今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]






2014年11月4日(火)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 予想外の追加緩和の決定にドル円は先週末の東京時間、109円35銭近辺から
    ほぼ一直線に上昇。昨日のNYでは114円台前半までドル高が進行。
  • ユーロドルもドル高の流れに、一時は節目の1.25台を割り込み、昨日の
    アジア市場では1.2444近辺までユーロ安が進行。ただその後は
    ユーロ円の買いなどから再び1.25台を挟む展開に。ユーロ円は
    142円台前半まで買われる。
  • 株式市場は日銀の追加緩和を好感し前日は史上最高値を更新したが、
    昨日は中間選挙の結果を前に利益確定の売りに押される。ダウは24ドル下落。
  • 債券相場は続落。日銀の追加緩和により世界的に株価が上昇した
    ことを受け、安全資産の債券が売られた。長期金利は2.34%台まで上昇。
  • ドル大幅高の影響から金は4日続落。原油も反落し78ドル台に。
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  • 10月ISM製造業景況指数 → 59.0
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    ドル/円113.65〜 114.21
    ユーロ/ドル1.2471 〜 1.2510
    ユーロ/円141.90 〜 142.31
    NYダウ −24.28 → 17,366.24ドル
    GOLD−1.80   → 1,169.80ドル
    WTI−1.76     → 78.78ドル
    米10年国債+0.014   → 2.344%



    本日の注目イベント

  • 豪   RBAキャッシュターゲット
  • 豪   豪9月貿易収支
  • 英   英1月建設業PMI
  • 欧   ユーロ圏9月生産者物価指数
  • 米   9月貿易収支
  • 米   中間選挙
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    先週末の日銀の追加緩和の実施は市場に大きな驚きを与えました。


    現在行われている国債の買い入れ額を年間で30兆円積み増し、その他にもETFやREITの


    買い入れ額を最大3倍程度に増額。2015年末のマネタリーベースを350兆円まで増やそうという


    ものです。


    加えて、この日にはGPIFの運用見直しの発表も予定されていました。


    黒田総裁は記者会見で否定はしていましたが、このタイミングで一気に量的緩和の拡大とリスク資産への


    資金配分で、政策実施の「効果」を最大限にしたかったのだと思われます。





    総裁はまた「デフレ脱却の正念場」との認識を持っていることも明らかにしています。


    2年程度で2%の物価上昇目標も、直近では1%程度まで低下してきており、来年4月が


    異次元の緩和策を実施してから2年にあたります。


    このままでは振り上げた刀を下ろさなければならない状況となり、いわば「背水の陣」で臨んできたと


    考えられます。





    ドル円は先週末に、109円台前半から一気に112円台半ばまで上昇し、東京市場が休場だった


    昨日はさらに113円台、そしてNYでは114円20銭程度まで「円安」が進んできました。


    円安へのスピードが速いのは気になりますが、それは今回の政策変更のインパクトの大きさを物語って


    いると言えます。





    連休開けの本日の東京市場では、先ず日経平均株価の動向が最大の注目ポイントです。


    シカゴ先物市場では1万7300円台まで買われており、単純計算では先週末の東京の引け値より


    900円程上昇することなります。


    株高はドル高につながり易いことから、どこまでドル円に影響を及ぼすかが注目されます。





    昨日のNY市場で114円台を記録したことで、大方の予想であった今年の円の最安値「115円」に


    近づいてきました。


    おそらく、今後さらに円安が進み「115円台」をテストすることになろうかと思いますが、


    達成感」という、余り明確でもない材料が市場に台頭してくることも考えられます。


    これは今年1月の105円台後達成でも、さらに10月の110円台達成後でも経験していることです。





    本日のレンジは113円〜115円とややワイドに予想します。





    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    9/6 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 米経済がFRBの目標にさらに大きく近づいており、目標達成まで金利をゼ ロ近くに据え置くことは「危険な戦略だ」講演 で。  ------
    9/8 サンフランシスコ連銀調査 「FOMC参加者よりも一般の人々の方が一段と緩和的な政策を予想してい る様子が示されている」  ドル円105円台前半から→106円台に
    9/11 黒田・日銀総裁 「円安が日本経済にマイナスになることはない」「経済情勢によって必要が あれば、金融対策で対応する」TV東京の番組 で。  ドル円107円20銭まで上昇のきっかきに
    9/17 イエレン・FRB議長 「労働市場はまだ完全に回復していない」、「インフレは委員会の目標であ る2%を下回っている」FOMC後の記者会見 で。 ドル円」 → 108円台に急騰
    9/24 ダドリー・NY連銀総裁 「ドルが大幅に上昇すれば、経済成長への影響を伴うことになる」NYでの講演で。  -------
    9/29 フィシャー・ダラス連銀総裁 「強いドルは米経済への信任投票だと思う」ブルームバーグラジオとのインタビュー で。  ------
    10/07 黒田・日銀総裁 「今まで起こった円安について問題が生じている、日本経済全体にとってマイナスになっているということはない」参議院予算委員会で。  ドル円108円後半から109円23銭まで上昇
    10/14 デベル・オーストラリア準備銀行連銀総裁補佐 「豪ドル相場は大半の尺度からみて引き続き過大評価されている」講演 で。  ------
    10/16 ブラード・セントルイス連銀総裁 「インフレ期待の低下は)中央銀行にとって重要な検討事項だ。従って、現時点での論理的な政策対応は量的緩和(QE)を遅らせることかもしれないと考える」ブルームバーグとのインタビュー で。  NY株価下落を抑える
    10/17 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「景気が悪化した場合には量的緩和第4弾(QE4)を検討すべきだ」  ------

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    外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和