2015年11月13日(金)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は引き続き上値の重い展開が続く。123円台をつける場面もあったが、株安と金利低下を背景に122円台半ばまでドルが売られ、この日の安値圏で引ける。
- ユーロドルでも利益確定のユーロ買いが優勢となり、1.08台前半までドル安が進む。主要通貨に対してドルは軟調。
- 株式市場は大幅に続落。原油安が引き金となり、素材関連株が売られ、ダウは254ドル安と、ここ1ヶ月では最大の下げ幅を記録。
- 株安から債券には買いが集まる。利上げ観測が根強いこともあり上昇幅は限られ、利回りも2.31%台と、小幅な低下に留まる。
- 金は続落し1081ドルまで売られる。原油も続落し、2ヵ月半ぶりに41ドル台まで下落。
**************************
新規失業保険申請件数 → 27.6万件
10月財政収支 → −1365億ドル
**************************
ドル/円 122.56 〜 123.01 ユーロ/ドル 1.0721 〜 1.0830 ユーロ/円 131.85 〜 132.75 NYダウ −254.15 → 17,448.07ドル GOLD −3.90 → 1,081.00ドル WTI −1.18 → 41.75ドル 米10年国債 −0.016 → 2.318% 本日の注目イベント
- 日 9月鉱工業生産(確定値)
- 独 独7−9月期GDP(速報値)
- 欧 ユーロ圏7−9月期GDP(速報値)
- 欧 ユーロ圏9月貿易収支
- 米 10月小売売上高
- 米 10月生産者物価指数
- 米 11月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
- 米 ロレッタ・クリーブランド連銀総裁講演
ドル円は引き続き上値の重い展開が続き、昨日も述べましたが、徐々に上値を切り下げています。ただ122円台半ばを割り込んではいないため、見方を変えれば「底堅い」とも言えます。先週末雇用統計の大幅な上振れをきっかけに、一気に123円台まで急上昇したドル円でしたが、今週は方向感もなく、もみ合いが続いています。市場参加者も、ここからどうポジションメイクを行っていくのか、攻めあぐんでいるようです。
昨日はFOMCメンバーの講演が多くありましたが、いずれも市場へのインパクトは限定的でした。筆者が最も注目したシカゴ連銀のエバンス総裁は講演で、「初回利上げを実施する際、FOMCは同時に将来の利上げを緩やかなペースで進めていく方針を明確、かつ効果的に伝達することが極めて重要だと考えている」と述べました。また、具体的には「FF金利誘導目標を2016年末まで1%を下回る水準に抑えることが適切だとみている」とも述べ、金利水準についても言及しています。この発言からは、同総裁が年内の利上げをどのように見ているかは判断できませんが、利上げを前提にした発言であることは窺えます。どうやら「ハト派」の重鎮であるエバンス総裁も、12月利上げに傾いてきたと見られます。
またセントルイス連銀のブラード総裁は、労働市場とインフレが当局の目標水準に近いため緊急の政策は必要ないとして、FOMCはゼロ付近にある政策金利を引き上げるべきだと、こちらは明確な姿勢を見せています。(ブルームバーグ)こうして見ると、不統一だったFOMCメンバーの考えも、12月利上げにむけた方向に集約されてきたとの印象が強まりました。今夜の小売売上高と12月に発表される雇用統計が、よほど予想を大きく下回ることがないかぎり、利上げが実施されると予想します。
昨日最も注目された人物はドラギECB総裁でした。同総裁はブリュッセルの欧州議会で証言し、「コアインフレ率が持続的に回復する兆候は幾分弱まった」と発言し、12月の理事会で追加緩和を行うことを改めて示唆したものと受け止められる発言を行っています。
本日はNY株の大幅下落を受け、日本株も利益確定の売りに押されるものと思われます。日経平均株価で300円を超える下げを見せるようだと、ドル円も122円台半ば割れを1週間ぶりに試すとみられます。下値を大きく割り込む展開は想定されませんが、株価の下げ幅には注意が必要です。本日の予想レンジは122円〜123円程度とみています。
今日は13日の金曜日。縁起の悪い日として、ある程度認知されていますが、今日NYで人気のある店の、日本での1号店がオープンします。その名も、「シェイク・シャック」(Shake Shack)。この名前を聞いただけで、何の店の名前か分かった人は「相当の通」です。NY発の品質や味にこだわった、ハンバーガー・チェーンの名前ですが、今日、東京港区の神宮外苑にオープンします。オープン前から既に人気が高まっていることから、マクドナルドの苦戦は、まだ続きそうな予感もします。良い週末を・・・・・。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 9/3 ドラギ・ECB総裁 「景気がさらに弱まりインフレは想定通りに回復しない場合はもちろん、QEを延長するだろう」記者会見で。 ユーロドル1.12台後半から1.10台後半に 9/10 山本幸三・衆議院議員 「10月30日の金融政策決定会合に合わせて追加の金融緩和に踏み切るべきだ」ブルームバーグとのインタビューで。 ドル円120円台半ば〜121円33銭まで急騰 9/17 イエレン・FRB議長 「海外での不確実性の高まりと、予想されるインフレの道筋がやや弱まったことを考慮し、(利上げのための)一層の証拠を持つことが適切だとFOMCは判断した」記者会見で。 ドル円121円近辺から120円割れまで下落 9/24 イエレン・FRB議長 「自分自身を含めFOMC参加者の大半は年内の利上げを見込んでいる」講演で。 ドル円119円後半から、120円30銭近辺まで上昇 10/12 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「定義の仕方にかかわらず完全雇用という観点からゴールにとても近づいている」講演で。 -------- 10/22 ドラギ・ECB総裁 「金融緩和の度合いを、最新のマクロ経済予測が手に入る12月に再検証をする必要がある」記者会見で。 ユーロドル1.13台から1.110に急落。 10/28 FOMC声明文 「次回会合で(政策金利の)目標レンジ引き上げが適切になるかどうかを判断する」 ユーロドル1.1095から1.0896まで急落。 11/4 イエレン・FRB議長 「現時点では、米経済は順調だと判断している」12月利上げの舞台は整っているとの認識を示す。(議会証言で) ドル円121円前半から121円72銭まで上昇。 11/7 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「失業率が5%となっており、この尺度に基づけば私が完全雇用だと推定する状況に達している」講演で。 -------- 11/9 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「経済が予想通りに改善し続ける限り、12月を含む将来のFOMC会合すべてが利上げに適切なタイミングとなり得る」講演で。 -------- 11/12 エバンス・シカゴ連銀総裁 「FF金利誘導目標を2016年末まで1%を下回る水準に抑えることが適切だとみている」講演で。 --------



