今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年9月28日(月)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円はGDP確定値が上方修正されたことや、株高などを好感し121円台まで上昇。一時121円24銭までドル高が進んだがその後は株価が上昇幅を縮小したことで、120円台半ばまで反落。
  • ユーロドルも続伸。1.11台前半を割り込めない展開が続いているが、上値を徐々に切り下げている。
  • GDP確定値を受け株価は反発。金融セクターなどの株価が上昇を牽引。ダウは113ドル上昇したが、ハイテク株は軟調。
  • 債券相場は反落。前日のイエレン発言が重石となり、2年債が売られる。長期金利は2.16%台まで上昇。
  • 金は反落し、原油価格は反発。

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    米4−6月期GDP(確定値 )    → 3.9%
    9月ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値) → 87.2
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    ドル/円 120.45 〜 121.24
    ユーロ/ドル 1.1125〜 1.1213
    ユーロ/円 134.74 〜 135.39
    NYダウ +113.35 → 16,314.67ドル
    GOLD −8.20 → 1,145.60ドル
    WTI +0.79 →  45.70ドル
    米10年国債 +0.032 → 2.160%

    本日の注目イベント

    • 中  中国8月工業利益
    • 米  8月個人所得
    • 米  8月個人支出
    • 米  8月PCEコアデフレーター
    • 米  8月中古住宅販売成約指数
    • 米  エバンス・シカゴ連銀総裁講演
    • 米  ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演

    120円を中心にもみ合いが続いているドル円は、4−6月期のGDP確定値が、改定値から上方修正されたことを受け、一時121円24銭までドル高が進みました。この水準は9月10日に記録したドルの高値とほぼ同水準で、9月初めから続いているレンジの上限を試した格好でしたが、NY株式市場で、ナスダック指数がマイナスに転じたことから、120円台半ばまで反落し、引き続きレンジ相場を維持する結果になっています。

    9月に入ってからのドル円は概ね、119円〜121円のレンジで推移しています。中国発の世界同時株安の影響は、今も進行中です。また米利上げ観測の影響で株式も大きく揺れ動きました。加えて、降って沸いたようなフォルクスワーゲンの不正問題もありました。しかし、それでもドル円は一時116円台前半まで急落する局面はありましたが、底堅い動きを維持しています。レンジ相場が1ヶ月程度続いていることから、そろそろ日柄的にもどちらかに抜けてもいい頃かもしれません。

    その際に重要なポイントとなるのは、やはり米国の利上げ観測ということになります。イエレン議長は先週、FOMCメンバーの多くは年内利上げを想定していると述べました。10月の利上げは、まだ外部環境が不安定なことから難しそうですが、12月の会合では利上げの可能性が高いと予想しています。先週末の講演でセントルイス連銀のブラード総裁も、利上げへ「行動開始が望ましい」と述べ、イエレン議長と同様な認識を示しています。(ブル−ムバーグ)

    このように外部環境が落ち着きをみせれば、米国が利上げに踏み切る可能性は高く、今後どこかのタイミングで、現在のレンジが破れるとすればドル高の方向の可能性が高いのではないかと予想します。まだ足元では中国発の余震は続いており、株価の急落をきっかけにドル円が大きく下落するリスクはないとはいえません。しかし、上記FRBのスタンスと、2%の物価上昇が非常に難しい状況下に置かれている日銀のスタンスを考慮すると、FRBの利上げと日銀の追加緩和がないとは言えません。

    今週末には9月の雇用統計が発表されます。ドル上昇のきっかけとすれば、これほどいいタイミングはありません。10月に入り、米国の経済成長が依然として緩やかに拡大していることが確認されれば、ドル上昇のドライバーになることは十分考えられます。

    本日はいつものように、株価に注目することは当然ですが、地区連銀総裁の講演が二つ予定されています。ここでも利上げに前向きな発言が出るかどうかにも注目したいと思います。シカゴ連銀総裁は「ハト派」の代表格で、サンフランシスコ連銀総裁はイエレン議長に近い立場と見られています。本日の予想レンジは120円〜121円30銭程度を見ています。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    8/4 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「私の個人的見解は、現在のところ行動しないことへのハードルは高い」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円124円→124円40銭まで上昇
    8/5 パウエル・FRB理事 「時は近づいている。6月のFOMC会合では大半のメンバーが、年内いずれかの時点で利上げする状況になったとの認識を持っていたと思う」CNBCとのインタビューで。 ドル買いが強まる
    8/27 ダドリー・NY連銀総裁 「現時点での私の考えでは、9月のFOMCで正常化のプロセス開始を決定する論拠は、数週間前に比べやや弱くなっているようだ」記者会見で。 NYダウ619ドル上昇の一因に
    9/3 ドラギ・ECB総裁 「景気がさらに弱まりインフレは想定通りに回復しない場合はもちろん、QEを延長するだろう」記者会見で。 ユーロドル1.12台後半から1.10台後半に
    9/10 山本幸三・衆議院議員 「10月30日の金融政策決定会合に合わせて追加の金融緩和に踏み切るべきだ」ブルームバーグとのインタビューで。 ドル円120円台半ば〜121円33銭まで急騰
    9/17 イエレン・FRB議長 「海外での不確実性の高まりと、予想されるインフレの道筋がやや弱まったことを考慮し、(利上げのための)一層の証拠を持つことが適切だとFOMCは判断した」記者会見で。 ドル円121円近辺から120円割れまで下落
    9/24 イエレン・FRB議長 「自分自身を含めFOMC参加者の大半は年内の利上げを見込んでいる」講演で。 ドル円119円後半から、120円30銭近辺まで上昇
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和