2015年7月7日(火)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はアジア時間の早朝に122円を割り込んだが、その後はドル買いが勝ってジリ高に。NYでは122円90銭までドルが上昇したがギリシャ情勢が不透明なことからドル買いも続かず、122円55−65銭で取引を終える。
- ユーロドルも国民投票で緊縮策を否決した後のギリシャ情勢が読めずに1.10台でもみ合い。先週の混乱に比べたら値幅も縮小。
- 株式市場は続落。原油価格が急落したことを受け、エネルギー株が下げを牽引。ダウは朝方上昇する場面もあったが、結局46ドル安で引ける。
- 債券相場は続伸。ギリシャの国民投票で緊縮策が否決されたことで、不透明感が高まった。長期金利は2.29%台まで低下し、ドイツの長期金利も0.7%台へと低下。
- 金は反発。原油はギリシャの混迷を受け、4月半ば以来となる52ドル台へ急落。
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6月ISM非製造業景況指数 → 56.0
6月労働市場情勢指数(LMCI)→ 0.8
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ドル/円 122.33 〜 122.90 ユーロ/ドル 1.1002 〜 1.1091 ユーロ/円 135.01 〜 135.97 NYダウ −46.53 → 17,683.58ドル GOLD +9.70 → 1,173.20ドル WTI −4.40 → 52.53ドル 米10年国債 −0.095 → 2.290% 本日の注目イベント
- 豪 RBAキャッシュターゲット
- 日 6月マネタリーベース
- 独 独5月鉱工業生産
- 英 英5月鉱工業生産
- 米 5月貿易収支
ギリシャの国民投票では、どちらが勝っても「僅差」との予想だったが、結果は緊縮策反対が61.3%で賛成が38.7%と、「大差」で否決されたことが、やや驚きでした。それでも市場は、1週間前の動揺と比べると落ち着きもあり、ドル円は早朝のインターバンクで121円70銭近辺を記録したが、その後は終始122円台でした。ユーロドルも一時1.10を割り込んだものの、その後はユーロが買い戻される展開でした。
ただ日経平均株価は昼過ぎに500円を超える下げを見せ、先週の600円に迫る下げに比べたら下落幅は小さかったものの、結局427円下げて取引を終えており、こちらは先行き不透明感が増し為替に比べたら、そこそこの混乱でした。その後の海外市場でも相場の変動はあったものの、総じて落ち着いていたように思います。
国民投票で緊縮策に反対という国民の声を「武器」に、チプラス首相は債権国側に新たな提案をを行う予定です。6割以上が反対票を投じられ、「民意」が出された以上、債権国側も交渉のテーブルに着かないわけには行かず、チプラス首相がテレビ演説で訴えていたように、反対票が多ければ多い程交渉を有利に進めることができそうな状況です。それに対して、ユーロ圏首脳は警告を発しています。
パリでオランド仏大統領と会談したメルケル独首相は、「時間切れが迫っている」とし、「あすは、どのように事態を前進させるべきかを、ギリシャ首相がわれわれに説明することが重要になる」と述べています。本日7日は改めてユーロ圏首脳会議と、ユーロ圏財務相会議が開かれることになっています。この席で、ギリシャがどのような提案をするのか、またユーロ圏首脳がどのようは対応をみせるのかまだまだ、先行きは不透明で、ギリシャのユーロ圏からの離脱も否定できない状況が続きます。
ギリシャでは引き続き銀行は休業しており、営業再開には至っていません。このままでは、銀行の店頭から現金がなくなるのも時間の問題との指摘もあり、ECBはギリシャの銀行向け緊急流動性支援(ELA)の上限据え置きを決めています。しかし、これもギリシャがユーロ圏から離脱するようだと途絶えることになり、その時はデフォルトが決定的になるものと思われます。ギリシャは10日に20億ユーロ、13日に4.5億ユーロ、17日に10億ユーロ、さらに20日にはECBに35億ユーロの返済が控えています。
ドル円は122円前後が底堅い展開ですが、まだ先行き予断は許しません。上述のように、今週の交渉の結果次第では再びドルの底値を試しに行く可能性がないとは言えません。ただそれでも現時点では、米国の利上げ観測がなくなったわけではないことから、ドルの大幅な下落は考えにくく、仮に120円台を試す展開があったとしても、長続きはしないと予想しています。
本日もギリシャに振り回される展開が予想されますが、レンジは122円ー123円程度を予想しています。昨日のNY市場での高値である122円90銭が抜けるようなら、123円30銭程度までの上昇があるかもしれませんが、ユーロ圏首脳会議の内容次第では昨日の下値の水準も意識しておく必要もあります。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 5/12 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「今の段階で今後の金融政策の方向性を決定する必要はない。データを注視し、様子を見ている」講演で。 ------ 5/18 エバンス・シカゴ連銀総裁 「私の経済見通しやリスクのバランスの評価からは、来年の早い時期まで利上げ開始に十分な自信が持てるようにはなれないというのが現在の認識だ」講演で。 ------ 5/22 イエレン・FRB議長 「想定通りに景気の回復が続いた場合は、年内いずれかの時点でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標引き上の最初の措置を講じることが適切になるだろう」講演で。 ドル円、ユーロドルともに ドル高が進行。 5/28 麻生・財務大臣 「足元の円安方向に、この数日間を見れば荒い動きがある」G7に参加する途中で。 ドル円124円台半ばから123円台半ばまで急落。 6/3 ドラギ・ECB総裁 「景気回復は裾野を広げ、内需は金融政策措置によってさらに支えられるはずだ。回復はわれわれの予想通りに進展している」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.12台後半、ユーロ円140円台に。 6/10 黒田・日銀総裁 実行為替レートについて、「ここからさらに円安はありそうにない」衆院財務金融委員会で。 ドル円、124円70銭から122円50銭近辺まで急落 6/16 チプラス・ギリシャ首相 「苦境に陥れた犯罪の責任者はIMFにある」「ECBは金融で窒息させる戦術とてっている」自国の議員に。 ------ 6/16 メルケル・ドイツ首相 「債権者側の3機関がギリシャと解決策を見つけられるよう支援することに全力を注いでいる。それが私の仕事だ。ギリシャをユーロ圏にとどめるためできることは全てしたい」講演で。 ------ 6/18 シェリング・オーストリア財務相 「ゲームは終わった」ユーロ圏財務相会合前に記者団に。 ------ 6/23 パウエル・FRB理事 「米国の景気が十分回復して月に初回利上げを決定できる確率はだいたい半々だ」講演で。 ドル円123円台後半から124円台に 6/28 ダドリー・NY連銀総裁 「今後も経済指標が最近にように改善を続けるならば、9月の利上げは十分可能性がある」講演で。 ------



