今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年4月1日(水)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は120円を挟み一進一退。経済指標は強弱まちまちだったが、119円78銭まで下落。その後はユーロドルでドル高が進んだこともあり120円台に戻して取引を終える。
  • ユーロドルは、ギリシャ支援を巡る不透明さからユーロが売られる。前日より100ポイント下の、1.07台半ばの水準でもみ合う。
  • 株式市場は反落。ヘルスケア関連を中心に、前日の大幅高の8割方を失う。ダウは200ドル下落し、1万7700ドル台に。
  • 債券相場は続伸。原油価格の下落からインフレ率の低下が見込まれ債券に買いものが集まる。長期金利は1.92%台に低下。
  • 金、原油は共に続落。

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    1月ケースシラー住宅価格指数  → +4.56%
    3月消費者信頼感指数      → 46.3
    3月シカゴ購買部協会景気指数  → 101.3
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    ドル/円 119.78 〜 120.15
    ユーロ/ドル 1.0722〜 1.0776
    ユーロ/円 128.61 〜 129.13
    NYダウ −200.19 → 17,776.12ドル
    GOLD −2.10 → 1,183.20ドル
    WTI −1.08 → 47.60ドル
    米10年国債 −0.026 → 1.926%

    本日の注目イベント

    • 豪   豪2月住宅建設許可件数
    • 日   3月日銀短観
    • 中   中国 3月非製造業PMI(速報値)
    • 中   中国 3月製造業PMI(速報値)
    • 中   中国 3月HSBC製造業PMI(改定値)
    • 欧   ユーロ圏3月製造業PMI(改定値)
    • 米   3月ADP雇用者数
    • 米   3月ISM非製造業景況指数
    • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁、討論会を司会
    • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁、討論会を司会

    昨日は3月末で、多くの企業は決算日でした。2015年度の最終日で、為替と株式の動向が注目されていましたが、引けに向けて株価が大幅に下落したことを受け、ドル円も119円台に入りました。NY市場では119円78銭までドル売りが進んだものの、勢いはなく、120円台に押し戻されています。もっとも、これはユーロドルが1.07台前半までユーロ安が進み、ドルが買われたことの影響と見ることも出来そうです。

    ユーロドルは約10日ぶりに1.07台前半までユーロ安が進みましたが、これは、ギリシャへの資金支援が難航する中、今月中にもギリシャが資金ショートする可能性が報道されたことで、ユーロ売りが加速したものです。今後ユーロ売りがさらに進むようだと、ユーロ円は下落する可能性が高いと思われますが、ドル円でもドルが買われ易いことから、ドル円の下落を抑制することにもつながり、ドル円の大幅下落は見込みにくいことになります。

    市場の注目は既に週末の雇用統計へと移っているようですが、雇用統計の結果次第で、利上げ観測が前倒しになったり、後ずれしたりすることになります。リッチモンド連銀のラッカー総裁は昨日の講演で、「今後発表される経済指標が予想から著しくかい離しない限り、6月会合で利上げを決定する根拠は引き続き強いだろう」と述べ、6月に利上げすべきだとの認識を示しました。(ブルームバーグ)ちなみに同総裁は、今年のFOMCでの議決権を持っています。

    本日も、重要な経済指標が多く発表されます。ADP雇用者数はもちろんのこと、日中もオーストラリアからは住宅関連の指標があり、中国のPMIも発表されます。従って、今日は豪ドル円の動きからは目が離せません。その豪ドル円は、一昨日から下値を切り下げて来ました。2月3日に89円36銭を記録してからは底堅い動きを見せ、上昇に転じましたが、94円台半ばから95円のレジスタンスゾーンが抜け切れず、再び上記水準を試す展開になっています。既に「日足」では、雲を下抜けしており、「遅行スパン」も逆転をみせており、テクニカル的には90円を目指すことが予想されます。また、政策金利についても利下げ観測が根強く、これが豪ドル円の上昇を抑制している面もあります。

    新年度入りして、GPIFなどの公的資金が外物への投資を増やすと見られていますが、どのタイミングで出て来るのかはわかりません。やはり、週末の雇用統計を見ないことにはトレンドを見極めにくいと言えるでしょう。予想レンジは119円30銭〜120円50銭程度を見ます。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    2/10 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「現時点では、私には6月利上げが魅力的な選択肢のようだ」講演で。 ------
    2/24 イエレン・FRB議長 「今後2回の会合で利上げをする可能性は低い」上院での議会証言で。 ドル円119円台後半から118円75銭まで下落。
    3/3 本田・内閣府参与 「景気過熱を回避するために、日銀は追加緩和を控えるべきだ」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円120円台前半から119円60銭近辺まで下落。
    3/4 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「労働市場の改善やインフレ期待感、さらに中長期的に見たリスクバランスを考慮した上で、年央にかけての利上げを支持する」講演で。 ------
    3/4 エバンス・シカゴ連銀総裁 インフレ率が2%の目標に向けて上昇すると自分自身が確信できるのは6月のFOMCでは「やや早いだろう」講演で。 ------
    3/9 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「リセッションを引き起こすことを回避するため、米経済が完全雇用に達する前にFRBが利上げすべきだ」ライス大学での講演で。 ------
    3/10 ファーマン・CEA委員長 「国外経済の成長率にドル高が加わり、現在の米国の輸出に向かい風を吹き付けていることに疑いの余地はない。この向かい風はGDP全般にも吹いている」全米エコノミスト協会の会合で。 ------
    3/11 ブラード・セントルイス連銀総裁 「利上げ、すでに遅すぎる。経済の動きに合った適切な状態にあるためには、今、あるいは近いうちに行動すべきだと考える」英FT紙とのインタビューで。 ------
    3/18 イエレン・FRB議長 「声明文から辛抱強くという文言を削除しただけで、われわれが性急な姿勢になることはない」FOMC後の記者会見で。 ドル円121円台前半からから119円29銭まで下落。ユーロドルは約500ポイント急騰
    3/23 フィッシャー・FRB副議長 「米金融政策は、初回利上げ後も非常に緩和的となろう」NYでの講演で。 ドル円119円台後半から119円台半ばへ
    3/25 エバンス・シカゴ連銀総裁 「われわれが金融引き締めを急がなければならない差し迫った理由は存在しない」講演で。 ------
    3/31 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「今後発表される経済指標が予想から著しくかい離しない限り、6月会合で利上げを決定する根拠は引き続き強いだろう」講演で。 ------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和