今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年8月18日(火)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は124円台前半から半ばで膠着状態。発表された経済指標も強弱まちまちで、しばらくはこの水準でもみ合うとの観測も。
  • ユーロドルも1.10を挟んでもみ合い。ここしばらくは堅調な動きをみせていはるものの、1.11台半ばから上値は抜けずレンジ相場の様相を強める。
  • 株式市場は続伸。住宅関連銘柄が高く、ダウは67ドル上昇し、3日続伸。
  • 債券相場も続伸。原油などエネルギー価格の下落でインフレ圧力が低下したとの見方が債券買いを促がす。長期金利は2.16%台まで低下。
  • 金は反発。原油は反落し41ドル台まで下落。需給の悪化が重石に。

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    7月NY連銀製造業景気指数  → −14.92
    8月NAHB住宅市場指数  → 61
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    ドル/円 124.22 〜 124.55
    ユーロ/ドル 1.1058 〜 1.1125
    ユーロ/円 137.58 〜 138.27
    NYダウ +67.78 → 17,545.18ドル
    GOLD +5.70 → 1,118.40ドル
    WTI −0.63 → 41.87ドル
    米10年国債 −0.021 → 2.169%

    本日の注目イベント

    • 豪  RBA議事録
    • 英  英7月消費者物価指数
    • 米  7月住宅着工件数
    • 米  7月建設許可件数

    東京市場の値動きの悪さが、NY市場にも伝播したような1日でした。ドル円は124円台半ばを超える場面もありましたが、そこから買い上げるような勢いはなく、その後は124円台前半まで押し戻される展開でした。この日発表された経済指標も強弱まちまちで、ドルの方向性を決定づけるには至っていません。チャイナ・リスクがドルの上値を抑える一方、利上げ観測がドルの下値を支える構図になっていると見られます。

    7月のNAHB住宅市場指数が発表され、市場予想と同じ「61」でした。この指数は「50」を上回ると住宅建設業者の多くが現況を「良い」と見ていることを示しており「61」は、ほぼ10年ぶりに高水準でした。特に、戸建て販売の現況指数は「66」と、2005年11月以来の高水準を記録し、向こう6ヶ月の販売見通しは2ヵ月連続で「70」で、こちらもほぼ10年ぶりの高い水準です。

    このところ住宅関連指数は、おしなべて良好で、昨日のNY株式市場でも住宅関連銘柄が株価を上げています。一方冴えなかったのがNY連銀製造業景況指数です。こちらは、市場予想の「4.50」に対して「−14.92」と、大幅に悪化しています。これは2009年4月以来の低水準でした。この指標は比較的重要とされており、FRBも景気判断材料の一つと見ているようです。

    結局、強弱まちまちで、NY連銀指数に反応して株高、債券高が若干進んだものと思われます。9月のFOMCまで、あと1ヶ月です。市場の見方は依然として分かれており、このままだと9月に利上げが決定されても、あるいは見送られたとしても、「サプライズ」はないような状況ではないでしょうか。ただ、敢えて利上げを見送る決定的な理由がなければ、初回利上げに踏み切り、FRBとしても今後金融引き締めに転換する「道筋」だけはつけておきたいのではないかと予想する、個人的見方には変わりはありません。

    さて、本日も蒸し暑い相場展開が続きそうです。ドル円は124円台での推移になりそうで、124−125円のレンジを抜け切れないと思われますが、その他クロス円も同様です。豪ドル円は90−92円が抜けず、ポンド円は192−196円が抜けず、ユーロ円も136−139円がレンジになっています。もっとも、ドル円がどちらかに抜け切れば、これらクロス円もレンジを外れる可能性があります。本日のドル円予想レンジも結局は、124円〜125円程度ということになります。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    6/3 ドラギ・ECB総裁 「景気回復は裾野を広げ、内需は金融政策措置によってさらに支えられるはずだ。回復はわれわれの予想通りに進展している」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.12台後半、ユーロ円140円台に。
    6/10 黒田・日銀総裁 実行為替レートについて、「ここからさらに円安はありそうにない」衆院財務金融委員会で。 ドル円、124円70銭から122円50銭近辺まで急落
    6/16 チプラス・ギリシャ首相 「苦境に陥れた犯罪の責任者はIMFにある」「ECBは金融で窒息させる戦術とてっている」自国の議員に。 ------
    6/16 メルケル・ドイツ首相 「債権者側の3機関がギリシャと解決策を見つけられるよう支援することに全力を注いでいる。それが私の仕事だ。ギリシャをユーロ圏にとどめるためできることは全てしたい」講演で。 ------
    6/18 シェリング・オーストリア財務相 「ゲームは終わった」ユーロ圏財務相会合前に記者団に。 ------
    6/23 パウエル・FRB理事 「米国の景気が十分回復して月に初回利上げを決定できる確率はだいたい半々だ」講演で。 ドル円123円台後半から124円台に
    6/28 ダドリー・NY連銀総裁 「今後も経済指標が最近にように改善を続けるならば、9月の利上げは十分可能性がある」講演で。 ------
    7/7 メルケル・ドイツ首相 「解決策を見出すのにわれわれに残された時間はわずか数日だ」ユーロ圏首脳会議後に。 ------
    7/10 イエレン・FRB議長 「金融政策の正常化を始めるのが年内のいつかの時点で適切になるだろうと考える。しかしながら強調しておきたいのは、想定外の展開によっては最初の一歩を先送り、あるいは早めることもあり得るということだ」講演で。 ------
    7/31 ブラード・セントルイス連銀総裁 「景気の見通しは引き続きかなり良好だ」、「25bpの利上げは経済にとっては大したことではない」」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円123円台半ば →124円手前まで上昇
    8/4 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「私の個人的見解は、現在のところ行動しないことへのハードルは高い」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円124円→124円40銭まで上昇
    8/5 パウエル・FRB理事 「時は近づいている。6月のFOMC会合では大半のメンバーが、年内いずれかの時点で利上げする状況になったとの認識を持っていたと思う」CNBCとのインタビューで。 ドル買いが強まる
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和