今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年9月15日(火)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 株価が軟調なことや長期金利の低下を受けドル円の上値は重く、一時119円85銭まで売られる。
  • ユーロドルは1.13を挟んだ展開となり、前日と変わらず。ユーロ円が小幅に下落するも、方向感に乏しい。
  • 株式市場は3日ぶりに反落。中国の経済指標が軟調なことやアジア株が下落したことが響いた。ダウは62ドル下落。
  • 債券相場は小幅に上昇。今週のFOMCで利上げが先延ばしになるとの見方が相場を押し上げた。
  • 金は反発。原油は続落し44ドルに。
    ドル/円 119.85 〜 120.40
    ユーロ/ドル 1.1284〜 1.1325
    ユーロ/円 135.49 〜 136.33
    NYダウ −62.13 → 16,370.96ドル
    GOLD +4.40 → 1,107.70ドル
    WTI −0.63  →  44.00ドル
    米10年国債 −0.007 → 2.183%

    本日の注目イベント

    • 豪  RBA議事録
    • 日  日銀金融政策決定会合
    • 日  黒田日銀総裁記者会見
    • 独  独9月ZEW景況感指数
    • 欧  ユーロ圏7月貿易収支
    • 英  英8月消費者物価指数
    • 英  英8月生産者物価指数
    • 米  8月小売売上高
    • 米  9月NY連銀製造業景気指数
    • 米  8月鉱工業生産

    週明けの東京市場では株価が軟調だったこともありドル円は徐々に値を下げ、NYでは120円を割り込む場面もありました。日曜日に発表された中国の工業生産が市場予想を下回ったことで、再び中国景気の減速懸念が台頭し、リスク回避の流れが見られました。

    市場は17日のFOMCの決定を読みながら、ポジション調整に専念している状況です。市場の見方は引き続き「利上げはない」との見方が優勢ですが、「労働市場の状況を考えると利上げを引き伸ばす理由もない」との見方も根強いようです。

    確かに、FRBが最も関心をよせる労働市場は、昨年後半のような力強さはないものの、巡航速度を維持しており、この点では利上げを見送る理由はないのかもしれません。問題は、米国を取り巻く外部環境をどのように見るかということになります。中国の景気減速が鮮明になってきましたが、どの程度減速するのか、手がかりを得るのが難しく、これが先行きの不透明感を一層大きくしています。

    中国の景気減速は、株価を下落させるだけではなく、原油価格、住宅価格、あるいは穀物など、あらゆるところで「チャイナショック」の影響を無視できない状況にしています。英国やカナダは、それでも自国の景気への影響は少ないと「強気」の姿勢を崩してはいませんが、今後中国景気がさらに減速すれば、その影響はじわじわと出て来ると思われます。

    本日は日銀金融政策決定会合最終日です。足元では、これまでになく「追加緩和観測」が高まっているようです。もし追加緩和を決定すれば、昨年10月末のサプライズに匹敵するほどの効果があるかもしれませんが、その可能性は極めて低いと見ています。2016年前半の2%の物価上昇目標は、非常に難しい状況なのは分かりますが、それでも日銀は物価上昇の「基調は変わっていない」としています。

    また一時60ドルを超えた原油価格も、再び40ドルを目指す状況になっており、日銀にとっては逆風です。それでもまだドル円は120円前後で、日経平均株価も、下がったとはいえ年初来の水準で推移しています。黒田総裁は「必要ならばちゅうちょなく行動をする」と繰り返し述べてきましたが、まだ必要な状況ではないのかもしれません。

    本日のドル円は119円20銭〜120円80銭程度と予想します。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    7/7 メルケル・ドイツ首相 「解決策を見出すのにわれわれに残された時間はわずか数日だ」ユーロ圏首脳会議後に。 ------
    7/10 イエレン・FRB議長 「金融政策の正常化を始めるのが年内のいつかの時点で適切になるだろうと考える。しかしながら強調しておきたいのは、想定外の展開によっては最初の一歩を先送り、あるいは早めることもあり得るということだ」講演で。 ------
    7/31 ブラード・セントルイス連銀総裁 「景気の見通しは引き続きかなり良好だ」、「25bpの利上げは経済にとっては大したことではない」」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円123円台半ば →124円手前まで上昇
    8/4 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「私の個人的見解は、現在のところ行動しないことへのハードルは高い」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円124円→124円40銭まで上昇
    8/5 パウエル・FRB理事 「時は近づいている。6月のFOMC会合では大半のメンバーが、年内いずれかの時点で利上げする状況になったとの認識を持っていたと思う」CNBCとのインタビューで。 ドル買いが強まる
    8/27 ダドリー・NY連銀総裁 「現時点での私の考えでは、9月のFOMCで正常化のプロセス開始を決定する論拠は、数週間前に比べやや弱くなっているようだ」記者会見で。 NYダウ619ドル上昇の一因に
    9/3 ドラギ・ECB総裁 「景気がさらに弱まりインフレは想定通りに回復しない場合はもちろん、QEを延長するだろう」記者会見で。 ユーロドル1.12台後半から1.10台後半に
    9/10 山本幸三・衆議院議員 「10月30日の金融政策決定会合に合わせて追加の金融緩和に踏み切るべきだ」ブルームバーグとのインタビューで。 ドル円120円台半ば〜121円33銭まで急騰
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和