2015年6月9日(火)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は、オバマ大統領がドル高を懸念する発言を行ったとの報道で急落。125円台半ばから、NYでは124円29銭までドルが売られる。
- ドルが売られたことで、ユーロドルは反発。1.11台から1.13までユーロ高が進む。
- 株式市場は3日続落。利上げの時期や、ギリシャの協議に注目が集まっている中、ダウは82ドル下げ1万7700ドル台に。
- 債券相場は小幅に反発。前日に利回りが2.4%台まで上昇したことで、投資魅力が増したとの声も。
- 金は反発し、原油は反落。
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5月労働市場情勢指数(LMCI) → 1.3
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ドル/円 124.29 〜 125.37 ユーロ/ドル 1.1155 〜 1.1307 ユーロ/円 139.73 〜 140.74 NYダウ −82.91 → 17,766.55ドル GOLD +5.50 → 1,173.60ドル WTI −0.99 → 58.14ドル 米10年国債 −0.018 → 2.382% 本日の注目イベント
- 中 中国 5月消費者物価指数
- 中 中国 5月生産者物価指数
昨日の夕方4時まえ、ドル円は125円45銭前後から125円まで急速に下げ、何かあったかと思わせましたが、直ぐに落ち着きを取り戻しました。報道に拠ると、G7の非公式会合で、オバマ大統領がドル高を懸念する発言を行ったとのことでした。実際にそのような発言を行ったかどうかは定かではありませんでしたが、これをきっかけに、ドル円の上値が重くなり、NY市場では124円台前半までドルが売られています。先週金曜日の125円86銭の高値からは1円50銭程度の反落ですが、急激なドル高に対する警戒感も値幅拡大に寄与していると見られます。
通常、米国の大統領が為替の水準について言及することはまずありません。事実今朝のブルームバーグは、オバマ大統領は8日の記者会見で、「特定されていない人物の引用を信用してはならない」とし、「私はそのようなことは言っていない」と述べたと、伝えています。このような、いわば噂だけで為替が大きな値動きを見せるということは、それだけ相場が加熱しておりドル高トレンドに振り回されているということになります。絶好の利益確定の場を与えてくれたとも言え、しばらくは調整を繰り返し、落ち着きどころを探る展開になるのではないかと思われます。ドル高トレンドが変わることは考えにくいですが、一方で125円台では「達成感」も出てきたといったコメントも予想されます。
ドイツで行われた「G7」が閉幕しました。今回の首脳会議では、財政難に苦しむギリシャのユーロ圏離脱や、英国のEU離脱の可能性を含め、欧州情勢が議論の中心だったようです。採択された首脳宣言では、ロシアのクリミア半島の違法な編入を批判し、引き続きロシアへの制裁の継続と、南シナ海での一方的な埋め立ても批判しています。特に為替に関する議論は行われていなかったようで、このところのドル高も、米政府としては懸念していないと受け止めることもできそうです。
昨日のこの欄で、ドル円は短期的な「1時間足」では既にデッドクロスが出ており、「MACD」もマイナス圏に入っていると書きました。この時のドル円の水準は125円60銭前後で、テクニカルではドルの下落を示唆していたことになります。反対に今朝は、124円29銭まで下落した後の小幅反発という状況で、こちらは「MACD」でマックディーとシグナルの差が縮小しており、まだゴールデンクロスには時間がかかりそうです。ローソク足の上には「雲」が控えていることから、先ずはこの雲の下限を抜けるかどうかで、その水準は124円80−85銭あたりです。
日本の株価はやや円高が進んだことと、NYで引き続き株価が調整を見せていることで、今日は上値の重い展開が予想されます。場合によっては日経平均株価で、150円−300円程度下げる可能性もありそうです。もっとも、下値では公的資金の買いもあると言われていますが、どうでしょう。レンジは124円ー125円程度を予想します。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 4/1 山本幸三・衆議院議員 「追加緩和は(展望リポート)が公表になる、30日会合が良いタイミングだ」ロイター通信とのインタビューで。 市場はドル買い円売りで反応 4/10 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「最近の経済データに見られる弱さは一時的なものである可能性が高い。6月の利上げ開始への支持は変わっていない」講演で。 ------ 4/13 浜田・内閣府参与 「購買力平価からすると120円はかなり円安。105円ぐらいが妥当」TV番組で。 ドル円120円台前半から119円68銭近辺まで下落。 4/15 ドラギ・ECB総裁 「われわれが導入した金融政策措置が奏功していることを示す明確な証拠がある」理事会後の記者会見で。 ユーロが買われる。 4/16 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「雇用やインフレに関する最近の統計に弱さが見られるのは、米国経済が利上げをする準備が整っていないことを意味する」講演で。 ------ 4/23 黒田・日銀総裁 「(追加緩和に関して)サプライズによって効果を出そうとは考えていない」参院財政金融委員会で。 ------ 4/24 山本幸三・衆議院議員 「(30日の決定会合を控えて)日銀が何もしないという話はちょっとあり得ない」ブルームバーグとのインタビューで。 ------ 5/12 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「今の段階で今後の金融政策の方向性を決定する必要はない。データを注視し、様子を見ている」講演で。 ------ 5/18 エバンス・シカゴ連銀総裁 「私の経済見通しやリスクのバランスの評価からは、来年の早い時期まで利上げ開始に十分な自信が持てるようにはなれないというのが現在の認識だ」講演で。 ------ 5/22 イエレン・FRB議長 「想定通りに景気の回復が続いた場合は、年内いずれかの時点でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標引き上の最初の措置を講じることが適切になるだろう」講演で。 ドル円、ユーロドルともに ドル高が進行。 5/28 麻生・財務大臣 「足元の円安方向に、この数日間を見れば荒い動きがある」G7に参加する途中で。 ドル円124円台半ばから123円台半ばまで急落。 6/3 ドラギ・ECB総裁 「景気回復は裾野を広げ、内需は金融政策措置によってさらに支えられるはずだ。回復はわれわれの予想通りに進展している」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.12台後半、ユーロ円140円台に。



