2014年12月3日(水)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はさらに続伸し119円29銭までドル高円安が進む。原油価格が再び低下したことや、フィッシャーFRB副議長の発言、さらには株高、長期金利の上昇などのドル高材料に押し上げられた。
- ユーロドルも多くのドル高材料に反応し、1.24台半ばから1.2377まで下落し、約1週間ぶりに1.24台を割り込む。
- 株式市場は反発。原油価格の下落や、建設支出統計を受けて景気への信頼感が強まった。ダウは102ドル高と最高値を大きく更新する。
- 債券相場は続落。米企業が年末前に過去最大規模の社債を発行することを嫌気して価格が下落。10年債利回りは2.29%台まで上昇。
- 金、原油は前日の急反発の反動から下落。
ドル/円 119.04 〜 119.29 ユーロ/ドル 1.2377 〜 1.2433 ユーロ/円 147.25 〜 147.75 NYダウ +102.75 → 17,879.55ドル GOLD −18.70 → 1,199.40ドル WTI −2.12 → 66.88ドル 米10年国債 +0.074 → 2.292% 本日の注目イベント
- 豪 豪7−9月期GDP
- 中 中国 11月非製造業PMI(速報値)
- 中 中国 11月HSBC非製造業PMI(改定値)
- 欧 ユーロ圏11月製造業PMI(改定値)
- 欧 ユーロ圏11月非製造業PMI(改定値)
- 欧 ユーロ圏10月小売売上高
- 欧 ユーロ圏7−9月期GDP(改定値)
- 米 ベージュブック(地区連銀経済報告)
- 米 11月ADP雇用者数
- 米 11月ISM非製造業景況指数
- 米 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演
- 米 フィッシャー・ダラス連銀総裁講演
- 米 ブレイナード・FRB理事講演
格付け会社ムーディーズによる日本国債の「格下げショック」も僅か1日で終わったようです。前日119円台から117円台後半まで売り込まれたドル円は、昨日のNY市場では今年の最高値を更新し、119円29銭までドル高が進み、やはり「120円前後を見なければ収まりの付かない相場」との印象を強めました。
昨日の日経平均株価は朝方は100円前後のマイナスで始まりましたが、下げ幅を徐々に縮小し、後場には逆に100円前後のプラスに転じる場面もありました。上値が重いかに見えたドル円も歩調を合わせ、118円台半ばまで上昇、欧州市場では118円台後半、そしてNY市場ではドル高が一段と進み、直近高値を更新しました。
日米共に株価が堅調で、その背景には原油価格の急落という好材料があることは言うまでもありません。日米金融当局者も、原油価格の低下が自国の経済にとってはプラスだと発言しています。米国は来年にも利上げが見込まれますが、緩和状況に変わりはありません。日米欧いずれでも緩和状態が維持される中、原油価格急落という追い風が吹き、企業業績も好調だとすれば株価が上がらないわけもありません。
株価の上昇は投資家のリスク許容度を高め、高金利通貨が選好され、低金利通貨が売られることになるためドル円が上昇し、円がその他主要通貨に対して弱含むのも自然の成り行きとも言えます。加えて、日銀による異次元緩和で市場への円の供給額はドルやユーロを圧倒しています。
ドルが買われて円が売られる構図はこれからも継続されると考えることは極めて妥当です。注意したいのが急激な円安に対する懸念発言です。先月21日に麻生財務大臣が発言したような、円安のスピードを懸念する発言です。「円安は日本経済にプラスだ」と繰り返し発言していた黒田日銀総裁の発言も微妙に変化して来ました。120円に向かって上昇する相場であるとしても、今日明日にでもその水準をクリアする様だと、やはり「スピード違反」の印象は否めません。
フィッシャーFRB副議長は昨日、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のカウンシル会議で低金利を「相当な期間」維持するとの文言を当局が削除する時期が近づいており、2006年以来初の利上げの指針として経済指標を重視することになるとの認識を示しました。(ブルームバーグ)副議長は「それに関する協議があったことが前回のFOMCの議事録で分かっており、当局がその削除に数ヶ月前より近づいているのは明白だ」と述べています。
本日もNYダウ最高値更新と原油安などの好材料があることから、日経平均株価も堅調に推移すると思われます。「株高ドル高」の好循環が見込まれることから、レンジは118円50銭〜119円80銭程度を予想します。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 11/5 黒田・日銀総裁 「物価の下振れリスクが大きくなったのであれば、追加的な措置を行うことは当然の論理的帰結だ」講演で。 ドル円113円台半ばから114円に 11/7 イエレン・FRB議長 「金融政策の正常化が市場の変動を増す可能性がある」パリで開催の国際シンポジュームで。 ----- 11/12 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 「物価上昇の見通しを踏まえると、2015年に開催されるFOMC会合においても、利上げを決定するのは不適切」講演で。 ------ 11/21 麻生・財務大臣 「円の下がり方のスピードのテンポが速すぎる。歓迎すべきことではない。」閣議後の会見で。 ドル円118円台から117円36銭まで下落 11/27 大塚耕平・民主党政調会長代理 「購買力平価で言うと100円を挟んで95円から105円が適正水準」ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで。 ドル円はやや円高方向に 12/2 フィッシャー・FRB副議長 「それ(相当な期間という文言)に関する協議があったことが前回のFOMCの議事録で分かっており、当局がその削除に数ヶ月前より近づいているのは明白だ」WSJのカウンシル会議で。 ------



