2014年12月4日(木)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は一段と上昇し、119円87銭までドル高が進む。非製造業景況指数が好調だったことや、ドルがユーロなどの主要通貨に対して強含んだことなども円売りドル買いを促がした。ドル円は119円80−85銭と、この日の高値圏で引ける。
- ユーロドルはユーロ圏の経済指標が弱く、本日のECB理事会での量的緩和観測が高まりユーロ売りにつながった。一時は1.23近辺までユーロ安が進み、約2年ぶりの安値を記録。
- 株式市場は続伸。非製造業景況指数が上振れたことや、ベージュブックでは、雇用増加は全地域に拡大との報告を好感。ダウは33ドル高と1万8000ドルが視野に。S&P500も最高値を更新。
- 債券相場は小動き。インフレ率が上昇する兆しが見えないことで買い安心感が広がり、長期金利は前日よりやや低下。
- 金、原油はともに反発。
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11月ADP雇用者数 → 20.8万人
11月ISM非製造業景況指数 → 59.3
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ドル/円 119.24 〜 119.87 ユーロ/ドル 1.2301 〜 1.2344 ユーロ/円 147.03 〜 147.56 NYダウ +33.07 → 17,912.62ドル GOLD +9.30 → 1,208.70ドル WTI +0.50 → 67.38ドル 米10年国債 −0.009 → 2.283% 本日の注目イベント
- 豪 豪10月小売売上高
- 豪 豪10月貿易収支
- 欧 ECB金融政策発表
- 欧 ドラギ・ECB総裁記者会見
- 英 BOE金融政策発表
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 ブレイナード・FRB理事講演
ドル高円安がさらに進み、NY市場では一時119円87銭と、いよいよ120円台が迫ってきました。しかし昨日の海外市場では円安が進んだだけではなく、ドルは主要通貨に対して全面高となり「ドルの一人勝ち」の様相を強めています。ユーロドルは1.23近辺まで下落し、直近安値を更新し、2012年8月以来となるユーロ安水準を記録。さらに豪ドルドルでは4年ぶりの豪ドル安をつけています。ユーロ圏では経済指標が弱く、本日のECB理事会での量的緩和観測の高まりからユーロ売りが加速し、豪ドルは昨日発表された7−9月期GDPが市場予想の「+0.7%」に対して、「+0.3%」だったことから利下げ観測まで台頭し、こちらも強力な豪ドル売りにつながっています。
一方米国サイドでは、ADP雇用者数は市場予想には届かなかったものの、20万人を超えていたことで、「ぎりぎり合格」といったところでした。それでも非製造業景況指数が上振れしたことや、ベージュブックでは「雇用は全地域で幅広く増えた」との報告に、米景気の拡大が継続していることが確認されています。また個人消費についても「石油の値下がりも寄与し、個人消費は大半の地域で増加が続いた」と説明しています。主要国の中で米国景気が際立っていることが改めて確認され、多くの資金がドルに向かっている状況です。
「120円前後を見ないと収まらない相場」・・・最近のドル円の動きをそんな風に表現しましたが、ドル円はいよいよ120円に手が届く水準まで来ました。昨日からの値動きを見ても、大きな下げはほとんどなく、小幅に上昇するかその水準でもみ合うかの展開が続き、ゆっくりと、しかし着実にドルが上昇して来ました。NYダウは連日の最高値を更新していることで、今日の日経平均株価もさらに上昇することが見込まれます。
ドル円と日経平均株価にはもともと強い相関関係が見られますが、あの10月末の「黒田緩和」以来、さらに相関度を強めており、両者のチャートはほぼ同じ波形を見せています。そして日経平均はあと280円ほどで「1万8000円の大台」に届きます。もしかしたら「120円の大台と、1万8000円の大台」は同じタイミングで達成されるかもしれません。さらに言えば、NYダウの「1万8000ドルの大台」も同じタイミングかもしれません。極めて緩和的な金融市場で、株高とドル高の好循環が続いています。
今日にでも120円を試しそうなドル円ですが、問題はその後の動きです。120円をクリアした後は、達成感から利益確定のドル売りが持ち込まれるのか、あるいはさらに勢いを増して121円に向かうのかを判断しなければなりません。欧米ではクリスマス休暇を前にポジションを縮小する動きも見られそうですが、今年は多くのヘッジファンドの成績がいま一つです。方向性が見極めやすいドル円を「今年最後の勝負」と捉えて、ロングをキープすることも考えられ、120円を達成したからといって、すぐにドルが反落するとも思えません。ただロングが積み上がっているのは事実であることから、何かのきっかけさえあればドルが急落する可能性があることには注意が必要です。何が「ドルを売れ」と、背中を押してくるのかということです。
今日はECB理事会もあり、ユーロドルの動きからも目が離せません。市場をじらし続けてきたドラギ総裁がいよいよ動くのか?それによってユーロドルが節目の1.23を大きく下抜けするようだと、ドル円でも円が売られる展開が予想されます。ドル円の値幅も拡大すると見て、119円〜120円80銭程のレンジを予想します。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 11/5 黒田・日銀総裁 「物価の下振れリスクが大きくなったのであれば、追加的な措置を行うことは当然の論理的帰結だ」講演で。 ドル円113円台半ばから114円に 11/7 イエレン・FRB議長 「金融政策の正常化が市場の変動を増す可能性がある」パリで開催の国際シンポジュームで。 ----- 11/12 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 「物価上昇の見通しを踏まえると、2015年に開催されるFOMC会合においても、利上げを決定するのは不適切」講演で。 ------ 11/21 麻生・財務大臣 「円の下がり方のスピードのテンポが速すぎる。歓迎すべきことではない。」閣議後の会見で。 ドル円118円台から117円36銭まで下落 11/27 大塚耕平・民主党政調会長代理 「購買力平価で言うと100円を挟んで95円から105円が適正水準」ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで。 ドル円はやや円高方向に 12/2 フィッシャー・FRB副議長 「それ(相当な期間という文言)に関する協議があったことが前回のFOMCの議事録で分かっており、当局がその削除に数ヶ月前より近づいているのは明白だ」WSJのカウンシル会議で。 ------



