今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]






2014年10月14日(火)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円はNY株式市場が大幅な続落を演じたことで107円台を 割り込み、一時106円76銭まで下落。G20で足並みが揃わなかった ことや、米長期金利の急低下から円の買戻しが加速した。
  • ユーロドルも急反発。ドル安の流れが強まり、ユーロドルは1.27台 半ばまでユーロ高が進む。
  • 株式市場は3日続落し、この間のダウの下げ幅は670ドルを超える。 世界的な経済成長の減速見通しと、エボラ出血熱の感染拡大が懸念され、 ダウは先週末比223ドル下落。
  • 債券市場休場。
  • 金は反発し、原油は反落。
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    ドル/円106.76〜 107.49
    ユーロ/ドル1.2665 〜 1.2761
    ユーロ/円135.88 〜 136.31
    NYダウ −223.03 → 16,321.07ドル
    GOLD+8.30   → 1,230.00ドル
    WTI−0.08     → 85.74ドル
    米10年国債 ----   → 2.260%



    本日の注目イベント

  • 日   9月マネーストック
  • 独   独10月ZEW景況感指数
  • 欧   ユーロ圏8月鉱工業生産
  • 英   英9月生産者物価指数
  • 米   決算発表 → JPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴ、シティグループ、インテル、ジョンソン&ジョンソン
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    ドル円は引き続き大幅な調整局面を継続中です。


    目先の節目と観られていた107円40銭前後と107円を割り込み、一時106円76銭まで円の


    買戻しが進みました。


    ただこの水準は、8月8日の101円50銭からの10月1日に記録した110円09銭の上昇分の


    38.2%の戻しである106円81銭の誤差の範囲であり、まだトレンドが変わったと判断することは


    出来ないと思います。





    先週からの大幅な調整にはいくつかの理由があります。


    先ずは、9月のFOMC議事録で、ドル高に対する懸念が公表されたことです。


    ルー財務長官は「ドル高は米国の国益」と、ドル高を容認する発言を繰り返してきましたが、それは>


    個人的な見解で、議会には受け入れられないのではないかといった見方も浮上しています。





    さらにIMFが世界景気の見通しを下方修正したことも影響しました。


    その中でも、ユーロ圏の景気悪化が米国にとってもリスクであることが指摘され、これがNY株式市場の


    大幅な下落につながっています。


    NYダウはここ3日間で670ドルを超える下げを見せ、これは2011年以来の下落幅となっています。


    NY株の大幅下落は「恐怖指数」と呼ばれる「VIX指数」の上昇につながり、投資家はリスク回避の行動を


    取ります。


    その結果、安全通貨の円が買い戻されるという側面もあります。





    フィッシャーFRB副議長は11日、ワシントンのIMFで講演を行い、「海外の経済成長が予想よりも


    鈍くなれば、その米国経済への影響でFRBの緩和策解除がより遅くなる公算がある」と述べています。


    今回の講演の前には「利上げは来年半ばが妥当」との見方を示したばかりでしたが、欧州景気の影響次第では


    利上げ開始のタイミングが遅れることを示唆したものと受け止めることができます。


    またG20でも、ラガルド専務理事は日本とドイツの金融政策の出動を求めていました。





    ドル円は依然として調整局面にあると思われますが、今日は106円台のどこまで円が買われるかを


    見極める展開になりそうです。


    NY株式市場が大幅安で終わっていることから、連休開けの東京株式市場も大幅な下落が見込まれるからです。


    株価の下落に伴ってドルが売られる展開が予想されますが、その際どこで下落が止まるかが焦点です。


    NYのドル安値である106円76銭近辺が先ず意識されるレベルですが、その下の106円半ばも


    重要です。


    今回の大幅な下落があくまでも調整であるとすれば、106円台の水準はドルの買い場と思われます。


    もっとも、日経平均株価が予想以上の大幅下落を見せ、その影響からさらにNY株式市場が下げるといった


    「キャッチボール」を見せるようだと、今回のドル下落も予想以上に深いものになる可能性もあります。


    本日のレンジは106円30銭〜107円60銭とややワイドに予想します。






    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    8/7 ドラギ・ECB総裁 「地政学的リスクの高まりと新興市場・地域および国際金融市場の動向が、 経済環境に悪影響を与える可能性がある」記者会見 で。  ユーロドルは1.33台後半から1.3337まで下 落。 
    8/18 ドイツ連銀月報 「第2四半期の停滞後、ユーロ圏経済が回復基調を取り戻す兆候はあるもの の、春季の予想通りのペースには達しないだろう。通 貨同盟参加国の一部で景 気の勢いは予想より弱い。同時に、ウクライナやその他地域での紛争の結果であ る東欧での地政学リスクの高まりによる企業景 況感へのい悪影響が増している ようだ」    -----    
    9/6 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 米経済がFRBの目標にさらに大きく近づいており、目標達成まで金利をゼ ロ近くに据え置くことは「危険な戦略だ」講演 で。  ------
    9/8 サンフランシスコ連銀調査 「FOMC参加者よりも一般の人々の方が一段と緩和的な政策を予想してい る様子が示されている」  ドル円105円台前半から→106円台に
    9/11 黒田・日銀総裁 「円安が日本経済にマイナスになることはない」「経済情勢によって必要が あれば、金融対策で対応する」TV東京の番組 で。  ドル円107円20銭まで上昇のきっかきに
    9/17 イエレン・FRB議長 「労働市場はまだ完全に回復していない」、「インフレは委員会の目標であ る2%を下回っている」FOMC後の記者会見 で。 ドル円」 → 108円台に急騰
    9/24 ダドリー・NY連銀総裁 「ドルが大幅に上昇すれば、経済成長への影響を伴うことになる」NYでの講演で。  -------
    9/29 フィシャー・ダラス連銀総裁 「強いドルは米経済への信任投票だと思う」ブルームバーグラジオとのインタビュー で。  ------
    10/07 黒田・日銀総裁 「今まで起こった円安について問題が生じている、日本経済全体にとってマイナスになっているということはない」参議院予算委員会で。  ドル円108円後半から109円23銭まで上昇

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    外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和