今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年5月26日(火)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円はロンドン市場が休みの上、NYでも株式と債券市場が休場だったことから、ほぼ値動きは見られず。121円50−60銭と、昨日の東京市場の水準を引き継ぐ。
  • ユーロドルは若干ユーロが売られる展開。1.09台後半から1.0972まで下落したが、小動きに終始。
    ドル/円 121.46 〜 121.56
    ユーロ/ドル 1.0972 〜 1.0991
    ユーロ/円 133.25 〜 133.51
    NYダウ ----- → 18,232.02ドル
    GOLD ----- → 1,204.00ドル
    WTI ----- → 59.72ドル
    米10年国債 ----- → 2.210%

    本日の注目イベント

    • 米   4月耐久財受注
    • 米   3月FHFA住宅価格指数
    • 米   3月ケースシラー住宅価格指数
    • 米   4月新築住宅販売件数
    • 米   5月消費者信頼感指数
    • 米   5月リッチモンド連銀製造業指数
    • 米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演

    ドル円は昨日の東京市場で121円78銭までドル高が進み、3月の最高値にあと26銭まで迫る動きを見せましたが、その後は海外市場が休みということもあり、小動きでした。結局、今朝も121円50−60銭で取引が始まり、昨日の水準でほぼ一緒です。ユーロドルも1.1を割り込み、市場では「ドル高トレンド」が強まってきていますが、今後は上記122円04銭を抜くことができるかどうかがポイントで、上抜けに成功すれば緩やかなドル高が継続すると予想されます。

    ドル円がこれまでのレンジを上抜け、121円台後半まで上昇した直接のきっかけは、先週末のイエレン議長の講演での発言でした。「年内のどこかで利上げへの最初の段階に進むのが適切」と発言したことで、やや後退気味だった利上げ観測が急速に高まり、ドルが買われたものです。

    しかし、その前にも伏線はありました。先週19日に発表された住宅着工件数と、建設許可件数が市場予想を大きく上回ったことです。この内容を好感して、ドル円はレンジの上限である120円50銭近辺を抜き切ることに成功しました。つまりテクニカルでは、この時「買いシグナル」が点灯したことになります。

    ドル円は翌日には121円台まで上昇しますが、この間の日本株の上昇もドルの下落を支える役目をしました。日経平均株価は、昨日は2万413円まで上昇し、ドル円との相関が崩れたとはいえ「ドル高株高」が同時に進行したことになります。

    ここまで来たら、さらにドルが上昇して最高値を更新する可能性が高いと思われますが、気になるのはやはりギリシャへの支援問題です。ブルームバーグニュースによれば、ギリシャ政府は、今回の交渉でかなり譲歩したことを主張し、今度は債権国側が譲歩する番だと述べ、協議が行き詰っているのは債権者が一段の緊縮を求め、譲らないためだと批判しています。また、このままでは6月に期限の来るIMFへの16億ユーロ(約2100億円)の返済を履行できるかどうかが危ぶまれています。

    本日は米国で多くの住宅関連指標が発表されます。経済指標の結果で一喜一憂する展開ですが、ドルが売られたところでは拾っておき、122円台では一旦手放す手法などが機能すると予想しています。ドル高が進んだからといって、追いかけ過ぎることにも注意が必要です。予想レンジは121円〜122円程度と見ています。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    4/1 山本幸三・衆議院議員 「追加緩和は(展望リポート)が公表になる、30日会合が良いタイミングだ」ロイター通信とのインタビューで。 市場はドル買い円売りで反応
    4/10 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「最近の経済データに見られる弱さは一時的なものである可能性が高い。6月の利上げ開始への支持は変わっていない」講演で。 ------
    4/13 浜田・内閣府参与 「購買力平価からすると120円はかなり円安。105円ぐらいが妥当」TV番組で。 ドル円120円台前半から119円68銭近辺まで下落。
    4/15 ドラギ・ECB総裁 「われわれが導入した金融政策措置が奏功していることを示す明確な証拠がある」理事会後の記者会見で。 ユーロが買われる。
    4/16 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「雇用やインフレに関する最近の統計に弱さが見られるのは、米国経済が利上げをする準備が整っていないことを意味する」講演で。 ------
    4/23 黒田・日銀総裁 「(追加緩和に関して)サプライズによって効果を出そうとは考えていない」参院財政金融委員会で。 ------
    4/24 山本幸三・衆議院議員 「(30日の決定会合を控えて)日銀が何もしないという話はちょっとあり得ない」ブルームバーグとのインタビューで。 ------
    5/12 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「今の段階で今後の金融政策の方向性を決定する必要はない。データを注視し、様子を見ている」講演で。 ------
    5/18 エバンス・シカゴ連銀総裁 「私の経済見通しやリスクのバランスの評価からは、来年の早い時期まで利上げ開始に十分な自信が持てるようにはなれないというのが現在の認識だ」講演で。 ------
    5/22 イエレン・FRB議長 「想定通りに景気の回復が続いた場合は、年内いずれかの時点でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標引き上の最初の措置を講じることが適切になるだろう」講演で。 ドル円、ユーロドルともに ドル高が進行。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和