2014年11月18日(火)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 日本株の下落に伴い115円46銭まで下落したドル円でしたが、海外市場では対ユーロでドル高が進んだこともあり、116円台を回復。長期金利の上昇もあり、116円65銭までドル高が進み、昨日の水準に戻す。
- ユーロドルはドラギECB総裁が、国債購入に言及したことからユーロ売り、ドル買いが活発に。ユーロドルは朝方の1.25台半ばから1.24台半ばまで下落。
- 株式市場はまちまちながら先週末の水準とほぼ変わらず。ダウは13ドル上昇したが、ナスダックは17ポイント下落。
- 債券相場は経済指標が予想を下回ったにも関わらず下落。利上げ観測が後退せず売りものが優勢となり、長期金利は2.33%台に小幅上昇。
- 先週末大幅に反発した金と原油は共に反落。
米 11月NY連銀製造業景況指数 → 10.16
米 10月鉱工業生産 → −0.1%
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| ドル/円 | 116.09〜 116.65 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.2445 〜 1.2506 |
| ユーロ/円 | 144.87 〜 145.38 |
| NYダウ | +13.01 → 17,647.75ドル |
| GOLD | −2.10 → 1,183.50ドル |
| WTI | −0.18 → 75.64ドル |
| 米10年国債 | +0.019 → 2.339% |
本日の注目イベント
- 豪 RBA議事録
- 独 独11月ZEW景況感指数
- 欧 ユーロ圏11月ZEW景況感調査
- 英 英10月生産者物価指数
- 英 英10月消費者物価指数
- 米 10月生産者物価指数
- 米 11月NAHB住宅市場指数
- 米 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演
昨日発表された日本の7−9月期GDPは多くの専門家の予想を大きく下回る「−1.6%」でした。予想平均は2%前後で、悪くても1%を上回ると見られていただけに、2期連続のマイナス成長は驚きでした。ドル円は日経平均が大きく下落することに合わせ、116円を割り込み、一時は115円46銭まで巻き戻しが進みました。
もっとも、GDP発表直後はあまりに悪い数値にドル円は117円05銭まで上昇し、短時間ながら117円台を達成しています。その後の急落で、ドル円は東京時間内に1円60銭ほど下落したことになり、かなり荒っぽい展開でした。先週末の「ドル高、株高」の余韻が残っていたことも下落幅を拡大させた面もありそうです。
115円台半ばまで一気に下落したドル円と、517円もの大幅安を演じ、1万7000円の大台を割り込んだ株価を目の前にして、海外市場では115円割れもあり得るのではないかと予想していましたが、実際には全く逆の動きとなり、ほぼ昨日の朝方の水準に戻っています。これはユーロドルでドル高が進んだ影響が大きかったものと思われます。
ECBのドラギ総裁が、景気刺激策に国債購入が含まれる可能性があることを示したことで、ユーロ安が進み、ドルが買われました。これで来月のECB理事会では国債を含む量的緩和策が採用される可能性がかなり現実味をおびてきました。
安倍首相は今日にでも「消費税増税の延期と衆議院解散」を表明すると見られています。GDPが2期連続マイナスだったことを踏まえればやむを得ないことと思いますが、先月末の追加緩和の決定はこれらの事態を想定して行われたはずです。順序が逆になった感もありますが、4月の消費税引き上げ後の景気の落ち込みがまだ続いているという中で10%への増税は厳しいと思います。
問題は「消費税を先送りした際の混乱は対処できない」と述べた日銀総裁が、明日の記者会見ではどのような意見を述べるのかが注目されます。総裁は、「(追加緩和は)消費税増税が前提だ」とも述べており、消費税先送りを表明する安倍首相との「距離」が注目されます。
これまで報道されているように、今日にも「増税延期と解散」が発表された場合の為替への影響を、どのように判断すればいいのか悩むところです。景気悪化、年末選挙で自民党大勝利、そしてアベノミクスのさらなる推進・・・・と、円売り材料と捉えることができますが、一方で財政規律の問題もあり、なにより昨日のように株価が大幅に下落するリスクもあります。市場の混乱はさらに続くと予想せざるを得ません。ドル円ボラティリティーも14ヶ月ぶりの高水準を記録したと伝えられています。昨日の経験を踏まえれば、117円台のどこかでは一旦利益を確保することが賢明かと思います。
本日のレンジは115円80銭〜117円30銭程度を予想します。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 9/6 | プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 | 米経済がFRBの目標にさらに大きく近づいており、目標達成まで金利をゼロ近くに据え置くことは「危険な戦略だ」講演で。 | ------ |
| 9/8 | サンフランシスコ連銀調査 | 「FOMC参加者よりも一般の人々の方が一段と緩和的な政策を予想している様子が示されている」 | ドル円105円台前半から→106円台に |
| 9/11 | 黒田・日銀総裁 | 「円安が日本経済にマイナスになることはない」「経済情勢によって必要が あれば、金融対策で対応する」TV東京の番組で。 | ドル円107円20銭まで上昇のきっかきに |
| 9/17 | イエレン・FRB議長 | 「労働市場はまだ完全に回復していない」、「インフレは委員会の目標である2%を下回っている」FOMC後の記者会見で。 | ドル円 → 108円台に急騰 |
| 9/24 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「ドルが大幅に上昇すれば、経済成長への影響を伴うことになる」NYでの講演で。 | ------- |
| 9/29 | フィシャー・ダラス連銀総裁 | 「強いドルは米経済への信任投票だと思う」ブルームバーグラジオとのインタビューで。 | ------- |
| 10/07 | 黒田・日銀総裁 | 「今まで起こった円安について問題が生じている、日本経済全体にとってマイナスになっているということはない」参議院予算委員会で。 | ドル円108円後半から109円23銭まで上昇 |
| 10/14 | デベル・オーストラリア準備銀行連銀総裁補佐 | 「豪ドル相場は大半の尺度からみて引き続き過大評価されている」講演で。 | ------ |
| 10/16 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「インフレ期待の低下は)中央銀行にとって重要な検討事項だ。従って、現時点での論理的な政策対応は量的緩和(QE)を遅らせることかもしれないと考える」ブルームバーグとのインタビューで。 | NY株価下落を抑える |
| 10/17 | ローゼングレン・ボストン連銀総裁 | 「景気が悪化した場合には量的緩和第4弾(QE4)を検討すべきだ」 | ------ |
| 11/5 | 黒田・日銀総裁 | 「物価の下振れリスクが大きくなったのであれば、追加的な措置を行うことは当然の論理的帰結だ」講演で。 | ドル円113円台半ばから114円に |
| 11/7 | イエレン・FRB議長 | 「金融政策の正常化が市場の変動を増す可能性がある」パリで開催の国際シンポジュームで。 | ----- |
| 11/12 | コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 | 「物価上昇の見通しを踏まえると、2015年に開催されるFOMC会合においても、利上げを決定するのは不適切」講演で。 | ------ |



