今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年6月26日(金)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円はギリシャ問題が依然として合意に至っていないことで、やや円買いが優勢な場面も。欧州時間に123円32銭までドルが売られたが、NYでは123円台半ばを中心に小動き。
  • ユーロドルもギリシャ情勢の行方を見極めたいとして小動き。1.11台後半から1.12台前半で推移。
  • 株式市場はギリシャ懸念から続落。ダウは75ドル下げ、1万8000ドル台に乗せると売られる展開。
  • 債券市場は反落。発表された個人消費支出の伸びが材料視され売られた。長期金利は2.41%台に上昇。
  • 金は小幅ながら5日続落し、原油も続落。

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    5月個人所得        → +0.5%
    5月個人支出        → +0.9%
    5月PCEコアデフレーター → +1.2%
    新規失業保険申請件数    → 27.1万件
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    ドル/円 123.44 〜 123.76
    ユーロ/ドル 1.1179 〜 1.1218
    ユーロ/円 138.18 〜 138.57
    NYダウ −75.71 → 17,890.36ドル
    GOLD −1.10 → 1,171.80ドル
    WTI −0.57 → 59.70ドル
    米10年国債 +0.04 → 2.412%

    本日の注目イベント

    • 日   5月消費者物価指数
    • 日   5月失業率
    • 欧   ユーロ圏5月マネーサプライ
    • 米   6月ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値)
    • 米   ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演

    ギリシャ問題が大詰めを迎えながらも、依然として合意に至っていないことで、金融市場はその行方を見守っている状況です。25日の財務相会合でも折り合いが付かなかったことで、ドル円は一時123円32銭まで売られる場面もありましたが、その後のNYでは値幅も僅か30銭程度で、ユーロドルにしても40ポイント程度と、ギリシャ情勢がどちらかに落ち着くまでは動けない展開です。今週は、市場全体では124円台もあり、123円台前半もありましたが、東京時間に限れば概ね、123円50銭〜124円の狭いレンジで内で推移しており、やや膠着感が強まっています。

    材料はギリシャ情勢に限られていますが、まだ依然としてギリシャと債権団側との溝は埋まっていません。債権者側は合意の土台となる点をまとめた一連の文書を財務相らに提出し、ECB、IMFを含む債権者3機関はそろってこれに同意していますが、ギリシャはこれを受け入れていません。ショイブレ独財務相は、ギリシャは前進するのではなく、むしろ「後退した」とコメントしています。この日の財務相会合では合意できなかったことから、今後は2日間のEU首脳会議の場に移されることになりますが、ユーロ圏財務相会合は27日にも再開されるとの報道もあり、場合によっては28日の日曜日まで協議が難航する可能性もあるようです。(ブルームバーグ)

    NYダウは続落し、1万7800ドル台まで下げています。1万8000ドル台に何度も乗せてはいますが、大台を維持できていません。「利上げとギリシャ問題」が上昇を抑える展開が続き、ここ数ヶ月はもみ合いが続いています。FRB要人の発言を聞く限り、年内の利上げはかなり確実になってきたとの印象があります。もう来週には6月の雇用統計が発表されます。9月のFOMCまでに6月分も含め、あと3回雇用統計を見極めることができますが、順調に目安の20万人をクリアすると見られます。

    先ずは来週のFOMCが注目されますが、7月の15、16日にはイエレン議長の議会証言も予定されています。今年は恒例のジャクソンホールでのシンポジユームにはイエレン議長は不参加のため、9月の利上げを占う意味ではこの議会証言が非常に注目されます。本日もギリシャ問題が不透明なことから動きにくい状況です。協議が決裂すれば円が買われる可能性があり、急転直下合意に達すれば、株価の上昇からリスクオンが進み、ドル高円安に振れると予想されますが、結果は分かりません。オランド仏大統領は「合意できる可能性がある」と語り、メルケル独首相は「協議は後退しつつあるようだ」と語るなど、協議に影響力のある両首脳でもトーンが対照的になっているところに、先行きの不透明さが表れています。本日の予想レンジは123円〜124円程度といったところでしょうか。

    今週のヴェリタス紙から一席。昨年退任したFRBのバーナンキ前議長がこんな笑い話しをしてくれたそうです。大学生の長女が友人に聞かれた。「お父さんのお仕事はなに?」。「実はFRBの議長なの」。友人はびっくり仰天。「もしかしてあなたのお父さんってグリーンスパン?」これで笑える人は相当のFX通かと思いますが、確かにバーナンキ氏は8年間議長を勤めましたが、グリーンスパン氏は何と、18年5ヶ月もFRBの顔でした。FRB議長と言えばグリーンスパン氏を思い浮かべるのも無理はありません。良い週末を・・・・・。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    5/12 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「今の段階で今後の金融政策の方向性を決定する必要はない。データを注視し、様子を見ている」講演で。 ------
    5/18 エバンス・シカゴ連銀総裁 「私の経済見通しやリスクのバランスの評価からは、来年の早い時期まで利上げ開始に十分な自信が持てるようにはなれないというのが現在の認識だ」講演で。 ------
    5/22 イエレン・FRB議長 「想定通りに景気の回復が続いた場合は、年内いずれかの時点でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標引き上の最初の措置を講じることが適切になるだろう」講演で。 ドル円、ユーロドルともに ドル高が進行。
    5/28 麻生・財務大臣 「足元の円安方向に、この数日間を見れば荒い動きがある」G7に参加する途中で。 ドル円124円台半ばから123円台半ばまで急落。
    6/3 ドラギ・ECB総裁 「景気回復は裾野を広げ、内需は金融政策措置によってさらに支えられるはずだ。回復はわれわれの予想通りに進展している」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.12台後半、ユーロ円140円台に。
    6/10 黒田・日銀総裁 実行為替レートについて、「ここからさらに円安はありそうにない」衆院財務金融委員会で。 ドル円、124円70銭から122円50銭近辺まで急落
    6/16 チプラス・ギリシャ首相 「苦境に陥れた犯罪の責任者はIMFにある」「ECBは金融で窒息させる戦術とてっている」自国の議員に。 ------
    6/16 メルケル・ドイツ首相 「債権者側の3機関がギリシャと解決策を見つけられるよう支援することに全力を注いでいる。それが私の仕事だ。ギリシャをユーロ圏にとどめるためできることは全てしたい」講演で。 ------
    6/18 シェリング・オーストリア財務相 「ゲームは終わった」ユーロ圏財務相会合前に記者団に。 ------
    6/23 パウエル・FRB理事 「米国の景気が十分回復して月に初回利上げを決定できる確率はだいたい半々だ」講演で。 ドル円123円台後半から124円台に
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和