2015年3月26日(木)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は耐久財受注がマイナスだったことを受け下落。前日と同水準の、119円23銭まで下げたが、そこから反発し119円台半ばまで戻して引ける。
- ユーロドルは堅調に推移。独IFO企業景況感指数が予想を上回ったことや、ECBがギリシャへの緊急支援枠を増やしたことで1.10台までユーロが買われる。
- 株式市場は3日続落したが、3日間で最大の下げを記録。経済指標が予想を大きく下回ったことが売りを加速し、ダウは292ドル安で、1万7700ドル台に。
- 債券相場は反発。5年債入札が不調に終わり、購入意欲がそがれたとの指摘も。長期金利も前日比上昇し1.92%に。
- 金は6日続伸。原油もドル安の影響から49ドル台まで上昇。
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2月耐久財受注 → −1.4
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ドル/円 119.23 〜 119.66 ユーロ/ドル 1.0949〜 1.1014 ユーロ/円 130.89 〜 131.35 NYダウ −292.89 → 17,718.54ドル GOLD +5.60 → 1,197.50ドル WTI +1.70 → 49.21ドル 米10年国債 +0.055 → 1.928% 本日の注目イベント
- 英 英2月小売売上高
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
- 米 ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
2月の耐久財受注が市場予想を大きく下回ったことで、ドル円も徐々に上値を切り下げています。119円23銭まで下落しましたが、そこからは反発しています。前日も、この水準で下げ止まり、切り返していることから、このあたりにドルの買い注文も集まっている可能性があります。119円台前半が目先のサポートレベルと考えられますが、逆にこの水準を割り込むと、下落が加速することも予想されるため、注意は必要です。
それにしても、経済指標の下振れが続き、米景気の先行きにはやや暗雲が立ち込めて来たように思います。昨日の耐久財にしても、コア資本財(非防衛資本財)受注も1.4%減少し、これで6ヶ月連続のマイナスです。小売売上、住宅関連でも息切れが見え始め、「利上げのタイミングは経済指標次第」と語ったイエレン議長も悩んでいることと思います。6月利上げの可能性は極めて低くなったと考えます。
唯一の救いは、雇用が安定的に拡大していることです。今後注目しなければならないのは、順調に拡大している雇用の増加が個人消費や、住宅にも好影響を与え、息切れが目立つそれらを牽引していくのか。あるいは、反対に悪化の目立つそれらの指標が雇用にも悪影響を与え、頼みの綱の雇用までも徐々に拡大ペースにブレイキがかかるのかを注視していく必要があります。前者のシナリが描かれるのであれば、9月にも利上げという見方をサポートすることになります。先週のFOMCで「辛抱強く」という言葉が外されましたが、ここは個人投資家の皆さんも「辛抱強く」することが肝要です。
ハト派を代表するシカゴ連銀のエバンス総裁は講演で、インフレ率が1、2年のうちにFRBの目標である2%に達することが明確になるまで、「われわれが金融引き締めを急がなければならない差し迫った理由は存在しない」と指摘し、「経済情勢は2016年までの利上げ先延ばしを正当化するように進展していると考えられる」との認識を示しました。(ブルームバーグ)上で述べたように、このところの経済指標が下振れしていることから、年内の利上げには反対する意向を示したものです。
ユーロドルは底堅く推移しています。「1時間足」では「雲」を上抜けしており、1.10台に上昇すると売りに押されるものの、「雲」がサポートしている状況が見て取れます。そのため、1.08を明確に下回らないと下落トレンドが発生しないような形状になりつつあります。1.09台から1.10台でのもみ合いが続いていますが、ここから1.12に向うのか、1.08に向うのか、来週の雇用統計と、ギリシャへの支援問題の行方にかかっています。そのギリシャへの支援では、ECBは緊急流動性支援(ELA)の上限を10億ユーロ(約1300億円)余り引き上げています。
本日のドル円のレンジは118円80銭〜120円程度を予想します。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 2/10 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「現時点では、私には6月利上げが魅力的な選択肢のようだ」講演で。 ------ 2/24 イエレン・FRB議長 「今後2回の会合で利上げをする可能性は低い」上院での議会証言で。 ドル円119円台後半から118円75銭まで下落。 3/3 本田・内閣府参与 「景気過熱を回避するために、日銀は追加緩和を控えるべきだ」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円120円台前半から119円60銭近辺まで下落。 3/4 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「労働市場の改善やインフレ期待感、さらに中長期的に見たリスクバランスを考慮した上で、年央にかけての利上げを支持する」講演で。 ------ 3/4 エバンス・シカゴ連銀総裁 インフレ率が2%の目標に向けて上昇すると自分自身が確信できるのは6月のFOMCでは「やや早いだろう」講演で。 ------ 3/9 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「リセッションを引き起こすことを回避するため、米経済が完全雇用に達する前にFRBが利上げすべきだ」ライス大学での講演で。 ------ 3/10 ファーマン・CEA委員長 「国外経済の成長率にドル高が加わり、現在の米国の輸出に向かい風を吹き付けていることに疑いの余地はない。この向かい風はGDP全般にも吹いている」全米エコノミスト協会の会合で。 ------ 3/11 ブラード・セントルイス連銀総裁 「利上げ、すでに遅すぎる。経済の動きに合った適切な状態にあるためには、今、あるいは近いうちに行動すべきだと考える」英FT紙とのインタビューで。 ------ 3/18 イエレン・FRB議長 「声明文から辛抱強くという文言を削除しただけで、われわれが性急な姿勢になることはない」FOMC後の記者会見で。 ドル円121円台前半からから119円29銭まで下落。ユーロドルは約500ポイント急騰 3/23 フィッシャー・FRB副議長 「米金融政策は、初回利上げ後も非常に緩和的となろう」NYでの講演で。 ドル円119円台後半から119円台半ばへ



