今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年5月1日(金)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は失業保険申請件数が15年ぶりに低水準だったことで、ドルが買われ、119円90銭まで上昇。その後は株価の下落に伴ってドル売りも強まり、119円35−40銭で引ける。
  • ユーロドルは続伸。欧州時間に1.12台半ばまで上昇した後、一旦売りに押されたものの、NYでは1.1267までユーロが買われた。
  • 株式市場は続落。ハイテク株や小型株が売られ、主要3指数とも大幅安。ダウは195ドル下落し、1万8000ドルの大台を割り込む。
  • 債券相場は小幅に上昇したものの、前日とほぼ同水準で引ける。
  • 金は大幅に続落。原油は続伸し、一時は60ドル近辺まで上昇。昨年12月以来の高値を

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    3月個人所得         → 0.0%
    3月個人支出         → +0.4%
    3月PCEコアデフレーター  → +1.3%
    新規失業保険申請件数     → 26.2万件
    4月シカゴ購買部協会景気指数 → 52.3
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    ドル/円 118.82 〜 119.90
    ユーロ/ドル 1.1116 〜 1.1267
    ユーロ/円 132.86 〜 134.51
    NYダウ −195.01 → 17,840.52ドル
    GOLD −27.60 → 1,182.40ドル
    WTI +1.05 → 59.63ドル
    米10年国債 −0.010 → 2.035%

    本日の注目イベント

    • 豪   豪第1四半期生産者物価指数
    • 日   3月消費者物価指数
    • 日   3月失業率
    • 中   中国 4月製造業PMI(速報値)
    • 中   中国 4月非製造業PMI(速報値)
    • 英   英4月製造業PMI
    • 米   4月ISM製造業景況指数
    • 米   4月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
    • 米   ロレッタ・クリーブランド連銀総裁講演
    • 米   ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演

    昨日の為替市場は比較的値幅も大きく、よく動きました。ユーロドルは、ユーロ圏の消費者物価指数が「ゼロ」まで戻り、デフレからの脱却が可能との見方からユーロが続伸し、NY市場では1.1267までユーロ高が進行しています。1.04台で、一旦底値を確認した後も上値が重く、1.05台まで下げましたが、そこでダブルボトムを形成し、1.12台半ばまで反発しています。今朝も1.12台前半で取引が開始されたことから、「日足」では昨年5月以来、実に約1年ぶりに「雲を上抜け」しています。

    ギリシャへの支援問題がまだ不透明ではあるものの、テクニカル的には上昇余地が見られ、上値の目安は120日線がある、1.15手前と見ることもできます。長い間続いた低金利に加え、今年3月からのECBによる量的緩和。さらに急激なユーロ安が加わり、ユーロ圏もデフレからの脱却が見えてきたようです。中でもドイツは製造業を中心に、ユーロ安の恩恵を最大限享受しているようです。

    ドル円も昨日は118円50銭をつけた後、1円以上も反発していますが、依然としてレンジ内に収まっています。118円台半ばから下値では、ドル買い注文も多いと見られ、ユーロドルでドル安が進んでいる割にはドル円は下がりません。特に昨日は、日経平均株価が今年最大の下げを見せ、前日比538円も下落したものの、円買いが見られたのは短時間で、ドル円と株価の相関がさらに低下した印象があります。

    NYでは新規失業保険申請件数が26万2000件と、先週比3万4000件も減少し、15年ぶりの低水準となっています。この結果俄然、来週末の雇用統計にも期待が膨らみ、4月の「雇用統計ショック」から、早くも立ち直る気配も出て来ました。雇用統計の先行指標とも言えるこの失業保険申請件数が順調に減少している以上、FRBがメドとする20万人の雇用者増は確保されると思われます。また前日のFOMCでの、経済指標の下振れは一過性のものであるとの声明文と整合性が取れていると見ることも出来ます。

