今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年4月20日(月)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は経済指標の結果がまちまちだったことで、119円を挟んでもみ合い。やや上値の重い流れが続き、株価の大幅下落に118円63銭まで売られる場面もあった。
  • ユーロドルでもユーロを買い戻す展開が強まり、一時1.0845までユーロ高が進む。
  • 株式市場は大幅下落。中国での規制を嫌気して終始売りが強まる展開から、ダウは279ドル下落し、その他主要指標も大幅に売られる。
  • 債券価格は続伸。株価の大幅安にも反応し、長期金利は1.86%台まで低下。
  • 金は反発し、原油は下落。

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    3月消費者物価指数             → +0.3%
    4月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) → 94.0
    3月景気先行指標総合指数          → +0.2%
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    ドル/円 118.68 〜 119.26
    ユーロ/ドル 1.0734〜 1.0845
    ユーロ/円 127.99 〜 128.66
    NYダウ −279.47 → 17,826.30ドル
    GOLD +5.10 → 1,203.10ドル
    WTI −0.97 → 55.74ドル
    米10年国債 −0.033 → 1.860%

    本日の注目イベント

    • 独   独3月生産者物価指数
    • 米   企業決算 → モルガン・スタンレー、IBM

    ドル円は先週末のNY市場で、118円63銭まで下落しましたが、今朝のオセアニアでは119円前後で取引が開始されており、NYで株価が大幅に下落した割には、ドルがそれ程売られていない印象です。ドル円と株式市場との相関関係が弱まっているとはいえ、やや違和感があります。これは、「利上げ」がキーワードになっていると思われ、金利上昇は株価の下落圧力になっている一方、利上げはドル上昇要因と考えられるからでしょう。

    NY株式市場が300ドルに迫る下落を見せたのは、日欧での株価の下落に加え、中国では、影の銀行を通じた株式購入資金の調達を規制する一方、空売りのための流通株式数を増やしたことが影響した様です。このところ中国では上海株を中心に株価の上昇が続き、当局が早すぎる上昇スピードに対して何らかの規制を行うのではないかとの懸念も働いていたようです。

    先週末の経済指標では、消費者物価指数が予想以上に上昇していたことも、株価を押し下げ、反対に利上げにつながることから、ドルを下支えしたと考えられます。ドル円は依然として118−121円のレンジを形成していますが、先週はその下限を試す展開だったと考えられ、今週も引き続きドルの下値を探る展開が予想されます。

    株価の下落以外にも、ギリシャ問題も依然として進展しておらず、デフォルトの可能性も否定できません。ブルームバーグによるとギリシャは反緊縮政策の姿勢を崩しておらず、欧米は妥協を求めギリシャに圧力をかけていると報じています。ギリシャの副首相は19日付けの同国紙とのインタビューで、「ユーロ圏内での実行可能な解決策をわれわれは望む」とし、「超えてはならない一線は変えない」と発言しています。また、交渉が行き詰まれば、総選挙か国民投票の可能性があるとも述べています。結局ギリシャは、ユーロ圏当局との交渉を長引かせながら、有利な条件を引き出そうとしているに他なりません。24日にはユーロ圏財務相会合が開催され、ここで再度議論されるようですが、残された時間は多くありません。

    今日も、NYでの株価の大幅安を受けて日経平均株価がどこまで下落するかが注目されますが、300円を超える下げを見せるようだと、NYでのドル最安値を下回ることも考えられます。下値のメドは118円20−50銭辺りと予想していますが、海外市場でもこの辺りがサポートされるかどうかも見極めたいところです。本日のレンジは118円30−119円30銭程度を予想します。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    3/3 本田・内閣官房参与 「景気過熱を回避するために、日銀は追加緩和を控えるべきだ」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円120円台前半から119円60銭近辺まで下落。
    3/4 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「労働市場の改善やインフレ期待感、さらに中長期的に見たリスクバランスを考慮した上で、年央にかけての利上げを支持する」講演で。 ------
    3/4 エバンス・シカゴ連銀総裁 インフレ率が2%の目標に向けて上昇すると自分自身が確信できるのは6月のFOMCでは「やや早いだろう」講演で。 ------
    3/9 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「リセッションを引き起こすことを回避するため、米経済が完全雇用に達する前にFRBが利上げすべきだ」ライス大学での講演で。 ------
    3/10 ファーマン・CEA委員長 「国外経済の成長率にドル高が加わり、現在の米国の輸出に向かい風を吹き付けていることに疑いの余地はない。この向かい風はGDP全般にも吹いている」全米エコノミスト協会の会合で。 ------
    3/11 ブラード・セントルイス連銀総裁 「利上げ、すでに遅すぎる。経済の動きに合った適切な状態にあるためには、今、あるいは近いうちに行動すべきだと考える」英FT紙とのインタビューで。 ------
    3/18 イエレン・FRB議長 「声明文から辛抱強くという文言を削除しただけで、われわれが性急な姿勢になることはない」FOMC後の記者会見で。 ドル円121円台前半からから119円29銭まで下落。ユーロドルは約500ポイント急騰
    3/23 フィッシャー・FRB副議長 「米金融政策は、初回利上げ後も非常に緩和的となろう」NYでの講演で。 ドル円119円台後半から119円台半ばへ
    3/25 エバンス・シカゴ連銀総裁 「われわれが金融引き締めを急がなければならない差し迫った理由は存在しない」講演で。 ------
    3/31 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「今後発表される経済指標が予想から著しくかい離しない限り、6月会合で利上げを決定する根拠は引き続き強いだろう」講演で。 ------
    4/1 山本幸三・衆議院議員 「追加緩和は(展望リポート)が公表になる、30日会合が良いタイミングだ」ロイター通信とのインタビューで。 市場はドル買い円売りで反応
    4/10 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「最近の経済データに見られる弱さは一時的なものである可能性が高い。6月の利上げ開始への支持は変わっていない」講演で。 ------
    4/13 浜田・内閣府参与 「購買力平価からすると120円はかなり円安。105円ぐらいが妥当」TV番組で。 ドル円120円台前半から119円68銭近辺まで下落。
    4/15 ドラギ・ECB総裁 「われわれが導入した金融政策措置が奏功していることを示す明確な証拠がある」理事会後の記者会見で。 ユーロが買われる。
    4/16 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「雇用やインフレに関する最近の統計に弱さが見られるのは、米国経済が利上げをする準備が整っていないことを意味する」講演で。 ------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和