今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年5月14日(木)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 4月の小売売上高が予想を下回ったことでドル円は119円割れ目前まで下落。狭い値動きからややドルの下値を試す展開に。
  • ユーロドルは続伸。ユーロ圏GDPが好調だったことに加え、米経済指標が冴えなかったことからユーロドルは一時1.1383まで上昇し、直近の戻り高値に迫る。
  • 株式市場はまちまち。朝方は上昇する場面もあったが、午後にはだれる展開に。ダウは7ドル下落し、ナスダックは小幅高。
  • 債券相場は反落。欧州の債券が再び売られ金利が上昇したことから、米国債も下落。長期金利は2.3%近辺まで上昇。
  • ドルが売られたことで金は大幅に反発。原油は小幅に下落。

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    4月小売売上高 → 0.0%
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    ドル/円 119.03 〜 119.74
    ユーロ/ドル 1.1219 〜 1.1383
    ユーロ/円 134.27 〜 135.50
    NYダウ −7.74 → 18,060.49ドル
    GOLD +25.80  → 1,218.20ドル
    WTI −0.25  → 60.50ドル
    米10年国債 +0.044  → 2.294%

    本日の注目イベント

    • 日   4月マネーストック
    • 米   新規失業保険申請件数
    • 米   4月生産者物価指数

    期待した4月の小売売上高も市場予想を下回る横ばいでした。事前予想が+0.2%であったため、米景気の先行き不安が広がり、ドルは主要通貨に対して全面安の展開でした。豪ドルやユーロなどは対ドルで上昇し、円もこれらの通貨に対して売られたため、市場全体では「ドル安、円安」の様相に変化しています。

    値幅の狭いドル円も、さすがに昨日は1円ほどの動きを見せしたが、そのほとんどが海外市場であり、「7割海外、3割東京」の値動きが定着しそうなイメージです。為替は昨日のように経済指標の良し悪しに反応して動くため、どうしても東京時間での動きは限定されてしまいます。加えて、このところは株価との連動性も薄れて来ており、手掛かりがつかめない状況です。もっとも、今はその株価も一時ほどの元気はありません。

    ドル円はNY市場で119円03銭まで下落して、先週7日の底値と同水準までドル安が進みました。今日の取引で119円を割り込むようなら4月末以来のことになります。ドル円はボラティリティーから見ると膠着感が強まっており、119円を割り込んでもさらに大きくドルが売られる見込みは少ないように思われます。重要なレベルは、これまで通り118円台前半から半ばにかけての水準です。ここを割り込むようだと「レンジブレイク」の可能性も浮上してきます。

    豪ドル円が96円70銭台まで上昇して、今年1月の中旬以来の水準を回復して来ました。先週政策金利を過去最低の2.0%まで引き下げたことをきっかに反発しています。背景は、これ以上政策金利の引き下げはないだろうという「材料出尽くし」と、今回引き下げた際に引き下げの継続に関するコメントがなかったことが挙げられます。ブルームバーグニュースは先週から、ヘッジファンドなどが豪ドルのショートポジションを縮小させていると伝えています。事実IMMの建て玉を見ても、減少しているのが見てとれます。

    今後の展開ですが、「週足」では「雲」の上限が97円30−40銭あたりにあるため、ここを突破できれば、昨年12月の98円台前半が次のターゲットになります。多くの個人投資家が保有していると見られる豪ドル円。利益確定のポジション解消に伴う売りをこなして、上昇出来るかどうかもポイントになります。個人的には、ある程度の利益を確保できるのであれば、ここは一旦手仕舞っておくのも一案かと思います。

    本日は株価もやや軟調に推移しそうです。昨日のNYのドルの底値を割り込み118円台までドルが売られるかどうかが注目されます。118円台では、実需のドル買い注文も入っていると思われますが、レンジは118円70銭〜119円70銭程度を予想します。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    3/3 本田・内閣官房参与 「景気過熱を回避するために、日銀は追加緩和を控えるべきだ」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円120円台前半から119円60銭近辺まで下落。
    3/4 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「労働市場の改善やインフレ期待感、さらに中長期的に見たリスクバランスを考慮した上で、年央にかけての利上げを支持する」講演で。 ------
    3/4 エバンス・シカゴ連銀総裁 インフレ率が2%の目標に向けて上昇すると自分自身が確信できるのは6月のFOMCでは「やや早いだろう」講演で。 ------
    3/9 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「リセッションを引き起こすことを回避するため、米経済が完全雇用に達する前にFRBが利上げすべきだ」ライス大学での講演で。 ------
    3/10 ファーマン・CEA委員長 「国外経済の成長率にドル高が加わり、現在の米国の輸出に向かい風を吹き付けていることに疑いの余地はない。この向かい風はGDP全般にも吹いている」全米エコノミスト協会の会合で。 ------
    3/11 ブラード・セントルイス連銀総裁 「利上げ、すでに遅すぎる。経済の動きに合った適切な状態にあるためには、今、あるいは近いうちに行動すべきだと考える」英FT紙とのインタビューで。 ------
    3/18 イエレン・FRB議長 「声明文から辛抱強くという文言を削除しただけで、われわれが性急な姿勢になることはない」FOMC後の記者会見で。 ドル円121円台前半からから119円29銭まで下落。ユーロドルは約500ポイント急騰
    3/23 フィッシャー・FRB副議長 「米金融政策は、初回利上げ後も非常に緩和的となろう」NYでの講演で。 ドル円119円台後半から119円台半ばへ
    3/25 エバンス・シカゴ連銀総裁 「われわれが金融引き締めを急がなければならない差し迫った理由は存在しない」講演で。 ------
    3/31 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「今後発表される経済指標が予想から著しくかい離しない限り、6月会合で利上げを決定する根拠は引き続き強いだろう」講演で。 ------
    4/1 山本幸三・衆議院議員 「追加緩和は(展望リポート)が公表になる、30日会合が良いタイミングだ」ロイター通信とのインタビューで。 市場はドル買い円売りで反応
    4/10 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「最近の経済データに見られる弱さは一時的なものである可能性が高い。6月の利上げ開始への支持は変わっていない」講演で。 ------
    4/13 浜田・内閣府参与 「購買力平価からすると120円はかなり円安。105円ぐらいが妥当」TV番組で。 ドル円120円台前半から119円68銭近辺まで下落。
    4/15 ドラギ・ECB総裁 「われわれが導入した金融政策措置が奏功していることを示す明確な証拠がある」理事会後の記者会見で。 ユーロが買われる。
    4/16 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「雇用やインフレに関する最近の統計に弱さが見られるのは、米国経済が利上げをする準備が整っていないことを意味する」講演で。 ------
    4/23 黒田・日銀総裁 「(追加緩和に関して)サプライズによって効果を出そうとは考えていない」参院財政金融委員会で。 ------
    4/24 山本幸三・衆議院議員 「(30日の決定会合を控えて)日銀が何もしないという話はちょっとあり得ない」ブルームバーグとのインタビューで。 ------
    5/12 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「今の段階で今後の金融政策の方向性を決定する必要はない。データを注視し、様子を見ている」講演で。 ------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和