今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年10月1日(木)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は主要株式市場で株価が反発したことから120円台を回復し、120円33銭までドル高が進んだが、長期金利の低下やユーロ円などの売りに押され119円台半ばまで押し戻される。
  • ユーロドルは域内のインフレ率が半年ぶりにマイナスに落ち込んだことで、ECBによる追加緩和策への圧力が強まった。1.11台半ばまでユーロ安が進んだが、レンジを下抜けする勢いはなかった。
  • 株式市場は大幅に反発。これまでに大きく売られた銘柄の買い戻しが入り、ダウは235ドル続伸し、ナスダックも102ポイント上昇。
  • 債券相場は続伸。シカゴ製造業景況指数が50割れとなり、景気への不安から債券が買われた。長期金利は2.03%台まで低下。
  • 金は続落し、原油も小幅に反落。

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    9月ADP雇用者数    → 20.0万人
    9月シカゴ購買部協会景気指数  → 48.7
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    ドル/円 119.55 〜 120.33
    ユーロ/ドル 1.1158 〜 1.1211
    ユーロ/円 133.57 〜 134.79
    NYダウ +235.57 → 16,284.70ドル
    GOLD −11.60 → 1115.2ドル
    WTI −0.14 → 45.09ドル
    米10年国債 −0.022 → 2.035%

    本日の注目イベント

    • 日  9月日銀短観
    • 中  中国 9月非製造業PMI(速報値)
    • 中  中国 9月製造業PMI(速報値)
    • 欧  ユーロ圏9月製造業PMI(改定値)
    • 米  新規失業保険申請件数 
    • 米  9月ISM製造業景況指数
    • 米  ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演

    前日714円も下げた日経平均株価が457円高を演じ、その後の欧米株式市場でも株価が堅調な動きを見せたことから、ドル円は120円33銭まで買われる場面がありました。119円台では底堅いドル円ですが、それでも121円には届かず、昨日も結局119円台半ばまで押し戻されるなど、120円を挟んだ攻防が続いています。

    明日の雇用統計の前哨戦となるADP雇用者数は、事前予想を若干上回る20万人でしたが、サービス業や建設業では雇用者数が増加していたものの、製造業では1万5000人減少していました。「米労働市場は、エネルギーや製造業の分野で雇用が失われているが、それでも1ヶ月あたり20万人近く雇用の創出が続いており、完全雇用に近い」と言った見方が定着している状況で、明日も、20万人程度と予想されている雇用統計でも、大きくぶれる可能性は低いと見られています。

    一方で昨日発表された9月のシカゴ購買部協会景況指数は節目の「50」を割り込み、「48.7」でした。好不況の分かれ目となる「50」を割り込んだのは6月以来ということになり、市場の一部には中国景気の減速の影響が出始めているのではないかとの見方もあるようです。

    株価の乱高下が為替相場を大きく動かしている状況が続いていますが、9月のNYダウは値幅を見れば、相場が如何に不安定だったかが見えてきます。9月中にダウ平均株価がプラスであれ、マイナスであれ100ドル以下に留まった日はわずか8日営業日しかありません。さらに前日比300ドルほどの値幅で取引を終えた日は4営業日もあり、相場が不安定だったかが理解できます。結局、この値動きがドル円などにも波及し、「リスクオン」と「リスクオフ」に交互にめまぐるしく変わることになります。

    昨日のNYダウも235ドルのプラスで引けています。株価の動きに比べると、ドル円はレンジ内でのボックス相場が続いています。9月は119円〜121円のレンジに概ね収まっており、日足チャートでは「三角保ち合い」(さんかくもちあい)を形成しつつあります。近いうちにどちらかにレンジブレイクすると思われますが、その際には抜けた方について行く「順張り」が機能すると思われます。

    本日も120円を挟んだ動きが予想され、予想レンジは119円40銭〜120円40銭程度と見ます。中国のPMIが発表され、それに伴い上海株式市場がどのような動きを見せるかにも注意が必要です。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    8/4 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「私の個人的見解は、現在のところ行動しないことへのハードルは高い」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円124円→124円40銭まで上昇
    8/5 パウエル・FRB理事 「時は近づいている。6月のFOMC会合では大半のメンバーが、年内いずれかの時点で利上げする状況になったとの認識を持っていたと思う」CNBCとのインタビューで。 ドル買いが強まる
    8/27 ダドリー・NY連銀総裁 「現時点での私の考えでは、9月のFOMCで正常化のプロセス開始を決定する論拠は、数週間前に比べやや弱くなっているようだ」記者会見で。 NYダウ619ドル上昇の一因に
    9/3 ドラギ・ECB総裁 「景気がさらに弱まりインフレは想定通りに回復しない場合はもちろん、QEを延長するだろう」記者会見で。 ユーロドル1.12台後半から1.10台後半に
    9/10 山本幸三・衆議院議員 「10月30日の金融政策決定会合に合わせて追加の金融緩和に踏み切るべきだ」ブルームバーグとのインタビューで。 ドル円120円台半ば〜121円33銭まで急騰
    9/17 イエレン・FRB議長 「海外での不確実性の高まりと、予想されるインフレの道筋がやや弱まったことを考慮し、(利上げのための)一層の証拠を持つことが適切だとFOMCは判断した」記者会見で。 ドル円121円近辺から120円割れまで下落
    9/24 イエレン・FRB議長 「自分自身を含めFOMC参加者の大半は年内の利上げを見込んでいる」講演で。 ドル円119円後半から、120円30銭近辺まで上昇
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和