2015年7月15日(水)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は東京タイムが終わると徐々に下落し、小売売上高が市場予想を大きく下回ったことで、122円92銭までドルが売られる。その後は株価が上げ幅を拡大したことからドルも反発し、123円30−40銭まで戻して引ける。
- ユーロドルは、ギリシャ情勢が小康を保っているものの、議会での審議が不透明なため、一進一退。1.10を割り込むと買われるものの、上値を追う展開も見られず。
- 株式市場は小売売上高が低調だったことから、利上げが遅れるとの見方が広がり4日続伸。ダウは75ドル上昇し6月23日以来となる1万8000ドル台を回復。
- 利上げ観測がやや後退したことから債券は買われ4日ぶりに反発。
- 金は4日続落。原油は小幅に反発。
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6月小売売上高 → −0.3%
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ドル/円 122.92 〜 123.45 ユーロ/ドル 1.0993 〜 1.1090 ユーロ/円 135.67 〜 136.42 NYダウ +75.90 → 18,053.50ドル GOLD −1.90 → 1,153.50ドル WTI +0.84 → 53.04ドル 米10年国債 −0.045 → 2.401% 本日の注目イベント
- 日 日銀金融政策決定会合
- 日 黒田日銀総裁記者会見
- 中 中国 4−6月GDP
- 中 中国 6月小売売上高
- 中 中国 6月鉱工業生産
- 英 英 6月失業率
- 米 6月生産者物価指数
- 米 7月NY連銀製造業景気指数
- 米 6月鉱工業生産
- 米 ベージュブック(地区連銀経済報告)
- 米 イエレン議長、下院で議会証言
- 米 ロレッタ・クリーブランド連銀総裁講演
- 米 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
- 米 企業決算→インテル、バンク・オブ・アメリカ、ブラックロック
ドル円は昨日の日経平均株価の大幅上昇で、123円72銭までドル高が進んだものの、124円台には届かなかったばかりか、前日のNYの高値も抜けなかったことから、上値の重さを確認する結果になりました。欧州市場が参入すると徐々に下落し、NYでは小売売上高の予想外の低調に一時は123円を割り込む展開でした。
それでも米利上げがやや遠のくとの見方から、株価が大幅に続伸し、これに引っ張られる形でドル円も123円台前半まで値を戻しています。ギリシャ問題がやや沈静化してきた中、市場の目は再び米景気と、それに伴う利上げのタイミングに注目しています。6月の小売売上高は、予想外に悪く、「−0.3%」でした。さらに5月分も「+1.2%」から「+1.0%」に下方修正され、個人消費が再び低迷してきました。
本日はイエレン議長の議会証言があります。今回の低調な小売売上高を受けて、先週末の発言からどのように変化するのかが注目されます。今夜の発言も、先週末の発言と変わらないようなら、依然として9月が利上げの有力なタイミングであることが正当化されそうですが、ハト派的な内容になると、9月説が後退し12月が注目されることになります。筆者は現時点では、9月の利上げを想定しています。今年は恒例のジャクソンホールでの講演が予定されていないだけに、今夜の議会証言は利上げのタイミングを探るヒントを得ることができる貴重な機会になります。
ブルームバーグはギリシャの改革法案について、支援を得るための条件は厳しく、議会では連立与党内で反発が強まっているものの、野党の支持が見込まれるため大差で法案が可決される公算だと伝えています。昨日返済期限だったサムライ債も無事償還されたとの報道もあり、ここに来てギリシャが破綻するリスクは大きく後退しており、NY株式市場が4日続伸していることが、その証左です。
本日の最大注目イベントは、上記イエレン議長の議会証言ですが、それ以外にも中国のGDPが発表されこれによって、上海株がどのような反応を見せるのかにも注意が必要です。先週来、上海株が日経平均株価にも大きな影響を与えることはイヤというほど思い知らされています。
午後には、黒田日銀総裁の記者会見もあります。ギリシャや中国を巡るリスクが顕在化する中、追加緩和という「伝家の宝刀」をどのように組み合わせていくのかこちらも注目されます。これまでと同様に、追加緩和を行う状況にはないことが強調されると、ドルが反落することも予想されます。本日のレンジは122円50銭〜123円80銭程度と予想します。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 6/3 ドラギ・ECB総裁 「景気回復は裾野を広げ、内需は金融政策措置によってさらに支えられるはずだ。回復はわれわれの予想通りに進展している」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.12台後半、ユーロ円140円台に。 6/10 黒田・日銀総裁 実行為替レートについて、「ここからさらに円安はありそうにない」衆院財務金融委員会で。 ドル円、124円70銭から122円50銭近辺まで急落 6/16 チプラス・ギリシャ首相 「苦境に陥れた犯罪の責任者はIMFにある」「ECBは金融で窒息させる戦術とてっている」自国の議員に。 ------ 6/16 メルケル・ドイツ首相 「債権者側の3機関がギリシャと解決策を見つけられるよう支援することに全力を注いでいる。それが私の仕事だ。ギリシャをユーロ圏にとどめるためできることは全てしたい」講演で。 ------ 6/18 シェリング・オーストリア財務相 「ゲームは終わった」ユーロ圏財務相会合前に記者団に。 ------ 6/23 パウエル・FRB理事 「米国の景気が十分回復して月に初回利上げを決定できる確率はだいたい半々だ」講演で。 ドル円123円台後半から124円台に 6/28 ダドリー・NY連銀総裁 「今後も経済指標が最近にように改善を続けるならば、9月の利上げは十分可能性がある」講演で。 ------ 7/7 メルケル・ドイツ首相 「解決策を見出すのにわれわれに残された時間はわずか数日だ」ユーロ圏首脳会議後に。 ------ 7/10 イエレン・FRB議長 「金融政策の正常化を始めるのが年内のいつかの時点で適切になるだろうと考える。しかしながら強調しておきたいのは、想定外の展開によっては最初の一歩を先送り、あるいは早めることもあり得るということだ」講演で。 ------



