今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年7月31日(金)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 米第2四半期GDPを受けて、ドル円は124円58銭まで上昇。GDPは2.3%と、予想には届かなかったものの、第1四半期が上方修正されるなど、年内利上げの見方は維持された内容。
  • ドルが買われたことで、ユーロドルも1.08台後半まで売られる。ユーロドルは1.10台を天井に、徐々に値を下げる展開に。
  • 株式市場はまちまち。GDP発表後急速に下げる場面もあったが、引けにかけては前日水準まで反発。結局ダウは5ドル下げたが、ナスダックは17ポイント上昇。
  • 債券相場は2年債利回りが上昇し、利上げを織り込む動きに。長期金利は若干低下し、長短金利差が拡大。
  • 金は続落。原油は小幅に反落。

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    4−6月期GDP(速報値 )  → +2.3%
    新規失業保険申請件数  → 26.7万件
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    ドル/円 124.09 〜 124.58
    ユーロ/ドル 1.0894 〜 1.0970
    ユーロ/円 135.53 〜 136.33
    NYダウ −5.41 → 17,745.98ドル
    GOLD −3.90 → 1,088.70ドル
    WTI −0.27 → 48.52ドル
    米10年国債 −0.027 → 2.262%

    本日の注目イベント

    • 豪  豪第2四半期生産者物価指数
    • 日  6月消費者物価指数
    • 日  6月失業率
    • 欧  ユーロ圏6月失業率
    • 欧  ユーロ圏7月消費者物価指数(速報値)
    • 米  7月シカゴ購買部協会景気指数
    • 米  7月ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値)

    米第2四半期GDP速報値は2.3%と、市場予想には届かなかったものの、第1四半期が上昇修正されたこともあり、多くの市場参加者は「合格点」と受け止めており、年内利上げに向けてやや前進したようです。ドル円は、発表前からじりじり買われ、発表直後下げる場面もありましたが、そこから切り返し、124円58銭までドルが買われました。

    昨日のドル上昇で、6月と今月に記録したドルの高値は抜けたものの、124円50銭以上ではドル売り需要も強く、「抜け切る」までには行かなかった印象です。その後は124円09銭まで反落しましたが、124円台は維持しています。

    第2四半期のGDPは、個人消費と輸出が好調だったものの、設備投資が低調だったことで、予想の2.5%に届いていませんが、第1四半期のGDPは−0.2%から+0.6%に上方修正され、これで年内利上げの観測が強まったようです。また、新規失業保険申請件数は先週より増加していたものの、トレンドを見る4週間平均では減少傾向が続いており、全体としては利上げの可能性を排除できるものではありません。

    約1ヵ月半ぶりに124円台半ばまでドル高が進みましたが、ここから6月に記録した125円86銭を抜くには、近いようで遠いイメージがあります。それは、米長期金利の水準にも表れていると考えられます。長期金利は依然として2.26%台と、低水準です。米国債を「安全資産」と考えれば、その「安全資産」が買われている状況が続いているということです。中国株への警戒感、商品相場の下落、あるいは米国株の先安観測なども背景として考えらえます。

    利上げが確実になり、長期金利が本格的な上昇を見せるような環境になれば、ドル円も上記最高値を更新することが十分あり得ると思いますが、まだ時間がかかりそうです。124円台を回復したドル円が粘り腰を見せ、しばらくこの水準を維持してくれれば、早い段階で125円をテストする可能性もありますが、それには124円台半ば以上にあると思われるドル売りオーダーをこなす必要があります。そして、それにはもう一段のドル買い材料が不可欠です。

    今週はFOMCを通過し、GDPも無事こなしました。残るは来週の雇用統計ということになりますが、今夜も比較的重要な経済指標の発表があります。予想レンジは123円70銭〜124円70銭程度とします。

    今日で7月も終わります。連日35度前後の気温が続き、夏本番といったところです。子供にとっては「夏休みはまだ1ヶ月もある」と言うでしょうが、われわれにとっては「この暑さがまだ1ヶ月もあるのか」といったところでしょうか。良い週末を・・・・・。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    6/3 ドラギ・ECB総裁 「景気回復は裾野を広げ、内需は金融政策措置によってさらに支えられるはずだ。回復はわれわれの予想通りに進展している」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.12台後半、ユーロ円140円台に。
    6/10 黒田・日銀総裁 実行為替レートについて、「ここからさらに円安はありそうにない」衆院財務金融委員会で。 ドル円、124円70銭から122円50銭近辺まで急落
    6/16 チプラス・ギリシャ首相 「苦境に陥れた犯罪の責任者はIMFにある」「ECBは金融で窒息させる戦術とてっている」自国の議員に。 ------
    6/16 メルケル・ドイツ首相 「債権者側の3機関がギリシャと解決策を見つけられるよう支援することに全力を注いでいる。それが私の仕事だ。ギリシャをユーロ圏にとどめるためできることは全てしたい」講演で。 ------
    6/18 シェリング・オーストリア財務相 「ゲームは終わった」ユーロ圏財務相会合前に記者団に。 ------
    6/23 パウエル・FRB理事 「米国の景気が十分回復して月に初回利上げを決定できる確率はだいたい半々だ」講演で。 ドル円123円台後半から124円台に
    6/28 ダドリー・NY連銀総裁 「今後も経済指標が最近にように改善を続けるならば、9月の利上げは十分可能性がある」講演で。 ------
    7/7 メルケル・ドイツ首相 「解決策を見出すのにわれわれに残された時間はわずか数日だ」ユーロ圏首脳会議後に。 ------
    7/10 イエレン・FRB議長 「金融政策の正常化を始めるのが年内のいつかの時点で適切になるだろうと考える。しかしながら強調しておきたいのは、想定外の展開によっては最初の一歩を先送り、あるいは早めることもあり得るということだ」講演で。 ------
    7/23 IMF年次審査報告書 「アベノミクスには追加緩和が必要だ」日銀に追加緩和の実施を要請。 ------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和