2015年5月12日(火)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は手がかりとなる材料がない中、米長期金利が上昇したことで120円台を回復。ただ株価が軟調だったこともあり、上値を追う動きにはならず、値幅は40銭以下と小動き。
- ユーロドルは3日続落。ユーロ圏財務相会合がギリシャ支援で合意するのは先との見方からユーロドルは1.11台前半から半ばで推移。
- 株式市場は反落。エネルギー株が1月以来の大幅な下げを見せたことが市場全体に響いた。ダウが85ドル下げ、他の主要指標も反落。
- 債券相場は続落。ドイツ国債の下げが影響し、30年債など超長期債も売られる。10年債利回りは約4ヶ月ぶりとなる2.28%台まで上昇。
- 金、原油は共に下落。
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4月労働市場情勢指数(LMCI) → −1.9% ************************************
ドル/円 119.82 〜 120.15 ユーロ/ドル 1.1131〜 1.1175 ユーロ/円 133.51 〜 134.05 NYダウ −85.94 → 18,105.17ドル GOLD −5.90 → 1,183.00ドル WTI −0.14 → 59.25ドル 米10年国債 +0.137 → 2.287% 本日の注目イベント
- 日 4月マネタリーベース
- 日 3月景気動向指数
- 英 英3月鉱工業生産
- 米 4月財政収支
- 米 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
昨日の海外市場では、労働市場情勢指数以外は特段材料もなく、ドル円は米金利が上昇した分だけドル高が若干進み、120円台前半までドルが買われています。先週末の雇用統計発表前の水準に近づいたことになります。
NY市場では1日の値幅も少なく、ギリシャの支援問題を材料にユーロが売られ、先週の総選挙の余韻から、ポンドが大きく上昇したことが特徴的な動きでした。ユーロ圏財務相会合が開かれ、すぐにギリシャ支援問題での合意はないとの見方が強まった結果、ユーロが小幅に下落しましたが、直近のニュースでは「進展」も見られたと伝えられています。
ユーロ圏財務相会合の議長である。オランダ財務相は会合後の記者会見で「満足はしていないがより楽観的になった。協議と交渉のあり方は改善した」と記者団に話しており、ギリシャの財務相も、支援プログラムの最終分の融資を獲得するため必要な譲歩の用意があると、債券国側を説得したと伝えられています。(ブルームバーグ) ギリシャは12日が期限のIMFへの約7億ユーロ(約1000億円)の返済も履行する予定のようですが、その後も返済が迫っており、早急に合意しないと6月末には支援の期限が来ます。新たな融資を引き出すには、遅くとも5月中に債権国側と合意する必要があり、残された時間は多くありません。ギリシャの財務相自身も「流動性の問題はひどく差し迫っている。今後2、3週間の問題だ」と述べていると、ブルームバーグは報じています。
米長期金利が約4ヶ月ぶりに2.28%台まで上昇(価格は下落)して来ました。4月28日に2%の大台に乗せてから、ここ2週間は一度も2%を割り込んでいません。もちろん、年内の利上げを織り込みつつあることで、売られやすい地合いもありますが、ここ数日は欧州の国債の下落、とりわけドイツ国債が急落している影響があります。
ドイツ国債は、ECBの量的緩和の影響から価格が急上昇し、10年債利回りは一時0.05%まで低下しました。相場につきものの、「オーバーシュート」と言ってしまえばそれまでですが、日本国債の利回りを大きく下回る金利水準はやはり異常です。ここに来て利益確定の売りに押され、価格が大きく下がり、利回りは0.7%まで急上昇しています。金利の上昇は先週、ユーロドルが1.13台後半まで買い戻されたことと無関係ではありません。ユーロ圏で最も安全なドイツ国債の利回りが魅力的な水準にまで戻れば、欧州の投資家はあえて為替リスクを取って海外に出て行く必要性も低下します。これまで売ったユーロを買い戻し、ドルを売ることで、ユーロドルを急騰させたことになります。
ギリシャへの支援を巡る問題はまだ予断を許しません。ドル円への直接的な影響は少ないとしても、今後ともユーロの動きと米金利の動きからは目が離せません。本日もドル円の大きな値動きは期待できないと思われ、予想レンジは119円70銭〜120円50銭程度にしたいと思います。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 3/3 本田・内閣官房参与 「景気過熱を回避するために、日銀は追加緩和を控えるべきだ」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円120円台前半から119円60銭近辺まで下落。 3/4 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「労働市場の改善やインフレ期待感、さらに中長期的に見たリスクバランスを考慮した上で、年央にかけての利上げを支持する」講演で。 ------ 3/4 エバンス・シカゴ連銀総裁 インフレ率が2%の目標に向けて上昇すると自分自身が確信できるのは6月のFOMCでは「やや早いだろう」講演で。 ------ 3/9 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「リセッションを引き起こすことを回避するため、米経済が完全雇用に達する前にFRBが利上げすべきだ」ライス大学での講演で。 ------ 3/10 ファーマン・CEA委員長 「国外経済の成長率にドル高が加わり、現在の米国の輸出に向かい風を吹き付けていることに疑いの余地はない。この向かい風はGDP全般にも吹いている」全米エコノミスト協会の会合で。 ------ 3/11 ブラード・セントルイス連銀総裁 「利上げ、すでに遅すぎる。経済の動きに合った適切な状態にあるためには、今、あるいは近いうちに行動すべきだと考える」英FT紙とのインタビューで。 ------ 3/18 イエレン・FRB議長 「声明文から辛抱強くという文言を削除しただけで、われわれが性急な姿勢になることはない」FOMC後の記者会見で。 ドル円121円台前半からから119円29銭まで下落。ユーロドルは約500ポイント急騰 3/23 フィッシャー・FRB副議長 「米金融政策は、初回利上げ後も非常に緩和的となろう」NYでの講演で。 ドル円119円台後半から119円台半ばへ 3/25 エバンス・シカゴ連銀総裁 「われわれが金融引き締めを急がなければならない差し迫った理由は存在しない」講演で。 ------ 3/31 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「今後発表される経済指標が予想から著しくかい離しない限り、6月会合で利上げを決定する根拠は引き続き強いだろう」講演で。 ------ 4/1 山本幸三・衆議院議員 「追加緩和は(展望リポート)が公表になる、30日会合が良いタイミングだ」ロイター通信とのインタビューで。 市場はドル買い円売りで反応 4/10 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「最近の経済データに見られる弱さは一時的なものである可能性が高い。6月の利上げ開始への支持は変わっていない」講演で。 ------ 4/13 浜田・内閣府参与 「購買力平価からすると120円はかなり円安。105円ぐらいが妥当」TV番組で。 ドル円120円台前半から119円68銭近辺まで下落。 4/15 ドラギ・ECB総裁 「われわれが導入した金融政策措置が奏功していることを示す明確な証拠がある」理事会後の記者会見で。 ユーロが買われる。 4/16 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「雇用やインフレに関する最近の統計に弱さが見られるのは、米国経済が利上げをする準備が整っていないことを意味する」講演で。 ------ 4/23 黒田・日銀総裁 「(追加緩和に関して)サプライズによって効果を出そうとは考えていない」参院財政金融委員会で。 ------ 4/24 山本幸三・衆議院議員 「(30日の決定会合を控えて)日銀が何もしないという話はちょっとあり得ない」ブルームバーグとのインタビューで。 ------



