2015年11月5日(木)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は、依然として東京タイムでは上値が重かったものの、NYでは金利が上昇したことに加え、イエレン議長が議会証言で12月利上げの可能性に言及したことで121円72銭までドル高が進行。
- ユーロドルは下落し、1.0844まで売られ、約3ヶ月ぶりのユーロ安水準を記録。
- 株式市場は反落。ADP雇用者数が予想を上回り、イエレン議長の証言もあり、利上げ観測の高まりから売りが優勢となる。ダウは一時100ドルを超える下げをみせたが、引けは50ドルの下落に留まる。
- 債券相場は12月の利上げ観測が高まったことから続落。2年債利回りは2011年以来の高水準を記録。
- 金は5営業日続落。原油も反落し46ドル台に。
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10月ADP雇用者数 → 18.2万人
9月貿易収支 → −408.1億ドル
10月ISM非製造業景況指数 → 59.1
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ドル/円 121.14 〜 121.72 ユーロ/ドル 1.0844 〜 1.0940 ユーロ/円 131.84 〜 132.59 NYダウ −50.57 → 17,867.58ドル GOLD −7.90 → 1,106.20ドル WTI −1.58 → 46.32ドル 米10年国債 +0.011 → 2.228% 本日の注目イベント
- 日 日銀金融政策決定会合、議事要旨(10月6、7日分)
- 欧 ECB経済報告
- 欧 ユーロ圏9月小売売上高
- 欧 ドラギ・ECB総裁講演
- 英 BOE金融政策発表
- 英 BOE四半期物価報告発表
- 英 BOE議事録
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演
- 米 ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
- 米 フィッシャー・FRB副議長講演
昨日の東京市場では株価が大きく上昇したにも関わらず、121円台半ばの「壁」は抜けずに、121円近辺まで押し戻される場面もありましたが、NY市場では一時121円72銭までドル高が進んでいます。ユーロドルでも、1.0844までユーロが売られ、こちらは約3ヶ月ぶりのユーロ安水準をつけており、ドル高傾向が鮮明になりつつあります。
昨日はADP雇用者数が予想を上回り、ISM非製造業も良好でした。加えて、イエレン議長は議会証言で「現時点では、米経済は順調だと判断している」と述べ、12月利上げの舞台は整っているとの認識を示しました。
議長は、議員の質問に対して、「国内の支出は着実なペースで増加している」として、経済データで成長と物価の上昇が引き続き示されれば、12月利上げの「実質的な可能性」はあると証言しています。(ブルームバーグ)この結果、政策変更の影響を受けやすいとされる2年債利回りは、一時0.82%に上昇し、利上げを織り込む動きを見せました。また議長は、中国など新興市場のリスクについても低下したとの認識を示しました。
今回の証言は、先月FOMC声明文と同じように「タカ派的」との印象が残ります。10月以降に発表された経済指標は決して好調とは言えません。それを踏まえても、あえて「米経済は順調だ」と言い切るイエレン議長は、よほど今後の景気に自信をもっているということなのでしょう。製造業だけではなく、住宅市場にも暗雲が覆い始めてきた状況ですが、イエレン議長だけではなく、FRBも共通の認識のようで、FOMCでも十分なペースで米経済は成長していくと見ているようです。
イエレン議長の12月利上げの可能性を示唆する発言を受けて、明日の雇用統計が一層重みを増しています。8月と9月、2ヵ月連続で、成長のメドとなる20万人を割り込んでいる雇用統計です。10月分も仮に20万人を大きく割り込むようだと、さすがにイエレン議長も首をかしげる状況になろうかと思いますが、もし20万人を超えるようだと、12月利上げが現実味を帯びてきます。
ドル円は日足の「雲」を抜けて来ました。現在は雲を抜けて上昇中ですが、まだ完全に上昇トレンドに入ったと判断はできません。直ぐ上に「120日線」があります。そのため122円を抜けて初めて、「上昇トレンド入り」と判断できるのではないかと思われます。本日も東京市場ではやはり、久しぶりのレベルということでドル売りが意識されますが、122円を抜けるとストップロスのドル買いもあるといった噂もあります。高値警戒感を維持しながらも、レベル感だけでの安易なドルショートには注意が必要です。日本株は今日も堅調に推移しそうで、株価の動にきにも目配りが必要です。本日の予想レンジは121−122円といったところでしょうか。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 9/3 ドラギ・ECB総裁 「景気がさらに弱まりインフレは想定通りに回復しない場合はもちろん、QEを延長するだろう」記者会見で。 ユーロドル1.12台後半から1.10台後半に 9/10 山本幸三・衆議院議員 「10月30日の金融政策決定会合に合わせて追加の金融緩和に踏み切るべきだ」ブルームバーグとのインタビューで。 ドル円120円台半ば〜121円33銭まで急騰 9/17 イエレン・FRB議長 「海外での不確実性の高まりと、予想されるインフレの道筋がやや弱まったことを考慮し、(利上げのための)一層の証拠を持つことが適切だとFOMCは判断した」記者会見で。 ドル円121円近辺から120円割れまで下落 9/24 イエレン・FRB議長 「自分自身を含めFOMC参加者の大半は年内の利上げを見込んでいる」講演で。 ドル円119円後半から、120円30銭近辺まで上昇 10/12 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「定義の仕方にかかわらず完全雇用という観点からゴールにとても近づいている」講演で。 -------- 10/22 ドラギ・ECB総裁 「金融緩和の度合いを、最新のマクロ経済予測が手に入る12月に再検証をする必要がある」記者会見で。 ユーロドル1.13台から1.110に急落。 10/28 FOMC声明文 「次回会合で(政策金利の)目標レンジ引き上げが適切になるかどうかを判断する」 ユーロドル1.1095から1.0896まで急落。 11/4 イエレン・FRB議長 「現時点では、米経済は順調だと判断している」12月利上げの舞台は整っているとの認識を示す。(議会証言で) ドル円121円前半から121円72銭まで上昇。



