今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年7月23日(木)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 中古住宅販売件数が予想を上回ったことでドル円は124円台を回復。124円16銭までドル高が進んだが上値も重く、その後はじり安に転じる。
  • ユーロドルは再び売られ、1.08台半ばまで下落したが、その後は堅調に推移し、1.09台前半まで値を戻す。
  • 株式市場は続落。アップルなどのハイテク株の決算発表に失望売りが出て、ダウは68ドル安。1万8000ドルの大台を大きく下回る。
  • 債券相場はもみ合い。インテルの起債に関するニュースに左右されたものの、引け値は前日とほぼ変わらず。
  • 金は10日続落し、節目の1100ドルを引け値で割り込む。原油は反落し、50ドルを割り込む。

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    5月FHFA住宅価格指数 → +0.4%
    6月中古住宅販売件数 → 549万件
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    ドル/円 123.75 〜 124.16
    ユーロ/ドル 1.0869 〜 1.0930
    ユーロ/円 134.84 〜 135.50
    NYダウ −68.25 → 17,851.04ドル
    GOLD −12.00 → 1,091.50ドル
    WTI −1.17 → 49.19ドル
    米10年国債 −0.003 → 2.327%

    本日の注目イベント

    • 日  6月貿易収支
    • 欧  ユーロ圏7月消費者信頼感(速報値)
    • 英  英6月小売売上高
    • 米  新規失業保険申請件数
    • 米  6月景気先行指標総合指数
    • 米  企業決算 → マクドナルド、GM
    • 加  カナダ6月小売売上高

    米国の住宅市場は、昨年末まで順調に拡大して来ましたが、今年に入って成長にブレイキがかかり、春先まで軟調に推移しましたが、ここに来て再び拡大基調に戻ったようです。昨日発表された6月の中古住宅販売件数は前月比3.2%増の、年換算で549万件でした。これは、2007年2月以来の高水準で、2008年のリーマンショク前の水準ということになります。

    住宅市場に関する指標では、月曜日に発表された住宅着工件数と、許可件数も今年最も高い水準で、住宅市場の回復が鮮明になって来ました。住宅の購入が続くと、同時に関連商品を購入する傾向があり、個人消費の拡大につながります。米国では、今年の自動車販売も好調で、年間では1800万台を超えるのではないかと予想されています。

    住宅、自動車と言えば、高額商品の代表ですが、通常これらはローンで購入されることが多く、低金利が続いていることが追い風になっていると思われます。一方で、米株式市場は今年に入って一進一退を続けており、日本株などに比べると、決してパフォーマンスはよくありません。1万8000ドル台に乗せると売られる展開が続いており、資産効果という観点からは住宅市場への追い風ではありません。足元の住宅市場の拡大がどこまで続くのか、慎重に見極める必要がありますが、現時点では、FRBの利上げ判断には好影響を与えていると見られます。

    ドル円は上記中古住宅販売の結果に反応して124円台を回復する場面もありましたが、その水準を維持できませんでした。株安と、長期金利がそれほど上昇してこないことが背景にありますが、それでも基本は「ドル高」トレンドが継続中であると見ていいでしょう。商品相場を見ると、金はついに1100ドルを割り込み、原油価格も50ドルの大台を4月2日以来、約4ヶ月ぶりに割り込んでいます。原油価格は、米エネルギー情報局が発表した週間在庫統計で、在庫が予想以上に増加していたことで売られたわけですが、チャート的にも弱気のサインが点灯しています。こられは、いずれ実施される米利上げを予想した上での動きと言えます。

    124円台を回復したドル円は、結局「1時間足」の雲の下限で上昇を止められた格好になっています。この雲を見るとそれ程厚くないことから、何か材料があれば上抜けすることは容易です。上昇トレンドの中での調整と見ていますが、来週のFOMCやその翌週の雇用統計で、再び上値をトライする可能性はあると思いますが、逆に利上げ観測の後退につながるような結果になると、122円台あたりまで値を下げることも考えられます。「7対3」で上昇局面を予想するスタンスで、どうでしょうか。本日のドル円ですが、123円50銭〜124円50銭程度を予想したいと思います。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    6/3 ドラギ・ECB総裁 「景気回復は裾野を広げ、内需は金融政策措置によってさらに支えられるはずだ。回復はわれわれの予想通りに進展している」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.12台後半、ユーロ円140円台に。
    6/10 黒田・日銀総裁 実行為替レートについて、「ここからさらに円安はありそうにない」衆院財務金融委員会で。 ドル円、124円70銭から122円50銭近辺まで急落
    6/16 チプラス・ギリシャ首相 「苦境に陥れた犯罪の責任者はIMFにある」「ECBは金融で窒息させる戦術とてっている」自国の議員に。 ------
    6/16 メルケル・ドイツ首相 「債権者側の3機関がギリシャと解決策を見つけられるよう支援することに全力を注いでいる。それが私の仕事だ。ギリシャをユーロ圏にとどめるためできることは全てしたい」講演で。 ------
    6/18 シェリング・オーストリア財務相 「ゲームは終わった」ユーロ圏財務相会合前に記者団に。 ------
    6/23 パウエル・FRB理事 「米国の景気が十分回復して月に初回利上げを決定できる確率はだいたい半々だ」講演で。 ドル円123円台後半から124円台に
    6/28 ダドリー・NY連銀総裁 「今後も経済指標が最近にように改善を続けるならば、9月の利上げは十分可能性がある」講演で。 ------
    7/7 メルケル・ドイツ首相 「解決策を見出すのにわれわれに残された時間はわずか数日だ」ユーロ圏首脳会議後に。 ------
    7/10 イエレン・FRB議長 「金融政策の正常化を始めるのが年内のいつかの時点で適切になるだろうと考える。しかしながら強調しておきたいのは、想定外の展開によっては最初の一歩を先送り、あるいは早めることもあり得るということだ」講演で。 ------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和