今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2014年12月11日(木)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は株価の大幅下落や、長期金利の低下に「リスクオフ」が加速し再び118円を割り込む。一時は117円70銭と前日のドルの安値を下回る場面も。
  • ユーロドルもドル安の流れにユーロ買いが活発になったが、前日同様、1.24台半ばで頭を抑えられる。
  • 株式市場は大幅続落。原油価格が再び急落したことで、エネルギー株を中心に売り物が殺到。ダウは268ドル下げ、約1ヶ月のぶりの水準に。
  • 債券相場は続伸。株価の大幅下落やギリシャの政局不安から安全資産の債券が買われる。長期金利は7週間ぶりに2.1%台まで低下。
  • 金は反落。原油はOPECが2015年の原油需要見通しを引き下げたことで大幅に下落。約5年5ヶ月振りに60ドル台を記録。

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    11月財政収支 → 568億ドルの赤字
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    ドル/円 117.70 〜 119.12
    ユーロ/ドル 1.2362 〜 1.2446
    ユーロ/円 146.50 〜 147.60
    NYダウ −268.05 → 17,533.15ドル
    GOLD −2.60 → 1,229.40ドル
    WTI −2.88 → 60.94ドル
    米10年国債 −0.049 → 2.167%

    本日の注目イベント

    • 豪   豪11月雇用統計
    • 独   独11月消費者物価指数
    • 欧   ECB月例報告
    • 米   11月小売売上高
    • 米   新規失業保険申請件数

    懸念していたことが起きてしまいました。前日NY市場で、ドル円が117円台後半まで急騰したにも関わらず、NYダウは50ドル安と、軽い下げで済みました。もしNYダウが200ー300ドル下げることがあれば、ドル円はもう一段下落する可能性があることを懸念していましたが、昨日のNYで現実となっています。

    引き続き中国やギリシャに対する不安と、原油価格が再び大幅下落を見せ、WTI原油価格は60ドル台まで下げたことで、NY株式市場の急落につながったようです。OPECが2015年の原油需要見通しを引き下げたことで、エネルギー関連株が大きく値を崩し、それが他の株価の下げにもつながり、NYダウは268ドルも下落しました。

    株式市場の大幅下落が「リスクオフ」の流れとなり、円買いが進み、ドル円は前日に続き117円台まで下落し、一時117円70銭まで円の買戻しが進みました。前日もそうでしたが、この材料だけでドル円が119円台半ばから、約2円も落ちるには合点がいきません。やはり積み上がった円の売りポジションの買い戻しということでしょう。先週もこの欄で書きましたが、クリスマス休暇前で、121円台まで円安が進めば、ちょっとしたきっかけでも円の買戻しが始まる状況でした。「誰かが背中を押してくれたら、円の買い戻しに走る」そんな状況だったように思います。

    さて今後の展開ですが、先ずフィボナッチ・リトレースメントを確認すると、今回のドル高は10月15日の105円20銭を底値に始まっています。12月8日の121円85銭までの上昇分は16円65銭となり、僅か2ヵ月弱でこの上昇幅はさすがに行き過ぎの感はあります。上昇幅の23.6%戻しが117円92銭と計算でき、これは前日のNYの底値とほぼ一致します。

    次に38.2%戻しを導きだすと、115円49銭になり、このレートは足元のそれと余りにも乖離しているため、現時点では参考値です。次に、日足の「基準線」が117円75銭辺りにあり、昨日の下落はほぼこの水準で止められています。さらに日足のボリンジャーバンドの移動平均線(25日)は117円70線にあり、こちらはぴったりです。つまり、NYで下げ止まった117円70−75銭辺りは、重要なサポートレベルということが言えます。

    本日もNYダウの大幅安を受け日本株も大きく値を下げそうです。ドル円もそれに連動して、ドルの下値を試す展開が予想されます。先ずは、NYの底値である117円70銭前後と節目の117円50銭辺りが下値のメドとなり117円台前半ではドル買い需要もそこそこ見られそうです。突っ込み売りだけは避けたいところですが、117円50銭前後を試す展開になると、年内のレンジは115−120円のレンジを形成し、120円を超える部分は「オーバーシュート」だったことになりそうです。予想は117円30銭〜118円80銭程度を予想します。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    11/5 黒田・日銀総裁 「物価の下振れリスクが大きくなったのであれば、追加的な措置を行うことは当然の論理的帰結だ」講演で。 ドル円113円台半ばから114円に
    11/7 イエレン・FRB議長 「金融政策の正常化が市場の変動を増す可能性がある」パリで開催の国際シンポジュームで。 -----
    11/12 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 「物価上昇の見通しを踏まえると、2015年に開催されるFOMC会合においても、利上げを決定するのは不適切」講演で。 ------
    11/21 麻生・財務大臣 「円の下がり方のスピードのテンポが速すぎる。歓迎すべきことではない。」閣議後の会見で。 ドル円118円台から117円36銭まで下落
    11/27 大塚耕平・民主党政調会長代理 「購買力平価で言うと100円を挟んで95円から105円が適正水準」ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで。 ドル円はやや円高方向に
    12/2 フィッシャー・FRB副議長 「それ(相当な期間という文言)に関する協議があったことが前回のFOMCの議事録で分かっており、当局がその削除に数ヶ月前より近づいているのは明白だ」WSJのカウンシル会議で。 ------
    12/4 ドラギ・ECB総裁 「来年の早い時期にわれわれの措置の規模とペース、組み合わせを変更することにつながるだろう」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.24台半ばから1.2370近辺に下落
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和