今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年6月23日(火)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は123円台半ばまで上昇。ギリシャ支援問題が何らかの形で合意するとの楽観的な見方から、一時は123円42銭までドルが買い戻される。
  • ユーロドルは、ギリシャ問題が合意に近いとの見方から続伸し、1.14台までユーロ高が進んだが続かず。1.13台半ばまで反落して取引を終える。
  • 株価は反発。ギリシャ問題への楽観的な見方に加え、中古住宅販売が2009年以来の高水準だったことでダウは103ドル高。月曜日恒例のM&Aのニュースも株価を押し上げた。
  • 債券相場は大幅に反落。ギリシャ問題が好転するとの観測が相場を押し下げ、長期金利は2.37%台まで急上昇。
  • 金は大幅に続落し、原油は反発。

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    5月中古住宅販売件数 → 535万件
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    ドル/円 123.02 〜 123.42
    ユーロ/ドル 1.1322 〜 1.1410
    ユーロ/円 139.73 〜 140.63
    NYダウ +103.83 → 18,119.78ドル
    GOLD −17.80 → 1,184.10ドル
    WTI +0.07 → 59.68ドル
    米10年国債 +0.124 → 2.374%

    本日の注目イベント

    • 中   中国 6月HSBC製造業PMI(速報値)
    • 独   独6月製造業PMI(速報値)
    • 独   独6月サービス業PMI(速報値)
    • 欧   ユーロ圏6月製造業PMI(速報値)
    • 欧   ユーロ圏6月非製造業PMI(速報値)
    • 米   5月耐久財受注
    • 米   4月FHFA住宅価格指数
    • 米   5月新築住宅販売件数
    • 米   6月リッチモンド連銀製造業指数
    • 米   パウエル・FRB理事講演

    注目のギリシャへの支援問題は、今朝方ベルギーのブリュッセルでユーロ圏首脳会議が開かれ、協議が始まりました。昨日の東京市場では株価が先週末比253円上昇し、ギリシャ問題が「合意」に達することを先取りするような動きもありました。現時点で届いている情報では、「合意」には至っておらず、ユーロ圏首脳は、チプラス政権に対して債権者を満足させるため最後にさらに歩み寄り、5ヶ月間続いた支援交渉の行き詰まりを打開するよう求めているようです。

    会議は依然続いているようですが、開始前のコメントでは、ベルギーのミシェル首相は、合意について「可能だが、まだ確実ではない」と語り、メルケル独首相は「決定の土台がまだ構築されていない以上、首脳会議は単なる話し合いの場となろう」と語っていたとブルームバーグは伝えています。ただ、ユーロ圏財務相会合の議長を務める、オランダのディセルブルム財務相は、ギリシャ政府が提出した新提案は救済合意への土台となり得るとの認識を示しています。現在はこの新提案を基に、さらなる改革を求めて協議が行われているものと思われます。

    今だに「合意」の報道はありませんが、市場は既に「合意」することを織り込んだ動きを見せています。NY市場では、株価が大幅に上昇し、安全資産である米国債が売られ、金も売られています。また、ドイツの株価指数「DAX」も大幅高で取引を終えています。これら一連の動きは「合意」を前提にした動きと言えます。

    先週にも述べましたが、ドル円は122−125円のレンジ入りした可能性が高いと考えられます。今のところ、122円台半ばは強力なサポートになっているようですが、直ぐに125円台を試す地合いでもありません。仮にギリシャ問題がある程度の見通しが付くようであれば、市場の目は再び米経済指標へと移って行きます。

    昨日発表された5月の中古住宅販売件数は年換算で535万件と、2009年以来となる高水準でした。専門家は、「所得が上がり、就労者も増えたことで、住宅の初回購入需要は今後も増えると見ている」との見方を示しています。今年に入って昨年末までの好調な経済指標に、最初に変調を見せたのが「住宅関連」でしたが、ここに来て明らかに回復基調を示して来ました。住宅販売が好調であれば、それに伴う消費も幅広く押し上げることにつながるため、9月利上げには好材料と言えます。本日のドル円は123円ー124円程度を予想しますが、ギリシャ情勢次第ではブレも大きくなるかもしれません。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    5/12 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「今の段階で今後の金融政策の方向性を決定する必要はない。データを注視し、様子を見ている」講演で。 ------
    5/18 エバンス・シカゴ連銀総裁 「私の経済見通しやリスクのバランスの評価からは、来年の早い時期まで利上げ開始に十分な自信が持てるようにはなれないというのが現在の認識だ」講演で。 ------
    5/22 イエレン・FRB議長 「想定通りに景気の回復が続いた場合は、年内いずれかの時点でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標引き上の最初の措置を講じることが適切になるだろう」講演で。 ドル円、ユーロドルともに ドル高が進行。
    5/28 麻生・財務大臣 「足元の円安方向に、この数日間を見れば荒い動きがある」G7に参加する途中で。 ドル円124円台半ばから123円台半ばまで急落。
    6/3 ドラギ・ECB総裁 「景気回復は裾野を広げ、内需は金融政策措置によってさらに支えられるはずだ。回復はわれわれの予想通りに進展している」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.12台後半、ユーロ円140円台に。
    6/10 黒田・日銀総裁 実行為替レートについて、「ここからさらに円安はありそうにない」衆院財務金融委員会で。 ドル円、124円70銭から122円50銭近辺まで急落
    6/16 チプラス・ギリシャ首相 「苦境に陥れた犯罪の責任者はIMFにある」「ECBは金融で窒息させる戦術とてっている」自国の議員に。 ------
    6/16 メルケル・ドイツ首相 「債権者側の3機関がギリシャと解決策を見つけられるよう支援することに全力を注いでいる。それが私の仕事だ。ギリシャをユーロ圏にとどめるためできることは全てしたい」講演で。 ------
    6/18 シェリング・オーストリア財務相 「ゲームは終わった」ユーロ圏財務相会合前に記者団に。 ------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和