    日銀の決定会合では市場予想通り追加緩和は見送られました。展望レポートで消費者物価指数の見通しを「+1.0%」から、「+0.8%」に下方修正し、2%の達成時期も、2015年度中心とする時期から、2016年前半というように延長しました。それでも「物価上昇基調」は確実に進行しており、人々のデフレからの意識も転換しているとして、日銀はこれまでの政策の維持を決めています。

    本日は中国のPMI発表が波乱要因ですが、予想レンジは118円80銭〜120円程度と見ています。

    今年に入ってからのドル円は、去年の後半のように、明確なトレンドが見えていません。それでも当社のセミナー参加者の人数を見ると、確実に増加しています。FX人気は、ゆっくりですが着実に高まっていると言えそうです。良い連休を・・・・・。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    3/3 本田・内閣官房参与 「景気過熱を回避するために、日銀は追加緩和を控えるべきだ」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円120円台前半から119円60銭近辺まで下落。
    3/4 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「労働市場の改善やインフレ期待感、さらに中長期的に見たリスクバランスを考慮した上で、年央にかけての利上げを支持する」講演で。 ------
    3/4 エバンス・シカゴ連銀総裁 インフレ率が2%の目標に向けて上昇すると自分自身が確信できるのは6月のFOMCでは「やや早いだろう」講演で。 ------
    3/9 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「リセッションを引き起こすことを回避するため、米経済が完全雇用に達する前にFRBが利上げすべきだ」ライス大学での講演で。 ------
    3/10 ファーマン・CEA委員長 「国外経済の成長率にドル高が加わり、現在の米国の輸出に向かい風を吹き付けていることに疑いの余地はない。この向かい風はGDP全般にも吹いている」全米エコノミスト協会の会合で。 ------
    3/11 ブラード・セントルイス連銀総裁 「利上げ、すでに遅すぎる。経済の動きに合った適切な状態にあるためには、今、あるいは近いうちに行動すべきだと考える」英FT紙とのインタビューで。 ------
    3/18 イエレン・FRB議長 「声明文から辛抱強くという文言を削除しただけで、われわれが性急な姿勢になることはない」FOMC後の記者会見で。 ドル円121円台前半からから119円29銭まで下落。ユーロドルは約500ポイント急騰
    3/23 フィッシャー・FRB副議長 「米金融政策は、初回利上げ後も非常に緩和的となろう」NYでの講演で。 ドル円119円台後半から119円台半ばへ
    3/25 エバンス・シカゴ連銀総裁 「われわれが金融引き締めを急がなければならない差し迫った理由は存在しない」講演で。 ------
    3/31 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「今後発表される経済指標が予想から著しくかい離しない限り、6月会合で利上げを決定する根拠は引き続き強いだろう」講演で。 ------
    4/1 山本幸三・衆議院議員 「追加緩和は(展望リポート)が公表になる、30日会合が良いタイミングだ」ロイター通信とのインタビューで。 市場はドル買い円売りで反応
    4/10 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「最近の経済データに見られる弱さは一時的なものである可能性が高い。6月の利上げ開始への支持は変わっていない」講演で。 ------
    4/13 浜田・内閣府参与 「購買力平価からすると120円はかなり円安。105円ぐらいが妥当」TV番組で。 ドル円120円台前半から119円68銭近辺まで下落。
    4/15 ドラギ・ECB総裁 「われわれが導入した金融政策措置が奏功していることを示す明確な証拠がある」理事会後の記者会見で。 ユーロが買われる。
    4/16 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「雇用やインフレに関する最近の統計に弱さが見られるのは、米国経済が利上げをする準備が整っていないことを意味する」講演で。 ------
    4/23 黒田・日銀総裁 「(追加緩和に関して)サプライズによって効果を出そうとは考えていない」参院財政金融委員会で。 ------
    4/24 山本幸三・衆議院議員 「(30日の決定会合を控えて)日銀が何もしないという話はちょっとあり得ない」ブルームバーグとのインタビューで。 ------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和