今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年4月8日(水)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は順調に上昇し、欧州市場では120円台に乗せ、NY市場では120円45銭までドルが上昇。約2週間ぶりの水準をつける。特段ドルを買う材料はなかったものの、ユーロドルでドル高ユーロ安が進んだことが影響した。
  • ユーロドルは前日から100ポイントほどユーロ安が進む。
  • 株式市場は3日ぶりに反落。一時はM&Aを材料に上昇する場面もあったが、引けにかけて値を崩す。ダウは5ドル安。
  • 債券市場は小幅に上昇したが、水準は先週末とほぼ変わらず。
  • 金は反落し、原油価格は続伸し、今年の最高値を更新する53ドル95セントで引ける。

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    2月消費者信用残高  → 155.1億ドル
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    ドル/円 120.03 〜 120.45
    ユーロ/ドル 1.0803 〜 1.0885
    ユーロ/円 130.00 〜 130.79
    NYダウ −5.43 → 17,875.42ドル
    GOLD −8.00 → 1,210.60ドル
    WTI +1.84 → 53.98ドル
    米10年国債 −0.012 → 1.886%

    本日の注目イベント

    • 日   2月国際収支
    • 日   3月景気ウォッチャー調査
    • 日   日銀金融政策決定会合
    • 日   黒田日銀総裁記者会見
    • 欧   ユーロ圏2月小売売上高
    • 米   FOMC議事録(3月17、18日分)
    • 米   ダドリー・NY連銀総裁講演
    • 米   企業決算 → アルコア

    ドル円はNY市場で120円45銭まで上昇し、先週末の雇用統計発表前の水準を上回りました。市場予想の半分程度まで落ち込んだ雇用者数の減少を、多くの市場参加者が一時的なものだと判断したということでしょうか。特に、イースター開けの欧州市場でドルが買われたことは、雇用統計ショックは既に消化された印象もあります。ドル円は、このところのレンジの上限までドル高が進んでいます。

    120円台半ばはある意味、重要な値位置です。ここを抜けると、121円台も見えてくることになり、3月20日以来のドル高水準となるからです。特に、ここでドルを買う理由は見当たりません。NYの株価は一進一退で、長期金利は低下傾向にあります。そして、そもそも経済指標は下振れ傾向を示している状況です。加えて、利上げのタイミングは後ずれしており、来年にずれ込むという見方さえ出ている状況です。昨日も、ミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁は講演で、年内にFF(フェデラルファンド)金利の誘導目標を引き上げるのは「間違いだ」との認識を示しています。(ブルームバーグ)

    相場観的に言えば、ここからのドル買いは慎重にならざるを得ませんが、テクニカルではやや変化が見られます。「日足」では、3月10日に記録した122円02銭を頂点とするレジスタンス・ラインを、昨日上抜けしています。レンジ相場を上に抜けたことを示していますが、このまま上昇するかどうかは現時点では微妙だと言うしかありません。

    「MACD」を見ても、丁度ゴールデンクロスをする状態で、さらにドルがもう少し上昇すると、「プラス圏」に入ります。つまり、早めに方向性を示唆するトレンド・ラインでは既にドル高を示してはいますが、その他の指標では転換を示す一歩手前にいる状況で、「微妙」な値位置ということになります。ただ、ここからの上値は重い中、それでも120台を維持しているようなら、上記テクニカルの変化も頭の片隅に入れておくべきでしょう。

    今日はNYの株価がやや軟調な割りには、シカゴ日経平均先物は堅調でした。今朝の新聞にも、投信の設定が活発で個人マネーが流入しているとの報道もあります。株価とドル円の相関関係が以前ほど強くないとは言え、株の上昇がドル売りにはつながりにくいのは事実です。株価が昨日に引き続き大幅に上昇するようだと、ドルが昨日のNYの高値を試す展開も予想されます。レンジは119円50銭〜120円80銭程度を予想します。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    3/3 本田・内閣府参与 「景気過熱を回避するために、日銀は追加緩和を控えるべきだ」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円120円台前半から119円60銭近辺まで下落。
    3/4 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「労働市場の改善やインフレ期待感、さらに中長期的に見たリスクバランスを考慮した上で、年央にかけての利上げを支持する」講演で。 ------
    3/4 エバンス・シカゴ連銀総裁 インフレ率が2%の目標に向けて上昇すると自分自身が確信できるのは6月のFOMCでは「やや早いだろう」講演で。 ------
    3/9 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「リセッションを引き起こすことを回避するため、米経済が完全雇用に達する前にFRBが利上げすべきだ」ライス大学での講演で。 ------
    3/10 ファーマン・CEA委員長 「国外経済の成長率にドル高が加わり、現在の米国の輸出に向かい風を吹き付けていることに疑いの余地はない。この向かい風はGDP全般にも吹いている」全米エコノミスト協会の会合で。 ------
    3/11 ブラード・セントルイス連銀総裁 「利上げ、すでに遅すぎる。経済の動きに合った適切な状態にあるためには、今、あるいは近いうちに行動すべきだと考える」英FT紙とのインタビューで。 ------
    3/18 イエレン・FRB議長 「声明文から辛抱強くという文言を削除しただけで、われわれが性急な姿勢になることはない」FOMC後の記者会見で。 ドル円121円台前半からから119円29銭まで下落。ユーロドルは約500ポイント急騰
    3/23 フィッシャー・FRB副議長 「米金融政策は、初回利上げ後も非常に緩和的となろう」NYでの講演で。 ドル円119円台後半から119円台半ばへ
    3/25 エバンス・シカゴ連銀総裁 「われわれが金融引き締めを急がなければならない差し迫った理由は存在しない」講演で。 ------
    3/31 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「今後発表される経済指標が予想から著しくかい離しない限り、6月会合で利上げを決定する根拠は引き続き強いだろう」講演で。 ------
    4/1 山本幸三・衆議院議員 「追加緩和は(展望リポート)が公表になる、30日会合が良いタイミングだ」ロイター通信とのインタビューで。 市場はドル買い円売りで反応
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和