2015年1月23日(金)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 予想通りECBが大規模な量的緩和を決めたことでドルが全面高。ドル円は117円台前半まで下落した後、ECBの決定を受け118円67銭近辺まで上昇。日米欧の金融政策の違いが見直された。
- ユーロドルもECBの決定を好感し1.16台から急落。一時は1.13台前半まで売り込まれた。
- 株式市場はECBの量的緩和や好調な企業業績を受け大幅に続伸。ダウは259ドル高と、1万7800ドル台を回復。
- 債券相場は小幅に続落。資金が債券から株式に流れたとの指摘。長期金利は1.88%台まで上昇。
- 金は緩和発表を受け続伸。約5ヶ月ぶりに1300ドル台に乗せる。原油は在庫が予想以上に増えていたことで反落。
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米11月FHFA住宅価格指数 → +0.8%
米新規失業保険申請件数 →30.7万件
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ドル/円 117.25 〜 118.67 ユーロ/ドル 1.1316 〜 1.1639 ユーロ/円 134.22 〜 137.03 NYダウ +259.70 → 17,813.98ドル GOLD +7.00 → 1,300.70ドル WTI −1.47 → 46.31ドル 米10年国債 +0.027 → 1.885% 本日の注目イベント
- 中 中国 1月HSBC製造業PMI(速報値)
- 独 独1月製造業PMI(速報値)
- 独 独1月サービス業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏1月製造業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏1月非製造業PMI(速報値)
- 英 英12月小売売上高
- 米 12月中古住宅販売件数
- 加 カナダ11月消費者物価指数
- 加 カナダ11月小売売上高
ECBは事前予想通り大規模な量的緩和を決定しました。一部には毎月500億ユーロ以下との予想もありましたが、毎月600億ユーロと、市場を満足させるには十分な規模で、さらに実施期間も3月から2016年9月までで、総額1兆800億ユーロになる規模です。また物価上昇がインフレ目標に届かない場合には、延長することも示唆しています。
購入債券は国債だけではなく、EU関連の国際機関が発行したユーロ債も対象とし、国債についてはECBへの出資比率に応じた割り合いで購入する模様です。注目のギリシャ国債については、25日の選挙結果を受けて発足する新政権が、財政再建の公約を守るなどの条件をつけた上で購入します。
全体的に見れば今回のECBの決定は市場の期待に十分答えたと評価できます。これまでの金融政策や長期資金の供給だけでは景気浮揚の効果が見込めず、日米が実施した「非伝統的手段」に着手するほか方法がないところまでECBも追い込まれたと言うことです。ユーロドルはこの決定を受け1.16台前半から1.13台前半まで約300ポイント下落しました。
ユーロドルはこれまで1.14台で下げ渋っていましたが、どうやら下値を抜け、1.1台、あるいはパリティー(1.0)まで下落する可能性が高まってきました。ドル円は118円台後半がやや「壁」になっている印象はありますが、119円台にしっかり乗せれば「日足」の「雲」を上抜けしたことになり、上昇に弾みがつきそうです。ただし、昨年の121円85銭の高値をつけてから、約1ヶ月間上値を抑えられてきました。実需も含めて、相当なドル売り意欲も見られると思います。
121円85銭を超えていくには、やはりもう一つ後押しが必要です。最大の材料は日銀の追加緩和ですが、前日の黒田総裁の記者会見からはヒントは見られませんでした。次に期待できそうなのが株価の上昇に伴う「リスクオン」の拡大です。昨日もECBの決定を受けて欧米の株価は上昇しました。NYではS&P500とナスダックが、年初からの下落分をほぼ埋めて上昇しています。低金利に加えて、市場にあふれた資金がより高利回りを求めて株式市場に流れ込む状況も考えられます。
既に日本の長期金利は0.2%台です。ドイツでも0.4%を割れました。1.8%台の米国債が相対的に魅力的ということになります。特に日本の機関投資家は運用難に苦しんでおり、米国債への資金配分を増やすことも予想されます。円を売ってドルを買い、その資金で米国債を購入する構図も想定されます。
上述のように、ドル円は119円台に乗せられるかどうかがポイントになろうかと思います。本日は株価の上昇に伴ってどこまでドルが買われるかに注目です。予想レンジは118円〜119円30銭程度にします。
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スイス中銀ショックにECBの大規模緩和、そしてイスラム国の身代金要求・・・・。今年もまだ1月が終わっていない段階で、予想外の出来事が勃発しています。年初に会って歓談した時の友人の言葉を思い出します。「今年は自然災害か戦争など国際紛争が起きるよ」と言った言葉です。「まさか」とは思いましたが、2011年の東日本大震災の時にも同じことを言っていました。良い週末を・・・・・。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 12/2 フィッシャー・FRB副議長 「それ(相当な期間という文言)に関する協議があったことが前回のFOMCの議事録で分かっており、当局がその削除に数ヶ月前より近づいているのは明白だ」WSJのカウンシル会議で。 ------ 12/4 ドラギ・ECB総裁 「来年の早い時期にわれわれの措置の規模とペース、組み合わせを変更することにつながるだろう」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.24台半ばから1.2370近辺に下落 12/16 イエレン・FRB議長 「正常化に向けたプロセスが少なくとも今後数回の会合では始まらない可能性が高いとFOMCが見なしている」FOMC後の記者会見で。 ドル急騰。株高金利高で、ドル円は117円台から118円台後半に 12/30 プラート・ECB理事 「ユーロ圏のインフレ率が2015年より長期間ゼロを下回るだろう。理事会はそれを見過ごすことはできない」独紙とのインタビューで。 ------ 1/7 FOMC議事録 「辛抱強さへの言及について、委員会が正常化プロセスを少なくとも無効2会合で開催する可能性は低いことを意味しているとの認識を示した」 ------ 1/7 FOMC議事録 「コアインフレが現在の水準付近で推移している状況で正常化を開始する可能性があると指摘。ただその場合、参加者はインフレ率が時とともに2%台へと戻っていくことにある程度の自信を持ちたいとの認識を示した」 ------ 1/15 ヨルダン・スイス中銀総裁 「決定は市場を驚かせたが、ほかのやり方はできなかった」スイスフランの上限撤廃発表後に記者団に スイスフラン 対ドルで2500ポイント、対ユーロで2800ポイントほど上昇



