今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年8月26日(水)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は中国が追加緩和を実施するとの報道に120円台を回復したものの、午後に株価が下落に転じたことで118円60銭までドル安が進む。
  • ユーロドルは徐々にユーロ売りが強まり、1.14割れまで下落。前日の1.18手前までで、ユーロの買戻しは一巡。
  • 中国の追加緩和を好感し、反発して始まった株価は、午後には下げに転じ結局6日続落。ダウは204ドル下げ、この間の下げ幅も1900ドルに迫る。
  • 債券相場は1週間ぶりに反落。2年債の入札が低調だったことで、利益確定の売りに押される。長期金利は2.07%台まで小幅に上昇。
  • 金は続落し、原油は39ドル台まで反発。

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    6月FHFA住宅価格指数  → +0.2%
    6月ケースシラー住宅価格指数 → +4.97
    7月新築住宅販売件数   → 50.7万件
    8月消費者信頼感指数   → 101.5
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    ドル/円 118.60 〜 120.10
    ユーロ/ドル 1.1398 〜 1.1537
    ユーロ/円 136.49 〜 138.13
    NYダウ −204.91 → 15,666.44ドル
    GOLD −15.30 → 1,138.30ドル
    WTI +1.07 → 39.31ドル
    米10年国債 +0.04 → 2.074%

    本日の注目イベント

    • 米  7月耐久財受注

    「全ての道は上海に続く」・・・・そんな言葉があてはまるほど、上海株、あるいは中国政府の動向に金融市場は踊らされている状況です。前日116円台前半まで急落したドル円は、昨日の海外市場では、中国人民銀行が追加緩和を発表したことで一時は120円40銭まで回復する場面もありましたが、上昇していたNY株式市場が下げに転じると、118円台半ばまで再びドルが売られる展開でした。

    まだまだ不安定な状況は続きそうです。昨日は日経平均株価も朝方のマイナス790円から、昼前にはプラス290円ほどまで戻しましたが、午後、上海総合指数が下げ幅を拡大すると、ずるずると下げに転じ、結局733円安と、前日に続き大幅安で取引を終えています。上海総合指数も結局7.6%安で、節目の3000を大きく割り込んでいます。

    足元のドル円は完全に株価と連動していると言っていいと思います。日経平均株価が下げるとドルが売られ、上昇すると買われる展開ですが、その日経平均株価も上述のように上海株の動きにリンクした格好になっています。リスク回避の動きから、安全資産の債券が買われ、金利も低下していますが、債券は思ったほど買われているわけではありません。NYダウがここ6日間で1900ドル近い下げを見せている一方、米長期金利は10bpしか低下していません。為替の乱高下は明らかに株価の動きに引っ張られていることが分かります。

    多くの市場参加者は、チャイナ・リスクが日米の為替や株価にそこまで影響するのかと首をかしげていると聞きますが、今や中国の景気、金融政策、株価の動きはグローバルに様々な金融市場に効いてきます。世界第二位の経済大国である中国は、もはやグローバル経済の中に組み込まれていると言えます。

    1日で2円以上も動くドル円は、なかなか相場観も出ず、適正なレベルさえも見失いがちです。米国の利上げも9月はほぼなくなったと思われます。したがって、近いうちに株価の下落も目先の底値をつけると思われます。また、大きく値を下げた株価は投資バリューから見ると割安感もでてくるでしょう。ドル円の目先の底入れも近いのではないかと思っています。

    非常に不安定な動きが続いているドル円です。ここはポジションを少なめにし、利益をが取れるものは確定しておくべきでしょう。本日もワイドなレンジ予想になりますが、118円〜120円50銭程度を見ています。日本株の動きと、10時半からの上海株の動きに注意することは言うまでもありません。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    6/3 ドラギ・ECB総裁 「景気回復は裾野を広げ、内需は金融政策措置によってさらに支えられるはずだ。回復はわれわれの予想通りに進展している」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.12台後半、ユーロ円140円台に。
    6/10 黒田・日銀総裁 実行為替レートについて、「ここからさらに円安はありそうにない」衆院財務金融委員会で。 ドル円、124円70銭から122円50銭近辺まで急落
    6/16 チプラス・ギリシャ首相 「苦境に陥れた犯罪の責任者はIMFにある」「ECBは金融で窒息させる戦術とてっている」自国の議員に。 ------
    6/16 メルケル・ドイツ首相 「債権者側の3機関がギリシャと解決策を見つけられるよう支援することに全力を注いでいる。それが私の仕事だ。ギリシャをユーロ圏にとどめるためできることは全てしたい」講演で。 ------
    6/18 シェリング・オーストリア財務相 「ゲームは終わった」ユーロ圏財務相会合前に記者団に。 ------
    6/23 パウエル・FRB理事 「米国の景気が十分回復して月に初回利上げを決定できる確率はだいたい半々だ」講演で。 ドル円123円台後半から124円台に
    6/28 ダドリー・NY連銀総裁 「今後も経済指標が最近にように改善を続けるならば、9月の利上げは十分可能性がある」講演で。 ------
    7/7 メルケル・ドイツ首相 「解決策を見出すのにわれわれに残された時間はわずか数日だ」ユーロ圏首脳会議後に。 ------
    7/10 イエレン・FRB議長 「金融政策の正常化を始めるのが年内のいつかの時点で適切になるだろうと考える。しかしながら強調しておきたいのは、想定外の展開によっては最初の一歩を先送り、あるいは早めることもあり得るということだ」講演で。 ------
    7/31 ブラード・セントルイス連銀総裁 「景気の見通しは引き続きかなり良好だ」、「25bpの利上げは経済にとっては大したことではない」」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円123円台半ば →124円手前まで上昇
    8/4 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「私の個人的見解は、現在のところ行動しないことへのハードルは高い」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円124円→124円40銭まで上昇
    8/5 パウエル・FRB理事 「時は近づいている。6月のFOMC会合では大半のメンバーが、年内いずれかの時点で利上げする状況になったとの認識を持っていたと思う」CNBCとのインタビューで。 ドル買いが強まる
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和