今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年9月11日(金)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 東京時間の午後、山本幸三衆議院議員の10月末の追加緩和が適切だとの発言が伝わり、ドル円は120円台半ばから121円台に急騰。その後も堅調に推移したが、NYでは上値は重く、120円60−70銭で取引を終える。
  • ユーロドルは底堅く推移。1.13目前まで買われる場面もありドル安ユーロ高が進む。
  • 株式市場はFOMCを控えて振れ幅の大きい展開が続く。アップルなどテクノロジー株が上昇したことで、ダウは76ドル反発。
  • 債券相場は株価が上昇したこともあり3日続落。長期金利は2.22%台まで上昇。
  • 金は1週間ぶりに反発。原油も大幅に反発し46ドル台迫る。

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    新規失業保険申請件数  → 27.5万件
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    ドル/円 120.46 〜 121.15
    ユーロ/ドル 1.1183〜 1.1296
    ユーロ/円 135.21 〜 136.20
    NYダウ +76.83 → 16,330.40ドル
    GOLD +7.30 → 1,109.30ドル
    WTI +1.77 → 45.92ドル
    米10年国債 +0.030 → 2.225%

    本日の注目イベント

    • 独  独8月消費者物価指数(改定値)
    • 米  8月生産者物価指数
    • 米  9月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
    • 米  8月財政収支

    この欄でも連日株式市場の話題が中心になりつつありますが、これだけ株価が乱高下し、それに伴って為替も上下に振れる以上、株式の動きに注意するしかありません。昨日も、日米の株式市場は相場観が定まらず、株価が乱高下しました。

    前日記録的な上昇を見せた日経平均株価は、朝方の寄付きから売りが先行し、一時は800円を超える下落でした。前日の上昇分を全て吐き出すのではないかといった懸念もありましたが、その後は下げ幅を縮小しましたが、結局470円もの下げで取引を終えました。

    NYでも同じように、朝方は売り込まれましたが、ダウは76ドル上昇して引けています。連日200ドルを超える上げ下げを見せられているため、76ドルという値幅が小さく見えてしまいます。ドル円も東京時間でさえ、120円割れから121円33銭まで上昇するなど、値動きも荒っぽくなっており、先週も述べましたが、来週のFOMCまではこの傾向が続きそうです。

    自民党の山本幸三衆議院議員は昨日、ブルームバーグのインタビューで、10月30日の金融政策決定会合に合わせて追加の金融緩和に踏み切るべきだとの認識を示しました。また、資産買い入れを最低10兆円規模で拡大することが必要とも述べています。この内容がブルームバーグニュースに流れると、ドル円は80銭ほど急騰して、121円33銭までドル高が進む場面がありました。山本議員は以前にも同じような内容の発言を行っており、一段の金融緩和には非常に前向きな方です。同氏は安倍総理にも近く、仮にドル安と株安がさらに進むようだと「政治的圧力」が増す可能性があるかもしれません。

    株と為替の乱高下は不透明な中国景気の影響もありますが、足元では来週のFOMCが最大の要因とみることができます。金融市場の大きな混乱で、利上げは難しいと見ていますが、今朝のブルームバーグの記事にも「苦悩するFOMC」と題したコメントもあり、依然として市場の見方も割れているようです。イングランド銀行は昨日、中国発の市場混乱にも関わらず、英経済の見通しは引き続き明るく、利上げの時期が近づいているとのメンバーの認識は変わっていないと述べています。まだカナダ中銀も9日には、経済成長は引き続き軌道に乗っていると述べています。これら中銀の景気に対する見方も、FOMCに影響を与える可能性を否定できません。少なくとも、米国はこの二つの国よりも景気は良好だと思えるからです。

    本日のドル円は120円〜121円50銭を予想します。

    明治大学法科大学院の教授が、教え子に試験内容を事前に漏らしていた事件が話題になっています。この試験に合格することを目指して猛勉強をしている学生が多く、こんなインチキがあってはならいないことですが、発覚した理由がふるっています。「漏洩がなければ解けない問題」だったからだということのようです。落とすための試験とはいえ、解けない問題を出すというのも如何なものでしょうか。良い週末を・・・・・。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    7/7 メルケル・ドイツ首相 「解決策を見出すのにわれわれに残された時間はわずか数日だ」ユーロ圏首脳会議後に。 ------
    7/10 イエレン・FRB議長 「金融政策の正常化を始めるのが年内のいつかの時点で適切になるだろうと考える。しかしながら強調しておきたいのは、想定外の展開によっては最初の一歩を先送り、あるいは早めることもあり得るということだ」講演で。 ------
    7/31 ブラード・セントルイス連銀総裁 「景気の見通しは引き続きかなり良好だ」、「25bpの利上げは経済にとっては大したことではない」」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円123円台半ば →124円手前まで上昇
    8/4 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「私の個人的見解は、現在のところ行動しないことへのハードルは高い」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円124円→124円40銭まで上昇
    8/5 パウエル・FRB理事 「時は近づいている。6月のFOMC会合では大半のメンバーが、年内いずれかの時点で利上げする状況になったとの認識を持っていたと思う」CNBCとのインタビューで。 ドル買いが強まる
    8/27 ダドリー・NY連銀総裁 「現時点での私の考えでは、9月のFOMCで正常化のプロセス開始を決定する論拠は、数週間前に比べやや弱くなっているようだ」記者会見で。 NYダウ619ドル上昇の一因に
    9/3 ドラギ・ECB総裁 「景気がさらに弱まりインフレは想定通りに回復しない場合はもちろん、QEを延長するだろう」記者会見で。 ユーロドル1.12台後半から1.10台後半に
    9/10 山本幸三・衆議院議員 「10月30日の金融政策決定会合に合わせて追加の金融緩和に踏み切るべきだ」ブルームバーグとのインタビューで。 ドル円120円台半ば〜121円33銭まで急騰
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和