今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年6月22日(月)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は不透明なギリシャ情勢を背景に、長期金利が低下したことでドル売りが優勢な展開に。123円台前半から122円56銭までドル安が進み、ほぼ同水準で引ける。
  • ユーロドルはもみ合いが続く。ギリシャを巡る支援問題で期限が迫る中、依然進展がないことで神経質な展開。1.13台での取り引きが続く。
  • 株式市場は前日の大幅高から反落。ギリシャ問題が重石となりダウはほぼ100ドル安で引ける。
  • 債券相場は反発。ギリシャ問題の不透明さから安全資産の債券に資金が。長期金利は2.25%台まで低下。
  • 金は前日とほぼ変わらず。原油は下落。
    ドル/円 122.56 〜 123.20
    ユーロ/ドル 1.1296 〜 1.1366
    ユーロ/円 138.92 〜 139.37
    NYダウ −99.89 → 18,015.95ドル
    GOLD −0.10   → 1,201.90ドル
    WTI −0.84  → 59.61ドル
    米10年国債 −0.086 → 2.250%

    本日の注目イベント

    • 米   5月中古住宅販売件数
    • 欧   ユーロ圏緊急首脳会議
    • 欧   ユーロ圏6月消費者信頼感(速報値)

    ドル円は6月10日の黒田発言以来上値の重い展開が続いています。先週末のNY市場では、それに加えてギリシャの支援問題で合意が出来ず、依然としてデフォルトリスクが払拭できません。米債券市場では、米国債の安全性が再び注目され、資金が流入。長期金利は約2週間ぶりに2.25%台まで低下し、ドル売りのきっかけを提供した格好になっています。

    黒田総裁は10日の自身の発言が様々な憶測をよんだことについて、その後参院で釈明したこともあり、先週末の記者会見に対する興味はやや薄れていましたが、為替相場はファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが望ましいとの、従来の言葉を繰り返すに留まっていました。

    FOMCを終え、さらに日銀金融政策決定も終えたことから、残るはギリシャ情勢だけです。先週18日のユーロ圏財務相会合でもほとんど進展が見られなかったことで、いよいよ本日の臨時のユーロ圏首脳会合に舞台が移されることになりますが、昨日チプラス・ギリシャ首相が、メルケル独首相、オランド仏大統領、さらにユンケル欧州委員長に支援を得るための新提案を電話で説明したようです。

    このため、今朝はユーロドルやユーロ円、ドル円も「窓」を開けて取引が始まっています。新提案を行ったことで、「合意」に一歩近づいたと市場は判断したようですが、ブルームバーグニュースは、メルケル首相は態度を硬化させているとも報じています。ユーロ圏首脳会議は22日の午後7時(日本時間23日午前2時)に開催される見込みですが、この後25日からはEU首脳会議も予定されており、今週が最後の交渉の場となります。伝えられるチプラス首相の言動からは、なかなか「合意」は難しいと判断せざるを得ませんが、ユーロ圏首脳には、何とか「合意」まで持って行きたいとの誠意も見られるようです。

    今日の東京時間は上記首脳会議が予定されているだけに動きにくい展開が予想されます。ドル円は10日の黒田発言以来3回も122円台半ばを試し、押し戻される展開が続いています。そのため122円40−60銭辺りが、かなりしっかりしたサポートになっています。今日も展開によってはこの水準をテストする可能性は十分ありますが、仮に割り込むようだと、122円前後までドル安が進むことも考えられます。予想レンジは122円−123円20銭程度を考えております。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    5/12 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「今の段階で今後の金融政策の方向性を決定する必要はない。データを注視し、様子を見ている」講演で。 ------
    5/18 エバンス・シカゴ連銀総裁 「私の経済見通しやリスクのバランスの評価からは、来年の早い時期まで利上げ開始に十分な自信が持てるようにはなれないというのが現在の認識だ」講演で。 ------
    5/22 イエレン・FRB議長 「想定通りに景気の回復が続いた場合は、年内いずれかの時点でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標引き上の最初の措置を講じることが適切になるだろう」講演で。 ドル円、ユーロドルともに ドル高が進行。
    5/28 麻生・財務大臣 「足元の円安方向に、この数日間を見れば荒い動きがある」G7に参加する途中で。 ドル円124円台半ばから123円台半ばまで急落。
    6/3 ドラギ・ECB総裁 「景気回復は裾野を広げ、内需は金融政策措置によってさらに支えられるはずだ。回復はわれわれの予想通りに進展している」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.12台後半、ユーロ円140円台に。
    6/10 黒田・日銀総裁 実行為替レートについて、「ここからさらに円安はありそうにない」衆院財務金融委員会で。 ドル円、124円70銭から122円50銭近辺まで急落
    6/16 チプラス・ギリシャ首相 「苦境に陥れた犯罪の責任者はIMFにある」「ECBは金融で窒息させる戦術とてっている」自国の議員に。 ------
    6/16 メルケル・ドイツ首相 「債権者側の3機関がギリシャと解決策を見つけられるよう支援することに全力を注いでいる。それが私の仕事だ。ギリシャをユーロ圏にとどめるためできることは全てしたい」講演で。 ------
    6/18 シェリング・オーストリア財務相 「ゲームは終わった」ユーロ圏財務相会合前に記者団に。 ------
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和