2015年4月30日(木)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は米第一四半期GDPが予想を下回る結果に、118円60銭まで下落。その後のFOMC声明文では、景気は緩やかに拡大しているとの内容に、年内の利上げの可能性が残っているとの見方からドルが買い戻され、119円台まで反発して引ける。
- ユーロドルは大幅に上昇。1.09台後半から1.1188までユーロが買われ3月初め以来のユーロ高を示現。
- 株式市場は反落。GDP速報値が予想を大きく下回ったことを嫌気してダウは74ドル安と、前日の上昇分を吐き出す。
- 債券相場は続落。FOMC声明分での景気の減速は一過性のものであるとの指摘に債券は売られ、長期金利は6週間ぶりの高水準に。
- 金は反落し、原油は続伸。
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米 1−3月期GDP(速報値 ) → +0.2%
米 3月中古住宅販売成約指数 → +1.1%
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ドル/円 118.60 〜 119.34 ユーロ/ドル 1.0993〜 1.1188 ユーロ/円 131.03 〜 132.89 NYダウ −74.61 → 18,035.53ドル GOLD −3.90 → 1,210.00ドル WTI +1.52 → 58.58ドル 米10年国債 +0.045 → 2.045% 本日の注目イベント
- 日 3月鉱工業生産
- 日 日銀金融政策決定会合
- 日 日銀、展望リポート公表
- 日 黒田日銀総裁記者会見
- 独 独3月小売売上高
- 独 独4月雇用統計
- 欧 ユーロ圏3月失業率
- 欧 ユーロ圏4月消費者物価指数(速報値)
- 米 3月個人所得
- 米 3月個人支出
- 米 3月PCEコアデフレーター
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 4月シカゴ購買部協会景気指数
- 米 タルーロ・FRB理事講演
注目の米1−3月期GDP速報値は予想外の減速を示すものでした。前期の「+2.2%」を大きく下回っただけでなく、事前予想の「+1.0%」をも大きく下回る「+0.2%」という結果でした。寒波と、港湾ストライキの影響に加え、ドル高の影響から企業の設備投資が減ったこと。さらに、個人消費も冴えない内容でした。この発表を受けて、ドル円は118円60銭まで売られ、ユーロドルも1.1188まで「ドル安」が進行しました。
ただ、ドルはその後に発表されたFOMC声明文に助けられた形で反発してます。声明文では「委員会は引き続き、適切な政策緩和により経済活動が緩やかなペースで拡大すると見込んでいる」と指摘し、足元の景気減速は「一過性の要因」を一部反映していると分析しています。(ブルームバーグ)
この声明文を受けて、第一四半期のGDPは大幅な減速を示したものの、緩やかな拡大ペースを維持すると見られることで、「年内の利上げの可能性は排除できない」との見方が広がり、ドルが買い戻されました。3月の雇用統計発表以来、米経済指標は概ね軟調な内容が続いています。それでもFOMCでは、一過性と見ていることが確認されたことになりますが、やや違和感を感じます。利上げ観測が依然として根強いことから債券も売られ、長期金利は2月中旬以来となる2.04%台まで上昇したことも、ドル下落を支えています。
結局ドル円は、これまでのレンジを抜け切れない展開が続いている一方、ユーロドルでは1.12に迫る水準までユーロが買い戻され、豪ドル、ポンドなどで円は大幅に下落し、「ドル安、円安」の動きが加速しています。もっとも、ユーロドルはショートポジションの積み上がりが高水準であることから、ショートの買戻しがメインだったとの見方は変わっていません。
ドル円は方向感のない動きが続いていますが、本日は日銀金融政策決定会合が開催され、年に2回の展望レポートが発表されます。一部には展望レポート発表とあわせて、「追加緩和」があるのではないかとの観測がありますが、このタイミングでの「追加緩和」の可能性は極めて低いと思われます。(下記「What's going on」を参照)特に海外では、昨年4月末のサプライズがあったことを踏まえ、緩和観測が強いようです。もちろん、全くないとは言い切れませんが、もしあったらそれは「スーパー・サプライズ」ということになります。「追加緩和はない」という前提に立てば、期待があっただけに、発表後ドルが多少売られる展開も予想されそうです。
本日のレンジは118円50銭〜119円50銭程度を予想しています。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 3/3 本田・内閣官房参与 「景気過熱を回避するために、日銀は追加緩和を控えるべきだ」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円120円台前半から119円60銭近辺まで下落。 3/4 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「労働市場の改善やインフレ期待感、さらに中長期的に見たリスクバランスを考慮した上で、年央にかけての利上げを支持する」講演で。 ------ 3/4 エバンス・シカゴ連銀総裁 インフレ率が2%の目標に向けて上昇すると自分自身が確信できるのは6月のFOMCでは「やや早いだろう」講演で。 ------ 3/9 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「リセッションを引き起こすことを回避するため、米経済が完全雇用に達する前にFRBが利上げすべきだ」ライス大学での講演で。 ------ 3/10 ファーマン・CEA委員長 「国外経済の成長率にドル高が加わり、現在の米国の輸出に向かい風を吹き付けていることに疑いの余地はない。この向かい風はGDP全般にも吹いている」全米エコノミスト協会の会合で。 ------ 3/11 ブラード・セントルイス連銀総裁 「利上げ、すでに遅すぎる。経済の動きに合った適切な状態にあるためには、今、あるいは近いうちに行動すべきだと考える」英FT紙とのインタビューで。 ------ 3/18 イエレン・FRB議長 「声明文から辛抱強くという文言を削除しただけで、われわれが性急な姿勢になることはない」FOMC後の記者会見で。 ドル円121円台前半からから119円29銭まで下落。ユーロドルは約500ポイント急騰 3/23 フィッシャー・FRB副議長 「米金融政策は、初回利上げ後も非常に緩和的となろう」NYでの講演で。 ドル円119円台後半から119円台半ばへ 3/25 エバンス・シカゴ連銀総裁 「われわれが金融引き締めを急がなければならない差し迫った理由は存在しない」講演で。 ------ 3/31 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「今後発表される経済指標が予想から著しくかい離しない限り、6月会合で利上げを決定する根拠は引き続き強いだろう」講演で。 ------ 4/1 山本幸三・衆議院議員 「追加緩和は(展望リポート)が公表になる、30日会合が良いタイミングだ」ロイター通信とのインタビューで。 市場はドル買い円売りで反応 4/10 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「最近の経済データに見られる弱さは一時的なものである可能性が高い。6月の利上げ開始への支持は変わっていない」講演で。 ------ 4/13 浜田・内閣府参与 「購買力平価からすると120円はかなり円安。105円ぐらいが妥当」TV番組で。 ドル円120円台前半から119円68銭近辺まで下落。 4/15 ドラギ・ECB総裁 「われわれが導入した金融政策措置が奏功していることを示す明確な証拠がある」理事会後の記者会見で。 ユーロが買われる。 4/16 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「雇用やインフレに関する最近の統計に弱さが見られるのは、米国経済が利上げをする準備が整っていないことを意味する」講演で。 ------ 4/23 黒田・日銀総裁 「(追加緩和に関して)サプライズによって効果を出そうとは考えていない」参院財政金融委員会で。 ------ 4/24 山本幸三・衆議院議員 「(30日の決定会合を控えて)日銀が何もしないという話はちょっとあり得ない」ブルームバーグとのインタビューで。 ------



