもろに受ける


    日本株の動きにも注視する必要があります。


    ドル円が107円台半ばまで下落したことで、専門家の間からは105円まで下落するという声も出てきました。


    この状況は、ちょうど今年の初めに105円45銭を記録し、多くの専門家が110円にはすぐにも届くと


    予想したにも関わらず100円75銭まで下落し、その後101ー103円台で長く低迷した状況に


    似ているかもしれません。


    上がり続ける相場はなく、いずれ「調整」が来ることは解っていますが、その調整がどのタイミングで


    やって来るのかがなかなか予想できません。


    ここに相場の難しさがあるのかもしれません。





    本日のレンジは107円40銭から108円50銭程度と予想したいと思います。





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    明日からは3連休です。


    われわれの年代では10月10日が「体育の日」というイメージが強いのですが、


    今年は13日がその日で振り替え休日になります。


    良い連休を・・・・・。




    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    8/7 ドラギ・ECB総裁 「地政学的リスクの高まりと新興市場・地域および国際金融市場の動向が、 経済環境に悪影響を与える可能性がある」記者会見 で。  ユーロドルは1.33台後半から1.3337まで下 落。 
    8/18 ドイツ連銀月報 「第2四半期の停滞後、ユーロ圏経済が回復基調を取り戻す兆候はあるもの の、春季の予想通りのペースには達しないだろう。通 貨同盟参加国の一部で景 気の勢いは予想より弱い。同時に、ウクライナやその他地域での紛争の結果であ る東欧での地政学リスクの高まりによる企業景 況感へのい悪影響が増している ようだ」    -----    
    9/6 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 米経済がFRBの目標にさらに大きく近づいており、目標達成まで金利をゼ ロ近くに据え置くことは「危険な戦略だ」講演 で。  ------
    9/8 サンフランシスコ連銀調査 「FOMC参加者よりも一般の人々の方が一段と緩和的な政策を予想してい る様子が示されている」  ドル円105円台前半から→106円台に
    9/11 黒田・日銀総裁 「円安が日本経済にマイナスになることはない」「経済情勢によって必要が あれば、金融対策で対応する」TV東京の番組 で。  ドル円107円20銭まで上昇のきっかきに
    9/17 イエレン・FRB議長 「労働市場はまだ完全に回復していない」、「インフレは委員会の目標であ る2%を下回っている」FOMC後の記者会見 で。 ドル円」 → 108円台に急騰
    9/24 ダドリー・NY連銀総裁 「ドルが大幅に上昇すれば、経済成長への影響を伴うことになる」NYでの講演で。  -------
    9/29 フィシャー・ダラス連銀総裁 「強いドルは米経済への信任投票だと思う」ブルームバーグラジオとのインタビュー で。  ------
    10/07 黒田・日銀総裁 「今まで起こった円安について問題が生じている、日本経済全体にとってマイナスになっているということはない」参議院予算委員会で。  ドル円108円後半から109円23銭まで上昇

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    外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和