2015年8月28日(金)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 東京タイムでは上値の重かったドル円は、GDPの改定値が予想を上回る強さを見せたことでドルが上昇。一時121円40銭までドル高が進む。株価が連日大幅に反発したことや、長期金利の上昇も追い風に。
- ユーロドルは続落。米経済の底堅さが確認されたことからドルが買われ、ユーロは売られた。ユーロドルは1.1203まで売られ、1週間ぶりの安値を付ける。
- GDP改定値の上振れを好感して株価は大幅に続伸。ダウは369ドル上昇し、今回の一連の下げの3割程度を戻す。
- GDP改定値が良好だったことから債券相場は続落。長期金利は2.19%台へ上昇。
- 金は3日続落。原油は10%を超える大幅上昇で42ドル台を回復。
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4−6月期GDP(改定値) → 3.7%
新規失業保険申請件数 → 27.1万件
7月中古住宅販売成約指数 → +0.5%
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ドル/円 120.15 〜 121.40 ユーロ/ドル 1.1203 〜 1.1308 ユーロ/円 135.26 〜 136.26 NYダウ +369.26 → 16,654.77ドル GOLD −2.00 → 1,122.60ドル WTI +3.96 → 42.56ドル 米10年国債 +0.011 → 2.191% 本日の注目イベント
- 日 7月消費者物価指数
- 日 7月失業率
- 中 中国7月工業利益
- 独 独8月消費者物価指数(速報値)
- 欧 ユーロ圏8月景況感指数
- 英 英4−6月期GDP(改定値)
- 米 7月個人所得
- 米 7月個人支出
- 米 7月PCEコアデフレーター
- 米 8月ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値)
為替も株も連日予想外の展開が続いており、ボラティリティーも高水準で推移しています。米4−6月期のGDP改定値が市場予想を大きく上回ったことで、ドル円は121円40銭まで上昇しました。NYダウは369ドル上昇し、2日間で1000ドル近い反発をみせており、中国発の世界同時株安も、やや落ち着きを取り戻してきた格好です。
昨日の東京タイムでは120円台に乗せたものの、上値は重く、株価の方も前日比プラスで推移していましたが上昇の勢いはありませんでした。東京市場が引けた後、注目の上海市場は3000の大台を回復し、6日ぶりに上昇したことで、欧州や米国市場には「好印象」で引き継いだ形でした。
そこに、GDP改定値の上振れが加わり、ドル円は大きく上昇しました。前日、NY連銀のダドリー総裁の発言で9月利上げを断念した市場に、再び「もしかしたら」という期待感を呼び起こした格好になり、ドル買いが進んだものと思います。4−6月期GDPは速報値の3.2%から3.7%に上方修正され、個人消費や企業の投資が上向いていました。特にGDPの7割を占めると言われる個人消費は、3.1%増と、速報値の2.9%増から上方修正されています。1−3月期は1.8%増でした。(ブルームバーグ)
GDPの上振れに加え、失業保険申請件数も市場予想よりも減少しており、改めて米経済の良好さが確認されました。株価の方は、利上げ観測がやや復活したことで、本来は売られてもいいはずでしたが、原油価格が10%を超える大幅高になったことでエネルギー株が大きく買われ、これが相場全体の雰囲気を好転させた面もあります。また上海株が6日ぶりに上昇したことも、買い安心感につながっています。
良好なGDPや前日発表された耐久財受注など、米経済指標は依然としてまだら模様ながら好調さも維持しています。市場はまだ落ち着いたとは言えません。ある程度落ち着いてくれば、再び米景気の良さに目が向けられ、焦点の「利上げの時期」を探る展開になろうかと思います。ドル円は昨日ここで記述したように、116円台前半は目先の底値と受け止めています。「セリング・クライマックス」だったと言っていいと思います。ただそれでも今回のクラッシュで、多くの市場参加者が傷をおっています。そう簡単に元の位置に戻るとも思えません。相場の振れはまだまだ続くと予想しています本日の注目は何と言っても、ジャクソンホールでのフィッシャーFRB副議長の講演です。米国のインフレ見通しについての講演ですが、利上げに関して慎重な発言を行うかどうかがポイントです。本日の予想レンジは120円30銭〜121円80銭程度にしたいと思います。
来週8月31日(月)と、9月1日(火)の「今日のアナリストレポート」は都合により休ませて頂きます。読者の皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解くださいます様お願い申し上げます。良い週末を・・・・・。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 6/3 ドラギ・ECB総裁 「景気回復は裾野を広げ、内需は金融政策措置によってさらに支えられるはずだ。回復はわれわれの予想通りに進展している」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.12台後半、ユーロ円140円台に。 6/10 黒田・日銀総裁 実行為替レートについて、「ここからさらに円安はありそうにない」衆院財務金融委員会で。 ドル円、124円70銭から122円50銭近辺まで急落 6/16 チプラス・ギリシャ首相 「苦境に陥れた犯罪の責任者はIMFにある」「ECBは金融で窒息させる戦術とてっている」自国の議員に。 ------ 6/16 メルケル・ドイツ首相 「債権者側の3機関がギリシャと解決策を見つけられるよう支援することに全力を注いでいる。それが私の仕事だ。ギリシャをユーロ圏にとどめるためできることは全てしたい」講演で。 ------ 6/18 シェリング・オーストリア財務相 「ゲームは終わった」ユーロ圏財務相会合前に記者団に。 ------ 6/23 パウエル・FRB理事 「米国の景気が十分回復して月に初回利上げを決定できる確率はだいたい半々だ」講演で。 ドル円123円台後半から124円台に 6/28 ダドリー・NY連銀総裁 「今後も経済指標が最近にように改善を続けるならば、9月の利上げは十分可能性がある」講演で。 ------ 7/7 メルケル・ドイツ首相 「解決策を見出すのにわれわれに残された時間はわずか数日だ」ユーロ圏首脳会議後に。 ------ 7/10 イエレン・FRB議長 「金融政策の正常化を始めるのが年内のいつかの時点で適切になるだろうと考える。しかしながら強調しておきたいのは、想定外の展開によっては最初の一歩を先送り、あるいは早めることもあり得るということだ」講演で。 ------ 7/31 ブラード・セントルイス連銀総裁 「景気の見通しは引き続きかなり良好だ」、「25bpの利上げは経済にとっては大したことではない」」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円123円台半ば →124円手前まで上昇 8/4 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「私の個人的見解は、現在のところ行動しないことへのハードルは高い」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円124円→124円40銭まで上昇 8/5 パウエル・FRB理事 「時は近づいている。6月のFOMC会合では大半のメンバーが、年内いずれかの時点で利上げする状況になったとの認識を持っていたと思う」CNBCとのインタビューで。 ドル買いが強まる 8/27 ダドリー・NY連銀総裁 「現時点での私の考えでは、9月のFOMCで正常化のプロセス開始を決定する論拠は、数週間前に比べやや弱くなっているようだ」記者会見で。 NYダウ619ドル上昇の一因に



