今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年4月6日(月)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 3月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予想を大きく下回る12.6万人だったことからドルが急落。ドル円は119円台後半から、118円71銭までドル安が進んだが、市場参加者が少なかったこともあり、その後は小動き。
  • ユーロドルでもドル安が進み、10日ぶりに1.10台までユーロが買い戻される。ユーロ円も131円近辺までユーロ高が進む。

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    3月失業率       → 5.5%
    3月非農業部門雇用者数 → +12.6万人
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    ドル/円 118.71 〜 119.99
    ユーロ/ドル 1.0870〜 1.1027
    ユーロ/円 130.32 〜 130.97
    NYダウ  → 17,763.24ドル
    GOLD  → 1,200.90ドル
    WTI  → 49.1ドル
    米10年国債 −0.072 → 1.840%

    本日の注目イベント

    • 日   2月景気動向指数
    • 欧   主要市場は休場(イースターマンデー)
    • 米   3月ISM非製造業景況指数
    • 米   3月労働市場情勢指数(LMCI)
    • 米   ダドリー・NY連銀総裁講演

    3月の米雇用統計が発表されましたが、サプライズでした。市場予想の「24.5万人」を大きく下回り、FRBの目標である「20万人」をも下回る、「12.6万人」でした。この数字は、2013年末以降で最も少ない伸びになっています。また、2月と1月の雇用者数も下方修正され、どうやら順調に拡大を続けてきた労働市場にも、ブレイキがかかってきた可能性があります。

    もちろん、単月だけで雇用情勢を判断するわけにはいきませんが、雇用だけが順調に拡大しており、その他の経済指標には既に黄色信号が灯っていた状況を考えると、景気の鈍化が雇用にも影響を与え始めたとも考えられます。今後の雇用統計がますます重要な意味を持ってくるということです。

    雇用者増の予想外の鈍化で、6月の利上げの可能性はほとんどなくなったと思われます。これで、利上げがさらに後ずれし、2016年になるといった見方は時期尚早ですが、FRBが利上げに関して、より慎重になるのではないでしょうか。今回の内容が例外で、今後20万人を超える状態が続くのではないかと予想していますが、9月の利上げの可能性は依然として残っていると考えます。

    債券王と称され著名な、ビル・グロース氏は、ブルームバーグのインタビューで、米国の雇用の伸びが減速しても、金融当局は8月か9月に利上げを実施するとの見方を示してます。その理由として、金融当局が2008年以降続けている事実上のゼロ金利政策の正常化を望んでいることを挙げています。

    先週末は「グッドフライデー」であったため、NY株式市場が休場で、債券市場も短縮取引でした。そのため、それらの市場が為替市場に与える影響を見極めることが出来ませんでした。特に株式市場がどのような反応を示すのかが、重要です。「利上げが先送りになる」ということで、株価が上昇すれば、ドル円もそれ程ドル安円高には振れにくいと思われますが、景気そのものが悪いから雇用の伸びが減少したと捉えられれば、株価の下落につながることも考えられます。まずは、日本株がどのような反応をみせるのかを見極めたいと思います。 本日もイースターマンデーのため、ロンドンやフランクフルトなど、主要市場は休場です。従って、東京市場が引けた後、NY市場が始まるまでは閑散とした取引になるものと思われます。予想レンジは118円20銭〜119円50銭程度とみます。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    3/3 本田・内閣府参与 「景気過熱を回避するために、日銀は追加緩和を控えるべきだ」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円120円台前半から119円60銭近辺まで下落。
    3/4 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「労働市場の改善やインフレ期待感、さらに中長期的に見たリスクバランスを考慮した上で、年央にかけての利上げを支持する」講演で。 ------
    3/4 エバンス・シカゴ連銀総裁 インフレ率が2%の目標に向けて上昇すると自分自身が確信できるのは6月のFOMCでは「やや早いだろう」講演で。 ------
    3/9 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「リセッションを引き起こすことを回避するため、米経済が完全雇用に達する前にFRBが利上げすべきだ」ライス大学での講演で。 ------
    3/10 ファーマン・CEA委員長 「国外経済の成長率にドル高が加わり、現在の米国の輸出に向かい風を吹き付けていることに疑いの余地はない。この向かい風はGDP全般にも吹いている」全米エコノミスト協会の会合で。 ------
    3/11 ブラード・セントルイス連銀総裁 「利上げ、すでに遅すぎる。経済の動きに合った適切な状態にあるためには、今、あるいは近いうちに行動すべきだと考える」英FT紙とのインタビューで。 ------
    3/18 イエレン・FRB議長 「声明文から辛抱強くという文言を削除しただけで、われわれが性急な姿勢になることはない」FOMC後の記者会見で。 ドル円121円台前半からから119円29銭まで下落。ユーロドルは約500ポイント急騰
    3/23 フィッシャー・FRB副議長 「米金融政策は、初回利上げ後も非常に緩和的となろう」NYでの講演で。 ドル円119円台後半から119円台半ばへ
    3/25 エバンス・シカゴ連銀総裁 「われわれが金融引き締めを急がなければならない差し迫った理由は存在しない」講演で。 ------
    3/31 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「今後発表される経済指標が予想から著しくかい離しない限り、6月会合で利上げを決定する根拠は引き続き強いだろう」講演で。 ------
    4/1 山本幸三・衆議院議員 「追加緩和は(展望リポート)が公表になる、30日会合が良いタイミングだ」ロイター通信とのインタビューで。 市場はドル買い円売りで反応
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和