今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年1月19日(月)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 東京市場で一時115円台後半まで円高が進んだドル円は、底堅い動きを見せ、116円台半ばまで反発。NYでは株高、長期金利の上昇などからさらにドルが買われ、117円77銭まで円が売られる。
  • 前日のスイスフランの混乱に伴い、ユーロはさらに下落。ユーロドルは約11年ぶりとなる1.1460まで下落。今週の理事会でECBが何らかの行動を起こすとの見方がさらに強まる。
  • 株式市場は6日ぶりに反発。消費者マインドや原油価格が上昇したことでエネルギー株などを中心に買い戻しが活発になった。ダウは190ドル上昇し、他の主要株価指数も大きく反発。
  • 債券相場は6日ぶりに反落。消費者マインドが市場予想を上回ったことで利益確定の売りにつながった。
  • 金は続伸。原油は反発して48ドル台半ばに。

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    米  12月消費者物価指数            → −0.4%
    米  12月鉱工業生産              → −0.1%
    米  1月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) → 98.2
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    ドル/円 116.33 〜 117.77
    ユーロ/ドル 1.1460 〜 1.1611
    ユーロ/円 134.85 〜 136.17
    NYダウ +190.86 → 17,511.57ドル
    GOLD +12.10 → 1,276.90ドル
    WTI +2.44 → 48.69ドル
    米10年国債 +0.088 → 1.830%

    本日の注目イベント

    • 米   キング牧師生誕記念日(株式・債券市場は休み)

    先週金曜日には日経平均株価が520円以上下げたこともあり、ドル円はついに116円を割り込み、115円86銭までドルが売られる場面がありました。前日の海外市場で、スイスフランの上限撤廃から株価が下落し、安全通貨の円が買われ、116円台前半まで円高が進んだことを受けた格好でした。115円台は2回試しましたが、それでもすぐに押し戻されたところを見ると、このレベルではそこそこドル買い需要もあるように思えます。

    週末のNYでは、原油価格が2ドルを超える反発を見せたことで、リスクオフモードが後退し、株価は6日ぶりに反発し、長期金利が上昇したことでドル円も117円台後半まで上昇しました。115円台では一旦買い戻され、底堅さを見せたドル円ですが、今週からは重要イベントも多く、まだ予断は許しません。波乱含みの展開が予想されます。

    最大の注目はなんと言っても22日のECB理事会です。市場参加者の多くは、今回の理事会でECBは量的緩和に動くだろうと予想しており、個人的にも動かざるを得ないと思います。直近の消費者物価指数は「ゼロ」を割り込んで来ました。日本が15年以上も苦しんできた「デフレ」への入り口に立たされているのがユーロ圏です。今年に入って原油価格が急落したことが、さらに物価の下落圧力となっています。問題はドイツ連銀の反対を押し切れるかどうかですが、先週のドイツ各紙はある程度の合意形成ができているようだと報じたと、伝えられています。

    ユーロドルは1.14台半ばまで売り込まれ「底値」が見えない状況です。やはり多くの市場関係者が予想するように「パリティー」まで売られるということかもしれません。仮に今回量的緩和を実施したとしても、25日にはもう一つの山である、ギリシャの総選挙が控えています。直近の情報では、急進左派連合がリードしているようですが、過半数を獲得するには至らないと予想されています。その場合には再選挙もあり得る状況で、連立政権を組むということになります。急進左派連合がどこまで妥協をするのかが焦点になるかもしれません。

    今夜のNYは債券・株式市場が休場です。欧州でも経済指標がないため、スイスフランと、ユーロの動きがカギをにぎると思われます。ドル円もまだ上値を抜いていくセンチメントでもありません。レンジは116円50銭〜118円程度予想します。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    12/2 フィッシャー・FRB副議長 「それ(相当な期間という文言)に関する協議があったことが前回のFOMCの議事録で分かっており、当局がその削除に数ヶ月前より近づいているのは明白だ」WSJのカウンシル会議で。 ------
    12/4 ドラギ・ECB総裁 「来年の早い時期にわれわれの措置の規模とペース、組み合わせを変更することにつながるだろう」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.24台半ばから1.2370近辺に下落
    12/16 イエレン・FRB議長 「正常化に向けたプロセスが少なくとも今後数回の会合では始まらない可能性が高いとFOMCが見なしている」FOMC後の記者会見で。 ドル急騰。株高金利高で、ドル円は117円台から118円台後半に
    12/30 プラート・ECB理事 「ユーロ圏のインフレ率が2015年より長期間ゼロを下回るだろう。理事会はそれを見過ごすことはできない」独紙とのインタビューで。 ------
    1/7 FOMC議事録 「辛抱強さへの言及について、委員会が正常化プロセスを少なくとも無効2会合で開催する可能性は低いことを意味しているとの認識を示した」 ------
    1/7 FOMC議事録 「コアインフレが現在の水準付近で推移している状況で正常化を開始する可能性があると指摘。ただその場合、参加者はインフレ率が時とともに2%台へと戻っていくことにある程度の自信を持ちたいとの認識を示した」 ------
    1/15 ヨルダン・スイス中銀総裁 「決定は市場を驚かせたが、ほかのやり方はできなかった」スイスフランの上限撤廃発表後に記者団に スイスフラン 対ドルで2500ポイント、対ユーロで2800ポイントほど上昇
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和