今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年2月27日(金)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は発表された耐久財受注が予想以上だったことや、コアCPIが+0.2%だったことで、利上げ観測の高まりから上昇。119円台を回復し、119円51銭までドル高が進んだ。
  • ドル高の流れに、ユーロドルでもユーロ安が加速。一時約1ヶ月ぶりとなる1.1184レベルまでユーロ安が進行。
  • 株式市場はこの日も高安まちまち。ダウは小幅に反落したものの、ナスダック指数は続伸し、約15年ぶりの高値を記録。節目の5000には届かなかったものの、高値更新観測が高まる。
  • 債券相場は反落。好調な経済指標とインフレ率の高まりから価格は反落し、長期金利は2%台を回復。
  • 金は続伸。原油は在庫が高水準であることが嫌気され大幅に続落。約3週間ぶりに48ドル台まで原油安が進む。

    ***************************
    新規失業保険申請件数    → 31.3万件
    1月消費者物価指数(前月比)→ −0.7%
    1月耐久財受注       → +2.8%
    12月FHFA住宅価格指数 → +0.8%
    ***************************
    ドル/円 118.74 〜 119.51
    ユーロ/ドル 1.1184 〜 1.1322
    ユーロ/円 133.54 〜 134.60
    NYダウ −10.15 → 18,214.42ドル
    GOLD +8.60 → 1,210.10ドル
    WTI −2.82 → 48.17ドル
    米10年国債 +0.073 → 2.034%

    本日の注目イベント

    • 日   1月消費者物価指数
    • 日   1月失業率
    • 日   1月鉱工業生産
    • 独   独2月消費者物価指数(速報値)
    • 米   10−12月期GDP (改定値)
    • 米   2月シカゴ購買部協会景気指数
    • 米   1月中古住宅販売成約指数
    • 米   2月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)

    ドル円は118円台半ばから119円台半ばでレンジ相場の色合いを強めていますが、昨日の動きはまさにその通りの展開でした。欧州市場では一時、118円63銭近辺までドルが売られましたが、NY時間に入ると、1月の耐久財受注が市場予想を上回ったことでドルが買われ、さらに1月のコアCPI(消費者物価指数)が+0.2%と、こちらも予想を上回ったことで長期金利の上昇につながり、119円台半ばまでドル高が進行しました。

    米1月の消費者物価指数では、総合指数は−0.7%と、下落幅は大きかったですが、食品とエネルギーを除くコア指数では+0.2%と、市場予想を上回りました。今週イエレン議長が議会証言でも言及していたように、短期的なインフレ率の低下は原油価格の下落が影響しており、一時的なものにとどまる可能性が高いという言葉が裏づけられた格好になっています。

    実際項目別を見て見ると、エネルギー価格が前月比−9.7%と、低下率は2008年11月以降で最大となり、特にガソリン価格は−18.7%と、大きく低下しています。一方で、家賃やホテルの宿泊費は上昇しており、総合指数の低下はエネルギー価格の大幅下落によるものであることが分かります。このため、原油などのエネルギー価格が正常な状態に戻れば、総合指数もプラスに転じると見られ、現在進行している低インフレ率が、利上げの障害にはならないとの見方もできます。

    ドル円は119円を挟んでの展開が続いていますが、今のところ119円台半ばから上はドルの売り場で、118円台半ばから下ではドルを買うという戦略が機能しているようです。相場の基本は「順張り」ですが、このところの相場つきは「順張り」では高値を買い、安値を売ってしまいかねません。「逆張り」が機能している相場展開といえます。ただ、それでもどちらかに抜けた際には、元の「順張り」に戻す必要があります。そのタイミングを見極めることが、今後相場の波に乗っていけるかどうかの分岐点になります。

    ドル円と同じ様にレンジ相場を形成してきたユーロドルは、一足先にレンジブレイクをしたように見えます。これまで1.12台後半から1.14台半ばで約1ヶ月も一進一退でしたが、昨日1.1184までユーロ安が進んだことでレンジを「下抜け」しました。市場全体でドル高が進行している中、ドル円でも円が売られやすい状況ですが、それでも120円に近づく水準ではドル売り円買い需要もあるようです。一方ユーロドルではユーロの先安感は依然として根強いものがあり、ドル円よりもドル高が進みやすい状況と見られます。そのため、ユーロ円も再び下落基調に入ってきた印象もあります。3月から実施されるECBの大規模緩和で、ドイツを初めユーロ圏主要国の金利低下も見込れます。市場は円の下落よりもユーロの下落の方に注目しているようです。本日のドル円のレンジは118円60銭〜119円70銭程度を予想します。

    昨日も東京地方は寒い一日でしたが、来週からは3月です。「三寒四温」を繰り返しながら、気がつけば「春」が来るのももうすぐです。良い週末を・・・・・。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    1/7 FOMC議事録 「辛抱強さへの言及について、委員会が正常化プロセスを少なくとも無効2会合で開催する可能性は低いことを意味しているとの認識を示した」 ------
    1/7 FOMC議事録 「コアインフレが現在の水準付近で推移している状況で正常化を開始する可能性があると指摘。ただその場合、参加者はインフレ率が時とともに2%台へと戻っていくことにある程度の自信を持ちたいとの認識を示した」 ------
    1/15 ヨルダン・スイス中銀総裁 「決定は市場を驚かせたが、ほかのやり方はできなかった」スイスフランの上限撤廃発表後に記者団に スイスフラン 対ドルで2500ポイント、対ユーロで2800ポイントほど上昇
    1/23 マレー・IMF報道官 「起こりうる結果としてギリシャの離脱を予想していない」25日のギリシャ総選挙について ------
    1/23 ルー・財務長官 「強いドルは米国にとってプラスだ」ダボス会議で ------
    2/10 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「現時点では、私には6月利上げが魅力的な選択肢のようだ」講演で。 ------
    2/24 イエレン・FRB議長 「今後2回の会合で利上げをする可能性は低い」上院での議会証言で。 ドル円119円台後半から118円75銭まで下落。
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和