今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年2月25日(水)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円はイエレン議長の議会証言前に119円84銭近辺まで上昇したが、「利上げは急がない」との証言でドルが急落。高値からほぼ1円のドル安で118円後半で取引を終える。
  • ユーロドルは1.28台後半まで売られた後、イエレン証言で1.13台半ばまで反発。その後は方向感もなく、もみ合いに。
  • 株式市場はイエレン議長の証言で、早期の利上げはないとの見方が広がり、安心感から反発。ダウは92ドル上昇し1万8200ドル台に、ナスダック指数も10日続伸し、15年ぶりの最高値更新も視野に。
  • 債券相場もイエレン証言を好感し続伸。10年債利回りは約2週間ぶりに2%を割り込む。
  • 金、原油はともに続落。

    ****************************
    12月ケースシラー住宅価格指数 → +4.46%
    2月消費者信頼感指数      → 96.4
    2月リッチモンド連銀製造業指数 → 0
    ****************************
    ドル/円 118.75 〜 119.84
    ユーロ/ドル 1.1288 〜 1.1359
    ユーロ/円 134.51 〜 135.59
    NYダウ +92.35 → 18,209.19ドル
    GOLD −3.50 → 1,197.30ドル
    WTI −0.17 → 49.28ドル
    米10年国債 −0.088 → 1.979%

    本日の注目イベント

    • 中   中国 2月HSBC製造業PMI(速報値)
    • 欧   ドラギ・ECB総裁議会で証言
    • 米   1月新築住宅販売件数
    • 米   イエレン議長議会で証言(下院)

    注目されたイエレン議長の上院での証言は、「利上げを急がない」というもので、直前に119円84銭まで上昇していたドル円は急落。ドルは約1円売られて118円75銭近辺までドル安が進みした。昨日の朝方にも118円台後半を見ていたこともあり、ドルがそれ程急落したイメージはありませんが、またしても120円には届かなかったことは、今後の展開に影響するかもしれません。

    議長は証言で利上げのタイミングについて「(辛抱強くなれる)というFOMCのガイダンスについてはそれは利上げがどの会合でも起こりえることを示唆する」とし、「政策当局者が引き締めの時間枠に縛られることはない」との認識を示しました。その上で、「そうではなく、ガイダンス修正は、近いうちにどの会合でも目標レンジ変更が正当化され得る状況になるという水準にまで情勢が改善したとのFOMCの判断を反映していると理解すべき」と加えています。

    さらに議長は、「少なくとも今後2回の会合で」利上げする可能性は低いことを意味する、と改めて説明しています。(ブルームバーグ)利上げについて慎重な見方示したイエレン議長でしたが、その一方で、FOMCは利上げまで長く待ちすぎるリスクについても認識しておく必要があるとも述べています。米経済については、海外の起因するリスクを指摘しており、諸外国は「数多くの課題に直面しており、それが経済活動を抑制する恐れがある」と述べています。

    今回の議会証言で「6月利上げ」がやや後退したとの印象を残すことになりましたが、上述のように、「辛抱強くなれる」という文言を外した後には、どの会合でも利上げに動く可能性があることを維持しているため、「6月利上げ」が全くなくなったとも思えません。利上げを決めた際の金融市場の混乱をできるだけ少なく抑えようとする配慮から、慎重な姿勢を見せながらも今後の経済指標次第という、これまでの方針を維持していたと見られます。

    イエレン議長の証言を受けて、株式市場はまだしばらく低金利が続くとの見方が強まり、ダウは史上最高値を更新しました。主要株価3指数の中で、唯一2000年の最高値を更新していないナスダック指数も上昇し、あと1.6%の水準まで迫っています。ドル円は直前高値から1円ほど下落しましたが、それでも118円台後半です。

    米株高の影響もあり、円高がやや進んだ割には日本株も堅調に推移すると見られます。本日は119円を挟んだ展開が予想され、レンジは118円50銭〜119円50銭程度と予想します。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    1/7 FOMC議事録 「辛抱強さへの言及について、委員会が正常化プロセスを少なくとも無効2会合で開催する可能性は低いことを意味しているとの認識を示した」 ------
    1/7 FOMC議事録 「コアインフレが現在の水準付近で推移している状況で正常化を開始する可能性があると指摘。ただその場合、参加者はインフレ率が時とともに2%台へと戻っていくことにある程度の自信を持ちたいとの認識を示した」 ------
    1/15 ヨルダン・スイス中銀総裁 「決定は市場を驚かせたが、ほかのやり方はできなかった」スイスフランの上限撤廃発表後に記者団に スイスフラン 対ドルで2500ポイント、対ユーロで2800ポイントほど上昇
    1/23 マレー・IMF報道官 「起こりうる結果としてギリシャの離脱を予想していない」25日のギリシャ総選挙について ------
    1/23 ルー・財務長官 「強いドルは米国にとってプラスだ」ダボス会議で ------
    2/10 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「現時点では、私には6月利上げが魅力的な選択肢のようだ」講演で。 ------
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和