今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年2月20日(金)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 新規失業保険申請件数が予想を下回る件数だったことで、利上げ観測が再び高まりドル円は一時119円台を回復し、119円18銭まで上昇。ただその後は伸び悩み、119円を若干割り込んで取引を終える。
  • 欧州時間には1.14台半ばまで上昇したユーロドルは反落。ギリシャが支援プログラムの申請を行ったものの、ドイツがこれを拒否したこともユーロを押し下げ、1.13台半ばまでドル高ユーロ安が進む。
  • 株式市場は前日同様まちまち。エネルギー株が下げ、ダウは44ドル下落する一方、ナスダック指数は7日続伸。
  • 債券相場は下落。来週のイエレン議長の議会証言では利上げを示唆する発言があるとの観測が広がり、長期金利は2.1%台まで上昇。
  • 金は3日ぶりに反発。原油価格は続落。

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    1月住宅着工件数  → 106.5万件
    1月建設許可件数  → 105.3万件
    1月生産者物価指数 → −0.8%
    1月鉱工業生産   → +0.2%
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    ドル/円 118.80 〜 119.18
    ユーロ/ドル 1.1358 〜 1.1396
    ユーロ/円 135.07 〜 135.62
    NYダウ −44.08 → 17,985.77ドル
    GOLD +7.40 → 1,207.60ドル
    WTI −0.98 → 51.16ドル
    米10年国債 +0.10 → 2.108%

    本日の注目イベント

    • 独   独1月生産者物価指数
    • 独   独2月製造業PMI(速報値)
    • 独   独2月サービス業PMI(速報値)
    • 欧   ユーロ圏2月製造業PMI(速報値)
    • 欧   ユーロ圏2月非製造業PMI(速報値) 
    • 英   英1月小売売上高 
    • 加   カナダ12月小売売上高

    ドル円は依然として方向感がつかめない展開が続いています。アジア時間では118円台半ばでの取引が中心でしたが、欧州市場では118円台後半まで上昇し、NY市場では、119円18銭までドル高が進んだものの、119円台は維持できずに折り返しています。米長期金利が2%台を維持しているためドルが底堅い動きを見せる一方、短期的な動きを示す「1時間足」では「雲の上限」が上値を抑える格好になっています。

    米債券市場では、来週のイエレン議長の議会証言で、「ややハト派的な発言があるのではないか」といった観測が広がり、債券が売られています。ブルームバーグは記事の中で、「来週のイエレン議長の証言では、年内の利上げの可能性が依然としてあることを示唆するとの観測が広がった」と伝えています。仮に6月利上げの可能性が高まれば、米金利が上昇しドル高要因の一つとなりますが、株式市場に下落圧力がかかることになり、株安がドル安要因の一つになることも考えられます。そんな中、注目されてきたのが日本株の上昇です。昨日は日経平均株価が65円上昇し、2000年以来、実に15年ぶりの高値を更新しました。今朝の経済紙も一面でこのことを大きく取り上げ、ややはしゃぎすぎではないのかと思われる扱いをしています。株価の記事が、一面トップで、しかもこれほど大きく取り扱われたのは、一体いつ以来だろうと、個人的には記憶を思い起こすことが今朝の始まりでした。

    株価の上昇は投資家の「リスク許容度」を高め、ドル高に振れる傾向があります。このままの状況が続けば、ドル円を下支えすることになるとも考えられます。NY株式市場は米国の利上げが意識され不安定な動きを続けていますが、日本株は円安による企業業績の上振れをはやして上昇しているといった状況です。もっとも、日本株の出遅れ感が資金流入を促がしている面も否定できません。

    昨日発表された失業保険申請件数は28.3万件と、再び28万件台まで低下しており、米労働市場の回復振りを示しています。1月の雇用統計が極めて好調だったことで、6月の利上げ観測が急速に高まったこともあり、3月6日に発表される2月の雇用統計には、今から注目が集まっています。直近3ヶ月では、既に33万人の雇用が増えている状況が、2月も同様な結果になれば、いやが上にも利上げ観測が高まることになるからです。

    上述のように、本日も日経平均株価の動向が注目されます。前日引け値より高く始まりそうですが、ドル円がその際にNY市場の高値である119円20銭近辺を上抜けできるかどうかと、さらにその上の119円40−50銭が抜けるかどうかが注目されます。この水準は今週二度ほど試して抜けきれなかったレベルです。レンジは118円50銭〜119円50銭程度を予想します。

    中国の春節が18日から始まり、中国、台湾から旅行客がどっと日本を訪れ、買い物に夢中だという報道が何度もされています。東京、銀座のデパートや、安売りのドンキホーテなどでは化粧品や薬、あるいは、お菓子などが飛ぶように売れているようです。為替市場では中国のPMIが市場動向を見る上では極めて重要になってはいますが、日本の小売業にとっても、中国の購買力がいまや重要なカギになっているようです。「爆買い 熱烈歓迎」といったところでしょうか。良い週末を・・・・・。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    1/7 FOMC議事録 「辛抱強さへの言及について、委員会が正常化プロセスを少なくとも無効2会合で開催する可能性は低いことを意味しているとの認識を示した」 ------
    1/7 FOMC議事録 「コアインフレが現在の水準付近で推移している状況で正常化を開始する可能性があると指摘。ただその場合、参加者はインフレ率が時とともに2%台へと戻っていくことにある程度の自信を持ちたいとの認識を示した」 ------
    1/15 ヨルダン・スイス中銀総裁 「決定は市場を驚かせたが、ほかのやり方はできなかった」スイスフランの上限撤廃発表後に記者団に スイスフラン 対ドルで2500ポイント、対ユーロで2800ポイントほど上昇
    1/23 マレー・IMF報道官 「起こりうる結果としてギリシャの離脱を予想していない」25日のギリシャ総選挙について ------
    1/23 ルー・財務長官 「強いドルは米国にとってプラスだ」ダボス会議で ------
    2/10 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「現時点では、私には6月利上げが魅力的な選択肢のようだ」講演で。 ------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和