今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年6月1日(月)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 第一四半期GDPは下方修正されたが、年内の利上げ見通しは変わらないとの見方が強く、ドル円は124円台に乗せ、124円10−20銭で越週。
  • ユーロドルは米経済指標の悪化を材料に約1週間ぶりに1.10台に乗せる。ユーロ円でも136円台半ばまでユーロ高が進む。
  • 株式市場は続落。軟調な経済指標に反応した格好だが、結局5月は一進一退の展開が続き、「セル・イン・メイ」は空振りに。ダウは115ドル下げ、1万8000ドル台に。
  • 債券相場は続伸。GDPの下方修正を手がかりに買われ、長期金利は約1ヶ月ぶりの低水準を記録。
  • 金は大幅に続伸。原油は2ドルを超える上昇で60ドル台を回復。

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    1−3月期GDP( 改定値 )         → −0.7%
    5月シカゴ購買部協会景気指数        → 46.2
    5月ミシガン大学消費者信頼感指数(改定値) → 90.7
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    ドル/円 123.73 〜 124.19
    ユーロ/ドル 1.0954 〜 1.1006
    ユーロ/円 135.80 〜 136.45
    NYダウ −115.44 → 18,010.68ドル
    GOLD +1.00 → 1,189.80ドル
    WTI +2.62 → 60.30ドル
    米10年国債 −0.017 → 2.120%

    本日の注目イベント

    • 豪   豪4月住宅建設許可件数
    • 中   中国 5月非製造業PMI(速報値)
    • 中   中国 5月製造業PMI(速報値)
    • 中   中国 5月HSBC製造業PMI(改定値)
    • 独   独5月消費者物価指数(速報値)
    • 米   4月個人所得
    • 米   4月個人支出
    • 米   4月PCEコアデフレーター
    • 米   5月ISM製造業景況指数
    • 米   グアテマラ・ボストン連銀総裁講演

    先週から急速にドル高円安が進みましたが、先週末に発表されたシカゴ先物市場での円売り枚数は予想通り、相当増えていました。ネットで6万2000枚を超える「円売り」でしたが、その前の週に比べると約4万枚と、3倍に円売り枚数を増やしたことになります。

    個人投資家は、ドルロングの利益を確定したことから、それらのドル売りや実需のドル売りをヘッジファンドなどが吸収した構図になります。投機筋は、ドル円は一段と上昇すると読んでいるようで、円はその他主要通貨に対しては概ね弱含んでいます。彼らのポジションは急速に円売りを増やしていますが、この数字は5月26日(火)時点のもので、ドル円は、それ以降に円安が一段と進んでいることを考えると、円売り枚数はさらに増加しているものと推測されます。

    先週はドル高円安が進んだだけではなく、株価の方も上昇し、日経平均株価は「11営業日続伸」し、記録ずくめの上昇を見せています。ドル高と株高が同時に進行しているわけですが、この構図はどちらかが崩れたら脆いことも示唆しています。ドル円は、年後半にむけて125円を超える円安が示現すると予想していますが、足元の動きはスピードが速いのと、長期金利の水準など、ドル高環境が伴っていないことから、注意は必要だと考えています。

    今週末は5月の雇用統計です。今回の雇用統計で20万人を大きく超えて雇用者が増加するようだと、9月の利上げ観測がますます高まり、ドルが一段高を見せる可能性はあります。そうなると、環境的にもドルを買う理由も整うと思われますが、その時のNY株式市場の反応にも注意が必要です。

    NY株式市場は利上げ観測が高まると上昇を抑えられますが、それでも徐々に利上げを織り込んでくるものと思われます。基本的には利上げは株価にとってはネガティブの材料になりますが、それでも収益が伴ってくれば株価は上昇します。利上げは基本的には、景気が拡大していることの裏返しです。事実「セル・イン・メイ」と言われる、5月のアノマリーも大きな混乱もなく、通過することが出来ました。だだ実際に、利上げが迫ったときにNY株式市場がどのような反応をみせるかは注視する必要があります。

    本日は月初めです。決済水準も高いと思われますが、仲値が決まった後の動きに注目です。先週記録した124円46銭を抜くことがで出来るかどうかがポイントです。予想レンジは123円70銭〜124円70銭程度とします。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    4/1 山本幸三・衆議院議員 「追加緩和は(展望リポート)が公表になる、30日会合が良いタイミングだ」ロイター通信とのインタビューで。 市場はドル買い円売りで反応
    4/10 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「最近の経済データに見られる弱さは一時的なものである可能性が高い。6月の利上げ開始への支持は変わっていない」講演で。 ------
    4/13 浜田・内閣府参与 「購買力平価からすると120円はかなり円安。105円ぐらいが妥当」TV番組で。 ドル円120円台前半から119円68銭近辺まで下落。
    4/15 ドラギ・ECB総裁 「われわれが導入した金融政策措置が奏功していることを示す明確な証拠がある」理事会後の記者会見で。 ユーロが買われる。
    4/16 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「雇用やインフレに関する最近の統計に弱さが見られるのは、米国経済が利上げをする準備が整っていないことを意味する」講演で。 ------
    4/23 黒田・日銀総裁 「(追加緩和に関して)サプライズによって効果を出そうとは考えていない」参院財政金融委員会で。 ------
    4/24 山本幸三・衆議院議員 「(30日の決定会合を控えて)日銀が何もしないという話はちょっとあり得ない」ブルームバーグとのインタビューで。 ------
    5/12 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「今の段階で今後の金融政策の方向性を決定する必要はない。データを注視し、様子を見ている」講演で。 ------
    5/18 エバンス・シカゴ連銀総裁 「私の経済見通しやリスクのバランスの評価からは、来年の早い時期まで利上げ開始に十分な自信が持てるようにはなれないというのが現在の認識だ」講演で。 ------
    5/22 イエレン・FRB議長 「想定通りに景気の回復が続いた場合は、年内いずれかの時点でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標引き上の最初の措置を講じることが適切になるだろう」講演で。 ドル円、ユーロドルともに ドル高が進行。
    5/28 麻生・財務大臣 「足元の円安方向に、この数日間を見れば荒い動きがある」G7に参加する途中で。 ドル円124円台半ばから123円台半ばまで急落。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和