今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年7月21日(火)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は東京市場が休場であることに加え、経済指標の発表もなかったことから、値動きは124円台前半で限られた。
  • 一方ユーロドルは、IMFへの返済が完了したことなどを手がかりにユーロが売られ、1.0808までユーロ安が進む。
  • 株式市場は反発。ギリシャ問題が落ち着きを見せたことや企業決算を好感し、ダウは朝方の上昇分を縮小しながらも13ドル高。
  • 債券相場は年内の利上げ観測がくすぶる中、小幅に反落。長期金利は2.37%台へ小幅に上昇。
  • 金は大きく売られ、一時は5年5ヶ月ぶりとなる1080ドル台まで売られる。中国の金保有額が減少していたことが影響。原油も4日続落し、50ドル台に。
    ドル/円 124.20 〜 124.38
    ユーロ/ドル 1.0808 〜 1.0870
    ユーロ/円 134.38 〜 135.04
    NYダウ +13.96 → 18,100.41ドル
    GOLD −25.10 → 1,106.80ドル
    WTI −0.74 → 50.15ドル
    米10年国債 +0.039 → 2.379%

    本日の注目イベント

    • 豪   RBA議事録
    • 日   日銀金融政策決定会合議事要旨(6月18、19日分)
    • 米   企業決算 → アップル、マイクロソフト、ヤフー

    ギリシャがECBへの返済を完了し、さらにIMFへの支払いも済ませたことで、リスクオンの流れが継続。中国株も今のところ、政府のPKOが功を奏し安定していることも投資家のリスク許容度を高めていると思われ、ドル高、株高が進んでいます。

    ドル円はNY市場では終始124円台で推移し、124円台半ばを超えることはなかったものの、安定した動きを見せています。ユーロドルが一時1.0808までユーロ安が進む場面もあり、5月27日以来の安値ををつけています。ドルが買われているというべきですが、市場参加者の目が、ギリシャや中国から再び米利上げへとシフトしてきたことが背景かと思われます。

    昨日のNYでは124円38銭までドル高が進みました。この水準はちょうど6月24日につけたドルの高値と同水準でした。また124円台半ばから上は、6月10日の「黒田ショック」で、急激な円高に振れる起点となった水準でもあります。従って市場参加者がこの水準を意識していると同時に、ここを抜けるかどうかが、今後125円を超えて年初来高値を更新できるかどうかの試金石になりそうです。

    ドル高は対ユーロや、対豪ドルでも鮮明です。特に豪ドルでは0.72台まで豪ドル安が進み、これは2009年5月以来の水準になります。RBAのスティーブンス総裁が何度も口先介入で指摘してきた「豪ドルが0.75まで売られても驚きはない」と言っていた水準を大きく下回っています。

    ドルはさらに、金など商品相場に対しても強含んでいます。金は昨日のNYコメックスで、1080ドル台まで売られ、こちらも5年5ヶ月ぶりの安値でした。原油価格が下げているのもドル高の影響とみることができます。今週はドル高がどこまで進むのかを見極める週になりそうですが、まずは上述のように、124円台半ばをしっかりと上抜けする必要があります。同時にそれには、さらなるドル買い材料も必要です。

    本日は、NYの株価が高いことや、ドル円も124円台であることから日経平均株価も続伸しそうな気配です。株価の上昇に伴ってどこまでドルが買われるのかを見極めたいと思います。レンジは123円60銭〜124円60銭程度と予想します。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    6/3 ドラギ・ECB総裁 「景気回復は裾野を広げ、内需は金融政策措置によってさらに支えられるはずだ。回復はわれわれの予想通りに進展している」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.12台後半、ユーロ円140円台に。
    6/10 黒田・日銀総裁 実行為替レートについて、「ここからさらに円安はありそうにない」衆院財務金融委員会で。 ドル円、124円70銭から122円50銭近辺まで急落
    6/16 チプラス・ギリシャ首相 「苦境に陥れた犯罪の責任者はIMFにある」「ECBは金融で窒息させる戦術とてっている」自国の議員に。 ------
    6/16 メルケル・ドイツ首相 「債権者側の3機関がギリシャと解決策を見つけられるよう支援することに全力を注いでいる。それが私の仕事だ。ギリシャをユーロ圏にとどめるためできることは全てしたい」講演で。 ------
    6/18 シェリング・オーストリア財務相 「ゲームは終わった」ユーロ圏財務相会合前に記者団に。 ------
    6/23 パウエル・FRB理事 「米国の景気が十分回復して月に初回利上げを決定できる確率はだいたい半々だ」講演で。 ドル円123円台後半から124円台に
    6/28 ダドリー・NY連銀総裁 「今後も経済指標が最近にように改善を続けるならば、9月の利上げは十分可能性がある」講演で。 ------
    7/7 メルケル・ドイツ首相 「解決策を見出すのにわれわれに残された時間はわずか数日だ」ユーロ圏首脳会議後に。 ------
    7/10 イエレン・FRB議長 「金融政策の正常化を始めるのが年内のいつかの時点で適切になるだろうと考える。しかしながら強調しておきたいのは、想定外の展開によっては最初の一歩を先送り、あるいは早めることもあり得るということだ」講演で。 ------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和