今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年6月12日(金)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • アジア市場で123円台を回復したドル円はその後も底堅く推移し、NYでは小売売上高が、1.2%と発表されたことで、さらに続伸。一時は124円19銭までドル高が進んだが、長期金利の低下がドルを押し下げ123円40−50銭で引ける。
  • ユーロドルは反落。ギリシャの支援問題で、IMFが交渉の場から撤退したことがユーロ売りにつながり、1.1181まで下落。
  • 株式市場は続伸。小売売上高と失業保険申請件数が好調だったことで買い安心感が広がり、ダウは38ドル高。その他主要指標も揃って続伸。
  • 債券相場は反発。小売売高が上振れるとの見方が強かったが、結果は市場予想通りだったことで買いが入った。長期金利は2.38%台まで低下。
  • 金、原油はドルが反発したことで、ともに反落。

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    5月小売売上高    → +1.2%
    新規失業保険申請件数 → 27.5万件
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    ドル/円 123.27 〜 124.19
    ユーロ/ドル 1.1181 〜 1.1278
    ユーロ/円 138.57 〜 139.15
    NYダウ +38.97 → 18,039.37ドル
    GOLD −6.20 → 1,180.40ドル
    WTI −0.66 → 60.77ドル
    米10年国債 −0.105 → 2.380%

    本日の注目イベント

    • 欧   ユーロ圏4月鉱工業生産
    • 米   5月生産者物価指数
    • 米   6月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)

    2日前のドルの急落から徐々に反発し、ドル円は下落幅の8割程度まで値を戻しました。NYでは良好な経済指標を受けて、124円19銭までドルが買われる場面もありましたが、その後は123円台半ばまで下落するなど、荒っぽい動きになっています。

    黒田日銀総裁の円安をけん制する発言に、2円以上も急落したドル円でしたが、昨日もこの欄で述べたように、要人発言で流れが変わることはありませんでした。結局ドルロングを切らされたこととなり、元はと言えば「米国の利上げ観測」が火元で、各金融市場に様々な影響を与えている状況が続いています。

    イエレンFRB議長や、ドラギECB総裁が警告を発していたように、高いボラティリティーにつれて、 金利も落ち着きどころを探る展開が続いており、めまぐるしく動いています。0.05%まで低下し、異常な金利低下を示現したドイツ国債は、その後急激な金利上昇が続き、ついに1%を超える水準まで価格が下がっています。昨日は予想外に、ニュージーランドが利下げを決め、韓国も利下げに動いています。まだ記憶に新しい、1月のあのスイス中銀による「上限撤廃」も、ある意味利上げ観測による副産物と言えるかもしれません。

    昨日のドル円も124円台に乗せた後、米金利の低下を材料に123円前半まで下げる場面もありました。まだ、すぐに125円台を回復する地合いではないと思いますが、急落の後直ぐに124円台に乗せたことは「ドル高地合いは変わっていない」と見ることが出来ます。

    今日は、比較的小動きな展開を予想しています。週末でもあり、122円台半ばではドルの底堅さが確認できた一方、125円に向かう地合いでもないことから、動きにくい状況です。当然、株価の動きを見ながらの売り買いが続くことになりますが今日はメジャーSQです。上述のように依然としてボラティリティーの高い状況が続いていることから、いつ、どんなタイミングで動き出すか分かりません。気の抜けない相場は続いています。

    予想レンジは123円から124円程度と言ったところでしょうか。

    今年も既に「ク−ルビズ」が始まっていますが、われわれサラリーマンにとって、湿気が多く蒸し暑い日本の夏に、ネクタイ、上着を着用せずに通勤できるのは助かります。「クールビズ」が拡大するにつれ、当然ですがネクタイの売れ行きは減っています。雑誌によると、2004年には1280万本生産されたネクタイは、2013年には513万本と激減しているそうです。世の中の流れとはいえ、業界は悲鳴をあげているとか。良い週末を・・・・・。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    5/12 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「今の段階で今後の金融政策の方向性を決定する必要はない。データを注視し、様子を見ている」講演で。 ------
    5/18 エバンス・シカゴ連銀総裁 「私の経済見通しやリスクのバランスの評価からは、来年の早い時期まで利上げ開始に十分な自信が持てるようにはなれないというのが現在の認識だ」講演で。 ------
    5/22 イエレン・FRB議長 「想定通りに景気の回復が続いた場合は、年内いずれかの時点でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標引き上の最初の措置を講じることが適切になるだろう」講演で。 ドル円、ユーロドルともに ドル高が進行。
    5/28 麻生・財務大臣 「足元の円安方向に、この数日間を見れば荒い動きがある」G7に参加する途中で。 ドル円124円台半ばから123円台半ばまで急落。
    6/3 ドラギ・ECB総裁 「景気回復は裾野を広げ、内需は金融政策措置によってさらに支えられるはずだ。回復はわれわれの予想通りに進展している」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.12台後半、ユーロ円140円台に。
    6/10 黒田・日銀総裁 実行為替レートについて、「ここからさらに円安はありそうにない」衆院財務金融委員会で。 ドル円、124円70銭から122円50銭近辺まで急落
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和